「ビブラート・ユニット」の版間の差分

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[[モズライト]]のギターに搭載されていたビブラートユニット。「'''ヴァイブラミュート'''」などと呼ばれることもある。当初はブリッジサドルの前に脱着可能な[[ミュート]]機構が取り付けられていたのが名称の由来。
 
基本的な作動形態はビグスビーとほぼ同じだが、ブリッジサドルとテールピース(可動部分)が一体化している点が違う。当初は[[アルミニウム]]の削り出しで製作され、ブリッジサドルもオクターブ調整が不可能な一体成型の物となっていた。モズライトの創始者[[セミー・モズレー]]が[[ギルド]]の為に製作したもののキャンセルとなり、モズライトに回されたという経緯がある。そのためユニット中央の黒く塗りつぶされた部分にギルドのロゴを削った跡がある。これは直ぐに[[真鍮]]の[[鋳物]]に[[クロムメッキ]]を施した物と、[[オクターブ調整]]の可能なローラー式サドルをセットした物に変わるが、名称はそのまま受け継がれた。
 
テールピースの弦を通す穴の位置(高さ)が弦によって変えられており、ピッチ[[アーミング]]時の音程変化量が各弦である程度一定になるよう配慮されている。つまりアーミングしても和音があまり崩れない(他のビブラートユニットは和音が崩れる)。これは後の[[スタインバーガー]]・[[トランストレム]]の思想と一致する。ピッチの可変量を調整する機構も考案され、[[パテント]]を取得していたが、機構が複雑化する欠点があったため、採用は見送られている。ネッド・スタインバーガー(スタインバーガーの創立者)は、ビブラミュートがトランストレムと同様の思想で作られていた事を後年になってから知り、非常に驚いたと語っている(「ギターマガジン」誌のインタビュー)。
 
モズライトの1966年製品からは、[[亜鉛合金]]合金製のモズレーユニット(モズレーアーム)に置き換えられた([[セミアコースティック]]ギター用のセパレートタイプも新たに登場する)。ビブラミュートよりも若干サスティンが短く、トレブリーな音質となる。
 
==フロイド・ローズ==