「ディスレクシア」の版間の差分

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== 概要 ==
[[学習障害]]の一種で知的能力及び一般的な理解能力などに特に異常がないにもかかわらず、文字の読み書き学習に著しい困難を抱える障害である。顕著な例では数字の「7」と「seven」を同一のものとして理解が出来なかったり、文字がひっくり返り記憶されたりし正確に覚えられない、など様々な例がある。アメリカでは2割近くの人々が何らかの形で読字障害に関わる症状を持つという調査結果もある<ref>PHP研究所 読み書き障害〈ディスレクシア〉のすべて 頭はいいのに、本が読めない 著者/
知的能力及び一般的な学習能力の脳内プロセスに特に異常がないにもかかわらず、書かれた文字を読むことができない、読めてもその意味が分からない(文字と意味両方ともそれぞれ単独には理解できていることに注意)などの症状が現れる。逆に意図した言葉を正確に文字に表すことができなくなる「書字表出障害([[ディスグラフィア]]、''Dysgraphia'')」を伴うこともある。また簡単な計算ができない「計算障害」を伴うことも多い。左脳内の文字と意味の相関関係を司る特殊なプロセスに何らかの障害が発生していると考えられているが、はっきりした原因はまだ突き止められていない。なお家族性の発症例も古くから知られており、[[遺伝マーカー]]との関連に関する研究も行われている。
サリー・シェイウィッツ</ref>
 
昨今、最新の研究によって読字障害の人は一般の人と、脳での情報処理の仕方が異なることが明らかになってきている。通常、情報を統合する領域で文字を自動処理しているが、読字障害の人々はこの文字処理がスムーズに行えず、通常とは違う脳の働きをしているという。人類が文字を使い始めたのは5千年ほど前からといわれ、脳には文字の読み書きを行う中枢領域は存在していなく、他の代替機能を使い文字の読み書きをしている。読字障害の人々はこの時脳が通常の人とは別の領域を使い文字の読み書きをしており、この事でスムーズな文字の読み書きが行えないと考えれれている。
 
なお日本では学習障害に関わる研究があまり進んでおらず、社会的な実態調査や実情把握事態がされていないのが現状である。