衣川孔雀(きぬがわ くじゃく、1895年‐1982年10月18日)は、女優。
スペイン大使館一等書記官の娘で本名を牛円貞子。1913年カフェで働くところを上山草人に見出されて衣川孔雀の芸名を与えられ、草人の「ファウスト」のグレートヒェン役でデビュー。妻・山川浦路のある草人の公然たる愛人となり、イプセンの「ノラ」で主演したりするが、15年頃草人を捨てて泉鏡花の弟子の歯科医寺木定芳と結婚。二児を儲けるが23年関東大震災の時鎌倉にあって二児を失う。草人はこの事件を小説『蛇酒』に書き谷崎潤一郎の推薦で刊行された。