「栄養塩」の版間の差分

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== 水産 ==
[[植物プランクトン]]に必要な栄養は、[[窒素]]・[[リン]]・[[珪素]](珪藻および珪質鞭毛虫が要求)および微量金属類である。この場合、窒素は[[アンモニア]]、[[硝酸]]あるいは[[亜硝酸]]として、リンは[[燐酸]]として、珪素は[[珪酸]]としての形態のものが中心であり、通常これらの塩を総称して栄養塩、または微量金属類と特に区別して多量栄養塩(Macronutrients)と呼ぶ。[[水産業]]においては、[[海苔]]や[[ワカメ]]といった[[海藻]]の生育や、[[赤潮]]や[[アオコ]]の発生などに深く関係しており、非常に重要な条件の一つとなっている。なお農業における栄養塩とは異なり、カリウムは含まれない。これは海水中にはイオンとして多量に存在しており、不足する心配がないからである。
 
指標として表示する場合、窒素分をDIN(Dissolved Inorganic Nitrogen; 溶存無機窒素)、リン分をDIP(Dissolved Inorganic phosphorous; 溶存無機燐、あるいはDissolved Inorganic phosphate; 溶存無機燐酸)、また、珪素分をDSi (Dissolved Si; 珪酸態珪素)とする。窒素(ただしTN(Total Nitrogen; 総窒素)として)は海洋あるいは湖沼における栄養状態の指標として重視されており、その濃度により富栄養、中栄養あるいは貧栄養に分類される。また、燐(こちらもTP(Total PhosphateまたはTotal Phosphorous; 総燐)として)も目安として利用されている。