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'''R過程'''(アールかてい)は、恒星核が重力崩壊する[[超新星爆発]]時に起きる[[元素合成]]で、[[中性子]]の多い[[重金属|鉄より重い元素]]のほぼ半分の生成が行われる。この反応は高速に連続して中性子を[[ニッケル]]56のような種核種<!--定訳がわからん-->に取り込むことによって起きる。そのためこの過程はR(rapid:高速)過程と呼ばれる。もう一方の重元素を生成する支配的な過程は、[[漸近巨星分枝星]]でゆっくり(Slow)した[[中性子捕獲]]によって元素合成が行われる、[[S過程]]であり、この2つの過程が鉄より重い重元素の元素合成過程の大半を占める。
 
== 歴史 ==
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== 核物理 ==
恒星核が重力崩壊する超新星爆発の直後、非常に高密度の[[中性子束]](1cm(10<font size= "-1">²<sup>22</sup></font> /sあたり中性子 10cm<font size= "-1"><sup>22</sup>²</font>・s )が発生し、かつ高温となり、中性子捕獲は非常に不安定な核が[[ベータ崩壊]]する間もなく行われ、'''R過程'''は中性子ドリップラインを'''駈け上がる'''ことになる。このように中性子ドリップラインを超えることを阻害する制約は中性子閉核した原子核に対する中性子捕獲の[[反応断面積]]の著しい減少、[[原子核光分解]]([[:en:photodisintegration]]([γ,n])の反応率との競合、そして、核が急激に不安定化し、[[自発核分裂]]を起こし、R過程を終了させてしまう程の重同位体領域での核の安定性である(大体それは[[核種の一覧|同位体表]]の核子の数が270程度の中性子に富んだ領域と考えられている)。中性子束が落ち着いた後、これら非常に不安定な放射性原子核は安定核に落ち着くために急速に崩壊する。そのため、S過程では中性子閉核付近に元素を作るのに対し、R過程では、原子は同位体表の一定の原子量線付近を目指して崩壊するため、S過程で作られるものの山に比べ、10[[原子量]]ほど小さいあたりに作る。
 
== 宇宙物理学的条件 ==