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[[Image:Black Dog Pub Sign, Bouley, Jersey.jpg|thumb|180px|ブラックドッグをモチーフにしたパブの看板]]
 
'''ブラックドッグ''' (Black Dog) は[[イギリス]]全土に伝わる黒い犬の姿をした不吉な[[妖精]]のこと。'''黒妖犬'''とも。
 
たいていの場合夜中に古い道や十字路に現れ、燃えるような赤い目に黒い体の大きな犬の姿をしている。
 
== 概要 ==
黒妖犬について最も古い伝承は、[[14世紀]][[デボン州]]南部のダートムーアに現れ人を殺した黒い犬の話である。
[[16世紀]]には[[サフォーク州]]のブライスバーグ教会に黒い犬が現われて二人を殺害した。
近年でも、1972年に[[デボン州]]の農家に現れ、火かき棒を投げつけられると硫黄のにおいと共に突然消えている。
 
黒妖犬の出現する場所はデボン州ばかりではなく、首都[[ロンドン]]のアーメン・コートにあるニューゲート監獄跡地にも、[[13世紀]]に死んだ囚人の化けた「ニューゲートのブラックドッグ」と呼ばれる口から血を滴らせた黒犬が徘徊するといわれている。
また、[[マン島]]のピール城の番兵詰所に現れ番兵一人をショック死させた黒い犬「モーザ・ドゥーグ」、ランカシャーの人間に化ける黒犬「ヘアリージャック(毛むくじゃらのジャック)」は特に有名である。
そのほか、[[ノーフォーク]][[バッキンガムシャー]][[ハートフォード]][[ケンブリッジ]][[ドーセット]]にも類似の黒い不吉な犬が現れるという[[伝承]]がある。
 
また、イギリスでは新しく墓を造る際に「最初に埋められた死人は[[天国]]に行けず[[墓地]]の番人になる」という[[迷信]]から黒犬を埋める場合があった。
この墓守犬(人間に近しい妖精全般を指すグリムと呼ばれる)もやはり黒い体に赤い目の黒妖犬だが、墓地を墓荒らしから守る以外に人を驚かせたり傷つけることはない。
路に迷った子供を助けたり、教会の葬儀の鐘に合わせて遠吠えを上げて死者の魂の行き先を[[神父]]に知らせるなど、基本的に温和である。
 
== 参考資料 ==
*岡田誠一『イギリスの民話と伝説』[[金星堂]]ISBN4764703734
* 建部伸明『幻想世界の住人達』[[新紀元社]]ISBN4915146855
 
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