「孤島の太陽」の版間の差分

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== ストーリー ==
物語の舞台は豊後水道に位置する沖の島。島出身の主人公:初子は保健婦資格を取得して生まれ故郷の無医村・沖の島に赴任命令を受けて戻ってきた。けれども、愛する郷里に帰ったにもかかわらず、保健衛生の心得を説いて回る初子に幼い頃から馴染みだった島民でさえ、面倒で難しい講釈はお断り、という状況。年配者の漁師や、猫の額ほどの小さな畑を耕作しながら家庭を守る主婦の大半は学校すらきちんと入れさせてもらえていない。閉鎖的で近代ではもはや物理的必要がない昔からの風習が残っている迷信深い土地の上、無医村であることや貧困のため、衛生に対する島民の無知、禁忌やタブーが蔓延しており、島は衛生医療事情が劣悪であった。初子は先ず保健衛生の正しい知識伝授に対する島民のアレルギーをほぐす所から始めなければならず、前途は多難であった。
 
さっそく初子は、身寄りのない少女を引き取り育てることにした。そして朝は事務をこなし、午後は巡回家庭訪問、産気づいた島民には助産婦として夜通し献身的に奉仕する毎日。時にはいざこざの仲裁まで引き受けることも。