「拓跋鬱律」の版間の差分

父は[[拓跋弗]]、子には[[拓跋翳槐]]・，[[拓跋什翼犍]]・，[[拓跋孤]]がいる。

穆帝3年（[[310年]]）、[[并州]][[刺史]]の[[劉琨]]は[[代 (五胡十六国)|代国]]に遣使を送り、子の[[劉遵]]を人質とさせた。[[拓跋猗盧]]はその意を喜び、厚く褒美を贈る。[[白部 (鮮卑)|白部]]大人は叛いて[[西河郡|西河]]に入り、これに応じて[[匈奴]][[鉄弗部]]の[[劉虎 (鉄弗部)|劉虎]]は[[雁門郡|雁門]]で挙兵し、劉琨のいる[[新興郡|新興]]・，雁門の二2郡を攻める。劉琨は援軍を要請し、猗盧は甥の拓跋鬱律の将騎2万を使い、劉琨を助けこれを撃ち、白部を大破する。

穆帝9年（[[316年]]）、[[拓跋猗盧|穆帝]]・，[[拓跋普根|平文帝]]・，[[哀帝 (代)|哀帝]]が相次いで亡くなり、[[拓跋弗|思帝]]の子の鬱律が即位した。

平文帝2年（[[318年]]）、鉄弗部の劉虎は[[朔方郡|朔方]]に拠り、代国西部に侵攻してきた。拓跋鬱律はこれを大破し、劉虎を敗走させる。劉虎の従弟の[[劉路孤]]は部落を率いて帰順してきたので、鬱律は娘をやった。このころの代国は、西は[[烏孫]]の故地を兼ね、東は[[勿吉]]以西を併吞し、騎射ができる将は百100万にのぼったという。この年、[[前趙|漢]]の[[劉聡]]が死んで、子の[[劉粲]]が立つが、在位1ヵ月でその外戚の[[靳准]]に殺されたので、[[劉淵]]の族子の[[劉曜]]が立った。劉曜は遣使を送り代国に和親をはかったが、鬱律は[[西晋|晋]]の[[愍帝 (西晋)|愍帝]]が劉曜に殺されたと聞いていたので、受け入れなかった。

平文帝5年（[[321年]]）、[[東晋]]の[[元帝 (東晋)|元帝]]が遣使を送り爵位を与えるが、鬱律はこれを断った。[[拓跋猗厓|桓帝]]の后（[[祁氏 (拓跋)|祁氏]]）は、鬱律が衆の心を得ているのに対し、自分の子に利がないのを恐れて、鬱律と諸大人（たいじん：部族長）を殺し、死者は数十10人に及んだ。鬱律の死後は、祁氏の子、[[拓跋賀傉]]が即位した。