「管理通貨制度」の版間の差分

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== 概要 ==
[[金]]を貨幣価値の裏付けとする[[金本位制]]においては、[[銀行券]]発行量は[[正貨]]準備高に拘束されるのに対し、管理通貨制度では行政府の通貨政策次第であり、貨幣の価値は政府または[[中央銀行]]の政策によって裏付けされるためその価値は不安定となりやすい。よって通貨当局は[[金融政策]]により貨幣価値の安定化を図ることを重視する。銀行学派の考え方によれば、中央銀行はプライマリバンク(中央銀行と直接取引の口座を開設している市中銀行)の担保の差出の対等物として通貨を発行するのが原則であり<ref>バジョットの原理, 「公衆が要求する限りどこまでも信用を供与すべきであり、またそれを可能にするために平時においては十分な準備を維持しておくようにしなければならない」とする銀行学派の命題。「インドネシアにおける通貨金融危機の再考(下)」内野好郎(立教経済学研究第61巻第4号2008年)[http://www.rikkyo.ac.jp/eco/pdf/papar/61_4_9.pdf#search='バジョットの原理']</ref>、この場合通貨の価値は市中の信用力に依存している。一方で議会や行政府が国債を発行して中央銀行に引き受けさせている場合、その通貨の価値は行政府の信用(徴税権や国庫財産など)を担保としている。よくある誤解は「[[紙幣]]は政府が刷っており、紙幣の価値は政府次第である」との解釈であるが正確ではない。歴史上で[[紙幣]]が初めて登場した元や宋の時代から、紙幣は年貢や塩など現物資産の対等物、あるいは銅銭の預かり証など実際の資産物の手形として使用されてきたものであり、管理通貨制度においても通貨は市中あるいは政府の信用の対等物として取り扱われるのが原則である{{要出典|date=2010年11月}}。この原則に政策上の事情あるいは恣意性が加わるとインフレやデフレの原因となる。
 
管理通貨制度では、発行量が本位の備蓄量に拘束されることがないので、景気や物価調整のために柔軟な通貨量調整をすることができるメリットがある。一方で通貨当局と行政府の関係(独立性と協調性)がつねに問われ、通貨当局が行政府の影響下にある場合、景気対策のための恒常的な[[金融緩和]]が[[インフレ]]を招く場合がある。また独立性が極端に保護されている場合、通貨当局の失策が国家に破滅的な混乱をもたらす場合がある([[中央銀行#中央銀行の独立性|ライヒスバンクの事例]])。
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