「パンフォーカス」の版間の差分

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#'''[[広角レンズ]]'''を使う。[[焦点距離]]の短いレンズ(広角よりな)ほど被写界深度が深く、パンフォーカスになりやすい。同じ[[画角]]ならばフィルムサイズ(撮像素子のサイズ)の小さい方がパンフォーカスになりやすいのは焦点距離の短いレンズを用いるからである。冒頭右上の写真では焦点距離18ミリの広角レンズを用いている。なお、レンズの被写界深度は画角ではなく、焦点距離によって決まる。
#'''[[絞り (光学)|絞り]]'''を絞る。冒頭右上の写真ではF22まで絞り込んでいる。一方、パンフォーカスでない右下のほうの写真はF2.8まで開いている。絞れば絞るほど、被写界深度が深くなるのだが、同時に[[シャッタースピード]]が落ちて、[[被写体ぶれ]]、[[手ぶれ]]などが起きやすくなるので、[[三脚]]を使ったり[[ISO感度|感度]]を上げるなどの工夫が必要である。また、絞り込むほど、[[回折]]現象が顕著にあらわれ、いわゆる[[小絞りボケ]]になり、画面全体がボケたような感じになることがあるので注意を要する。
#'''遠くから撮る'''。カメラとピントを合わせる被写体の距離が近いほど被写界深度は浅くなり、遠いほど深くなる。画面の中の近景が遠い場合は、それほど絞らなくてもパンフォーカスを実現できる。
::特に[[望遠レンズ]]による撮影の場合は絞りだけでパンフォーカスを得ることはきわめて難しいので、撮影者が後ろに下がって被写体を相対的に遠距離に置くことでパンフォーカスを得ることができる。
 
[[大判カメラ]]では、レンズの焦点距離が長く被写界深度が浅いため、特別に小絞りにできるように設計されており(F64、F128といった絞り値が使用できる)、絞り込むことでパンフォーカスを得ることができるほか、[[あおり (写真)|アオリ]]を使って被写界面を傾け(ピントの合う面を地面などに沿わせて)擬似的なパンフォーカス描写を得ることもできる。