「クリーンルーム」の版間の差分

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== 構造 ==
空気中の塵埃を除去するため、建屋内で閉鎖された構造の区画に超高性能[[エアフィルタ]]([[HEPA]]など)を通したじて空気を送り込み、そして室内排気経路から吸い込んだ流出する空気を建屋外に排気または建屋内で循環させる給排気システムを備えている。
また、給排気システムは用途に応じて気流の制御が行われ、一方向流式、非一方向流式がある。
外部からの塵埃の流入を防止するため、室内気圧を外気圧より5~10Pa程度上げ、陽圧とする。
ただしハザード用途の場合は若干下げ、陰圧とする。
冷暖房も必要である。特に電子工業用途では、露光装置の寸法精度を確保するための温度管理が必要である。
CR内部での塵埃の堆積防止、清掃の容易性、フィルタ交換の維持管理の容易性などにも考慮が必要である。塵埃防止の観点から作業室床がダウンフローの気流を透過する[[グレーチング]]構造になっており、作業室下の階下に塵埃を落下させる構造になっているものもある。
また、用途に応じて気流の制御が行われる。
 
; 一方向流
: 気流が部屋全体で一定の方向に流れていく気流の方式。塵埃は気流に沿って押し出されるように除去され、レベルの高い清浄度が得られる。さらに、天井吹き出しで床面一体の吸い込みの垂直流と、壁面吹き出しの逆壁面の吸い込みの水平流に分類される。塵埃は気流に沿って押し出されるように除去され、レベルの高い清浄度が得られる。層流と呼ばれることもあるが、[[流体力学]]等で用いられる[[層流]]とは意味が異なる。
; 非一方向流
: 気流が部屋の中で複雑に流れていく気流方式。塵埃はCR内で清浄空気によって希釈される形で排除される。換気風量は必要な清浄度と換気回数(換気風量を室内容積で割った値)によって決められる。一方向流方式と比べ清浄度は低いが、コストの点でメリットがあるため広く用いられる。
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給排気システムでは室内の圧力管理も行い、外部からの塵埃の流入を防止するため、室内気圧を外気圧より5~10Pa程度上げ、大きくし陽圧とする。
更衣や材料の準備などを行うために前室が設けられることがある。
ただしハザード用途の場合は室内気圧を外気圧より若干下げ、陰圧とする。
 
冷暖房も必要である。特に電子工業用途では、露光装置の寸法精度を確保するための温度管理が必要である。
 
給排気システム以外ではCR内部での塵埃の堆積防止、清掃の容易性、フィルタ交換の維持管理の容易性など、建屋の構造にも考慮が必要である。
CR内部給排気システムが一方向の垂直流式の塵埃の堆積防止清掃の容易性、フィルタ交換の維持管理の容易性などにも考慮が必要である。塵埃防止の観点から作業室床がダウンフローの気流を透過する[[グレーチング]]構造になっており、作業室下の階下に塵埃を落下させる構造になっているものもある。
 
また、特に清浄を要求される小さな領域をビニールカーテンなどで覆って清浄度を上げる工夫も行われる。
 
更衣や材料の準備などを行うために前室が設けられることがある。
 
== 空気清浄度 ==