「軍事的プロフェッショナリズム」の版間の差分

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==概要==
軍事的プロフェッショナリズムの概念は軍人を[[専門職]]の一種として位置づけている。ハンチントンの研究によれば、18世紀から19世紀にかけて[[軍事学]]を共通の知的基盤とする軍事的専門職の職業団体と[[軍事職業軍人倫理]]が[[プロイセン]]の将校団をはじめヨーロッパ各地の将校団で形成されていったことが分かっている。軍事的プロフェッショナリズムを確立した将校団は組織的な暴力の管理者として高度な軍事的専門知識を所有する社会集団となり、それは[[ヘルムート・カール・ベルンハルト・フォン・モルトケ|モルトケ]]や[[シュリーフェン]]、[[ハンス・フォン・ゼークト|ゼークト]]などに代表されるドイツ軍の将校団へと引き継がれていった。軍事的プロフェッショナリズムには一般に三つの側面から理解することが可能であり、それは協同的で官僚的な構造という団体性を備えており、特別な研究教育を必要とする高度専門知識を習得し、専門職としての自己規制と国家との契約への服従という職業的な責任から成り立っている。それは軍人から政治的な要素を取り除き、軍事的方法によって軍隊の[[戦闘効率]]を高めることに特化した専門家であることを要請するものである。
 
しかしながら、軍事的プロフェッショナリズムは現代の軍事組織において一様の形態を示しているわけではない。ハンチントンは軍事的プロフェッショナリズムが軍隊に固有な普遍的性格であると主張していたが、ジャノヴィッツは核時代において軍事的プロフェッショナリズムが根本的に変容したと主張している。ジャノヴィッツの見解は、近代において国民国家の外敵に対して軍隊が安全保障を担ってきたものの、現代においては軍隊が社会的な価値観や規範を逸脱して軍事行動を行うことは許されなくなったと分析している。なぜならば、軍事的プロフェッショナリズムにおける専門性には軍事行動を専門知識を以って正当化する政治的側面が認められるためである。また発展途上国の[[政治システム]]において軍隊がしばしば政治的影響力を行使する事態もみとめられている。現在において軍事的プロフェッショナリズムは古典的な捉え方だけではなく、政治システムと軍隊の関係からも捉えられている。
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