「性善説と性悪説」の版間の差分

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==性説==
「性」とは、人の本性やものの本質のこと。字書的にいえば、「性」という字は生まれながらの心という意味である。[[甲骨文]]及び[[金石文]]には登場しないことから、比較的新しくたにできた字であることが分かっている。[[孔子]]も「性相近し、習相遠し」(『[[論語]]』陽貨)と述べて「性」に言及しているが、それが積極的に論じられるようになるのは孟子の時代以降である。「性」についての概念は論者によって大きく異なり、そのことでかえって議論が紛糾したと言ってよい。先天的な本性とする説、後天的に獲得される諸能力とする説、道徳的ものを含む含まない等、多岐に渡る。「性」に関する議論を「性論」という。また「性」についての説を「性説」という。
 
中国における「性論」の特徴の一つとして挙げられるものに、それが善悪をめぐってなされたということがある。中国では「人とは何か」といった抽象的なテーマは取り上げられず、より具体的に政治意識との関連で語られた。政治と道徳とをどう結びつけるのか、もっと言えば政治権力をもった支配者の行動を如何に道徳的に規定するかということに関心が集中したのである。