「小島政二郎」の版間の差分

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[[東京府]][[東京市]][[下谷区]]に生まれ育った。[[慶應義塾大学]]文学部卒業後、同大学で講師を務める傍ら、『[[三田文学]]』の編集委員を務め、[[鈴木三重吉]]が主宰していた児童雑誌「[[赤い鳥]]」の編纂に携わる。1922年に短篇「一枚看板」で、文壇に認められた。1927年の『緑の騎士』以後、多くの大衆小説を書き、純文学から通俗小説、食味随筆、落語評論、「[[大鏡]]」の鑑賞法について記した「大鏡鑑賞」など幅広く分野の執筆で活躍した。前期の代表作に、自伝小説『眼中の人』(1942)がある。
 
後期の作品では、『聖体拝受』で[[谷崎潤一郎]]の『[[痴人の愛]]』が、義妹との実事に基づくことを明らかにした。また[[芥川龍之介]]との交流をベースにして描いた実名小説『芥川龍之介』(1977)などがある。なお[[芥川龍之介賞|芥川賞]]の選考委員も務めた(第1回から第16回、第21回から第54回まで)。
 
[[鶴書房]]で「小島政二郎全集」(全9巻)が刊行されている。百歳の長寿を保ち、大正文学の生き証人でもあったが、晩年の約12年間は、寝たきりで執筆活動はできなかった。