「ホメオパシー」の版間の差分

ホメオパシーは、「健康な人間に与えたら似た症状をひき起こすであろう物質をある症状を持つ患者に極く僅か与えることにより、体の抵抗力を引き出し症状を軽減する」という理論およびそれに基づく行為である。ホメオパシーは、200年以上前にドイツ人医師が提案した思想をもとにした理論である。今日でもイギリスを中心とした複数の国にホメオパシーは浸透しているが、少なくとも科学的な効果は'''全くない'''といえる。[[サイモン・シン]]らが行った[[根拠に基づいた医療]](EBM)手法を用いた調査において、ホメオパシーは[[プラセボ]]以上の効果を持たないとして、その[[代替医療]]性は完全に否定されている。また、学術誌を含むいくつかの文献によって、科学的根拠の欠落が指摘されている<ref name = 10.1016/S0140-6736(05)67177-2>Aijing Shang et.al. "Are the clinical effects of homoeopathy placebo effects? Comparative study of placebo-controlled trials of homoeopathy and allopathy]" ''[[ランセット|Lancet]]'' '''Volume 366, Issue 9487''', 27 August 2005-2 September 2005, Pages 726-732. {{doi|10.1016/S0140-6736(05)67177-2}}</ref><ref name = 10.1038/446352a>"Degrees in homeopathy slated as unscientific", ''Nature'' '''446''', 352-353. {{doi|10.1038/446352a}} </ref><ref name = 10.1038/446373a>"Science degrees without the science", David Colquhoun, ''Nature'' '''446''', 373-374 (2007). {{doi|10.1038/446373a}} </ref><ref>「[http://www.eurekalert.org/pub_releases/2007-11/l-pga111407.php Pressure grows against homoeopathy in UK while it booms in India]」 Lancet Public release date: 15-Nov-2007 </ref><ref>T・シック・ジュニア & L・ヴォーン 『クリティカルシンキング―不思議現象篇』 ISBN 4762824070。&mdash;第9章で、基本的な説明から医学的報告のその後の評価までが要領よくまとめられている</ref><ref>[[マーティン・ガードナー]] 『奇妙な論理 <1>』 市場泰男訳 早川書房 ISBN 4150502722。&mdash;ホメオパシーの非科学性を論じた古典。</ref>。近年日本国内でも、与えるべきビタミンKシロップを与えず、いわゆる「レメディー」を用いて新生児を死に至らしめたとして助産師が訴訟を起こされた(「[[山口新生児ビタミンK欠乏性出血症死亡事故]]」参照<ref>http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20100709-OYS1T00214.html</ref>)ように、現代医学や科学的な思考の否定をその構造にもつホメオパシーの危険性や反社会性を指摘する声は高まっている。
 
未だイギリス、インド、中南米各国など民間医療として普及している国は多いが、自然科学の研究者の間ではホメオパシーが[[疑似科学]]であることは間違いないとされており、日本においては[[日本学術会議]]が2010年8月24日、「ホメオパシーは荒唐無稽である」と公式発表し、その効果について全面否定し、医療従事者が治療法に用いないよう求める会長談話を発表した。その声明で日本学術会議会長の[[金澤一郎]]は、「現段階でホメオパシーを信じる人はそれほど多くないが、医療現場から排除されないと『自然に近い安全で有効な治療という誤解』が広がる」と指摘。「科学的根拠は明確に否定されており、医療関係者が治療に用いることは認められない」とした。また同会議副会長[[唐木英明]]は「十分理解した上で個人的に使うことは自由だが、科学的に全否定されているものを医療従事者が使うことは、通常医療を遠ざけることにつながり危険。日本学術会議として、『ホメオパシーは効かない』というメッセージを伝えることが重要と考えた」と説明した。
 
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