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→‎雷サージによる被害と対策: 接地(アース)線についての記述を補足。適切な接地工事・等電位化は有効な雷対策です。その他、全体的な文章組み換え・加筆。
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== 雷サージによる被害と対策 ==
{{see also|落雷}}
雷サージは、しばしば[[家庭]]や[[オフィス]]などの家電製品などにダメージを与える。[[電話機]]や[[モデム]]など、すなわち[[電線路|電源ケーブル]]と、[[ツイストペアケーブル|電話線]]や[[同軸ケーブル]]などの[[通信線路]]が接続されている機器(通信機器)に被害が多い。たとえ大きな雷サージ電圧であっても、回路がなく、また回路はあっても電位差が生じなければ雷サージ電流は流れない。すなわち電源と通信線路の間に大きな電位差が生じ、一方の電路から侵入した雷サージ電流が通信機器の内部回路を経由してもう一方の電路に抜け出す、つまり通信機器が雷サージ電流の経路となってしまっていることが多いためである。また接地線(アース線)も同様の働きをすることがある。通信機器のみならず、これに接続された[[パーソナルコンピュータ|パソコン]]や[[Local Area Network|LAN]]機器にまで被害が及ぶこともある。
雷サージは、しばしば[[家庭]]や[[オフィス]]などの家電製品などにダメージを与える。これらの対策には、[[接地|接地工事]]・[[等電位化|等電位ボンディング]]・[[避雷器]](SPD)の設置が有効であり、場合によって[[避雷針]]の設置もなされる。これらの対策には総合的な判断が必要であり、素人判断は危険である<ref>この節は、[http://www.hirakawa.com/sdbphoto/co02.pdf#search=%27%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%20%E9%9B%B7%E5%AF%BE%E7%AD%96%27 信越電機防災「イラストでわかる雷対策」]を参考とした。</ref>。
 
雷サージの進入経路配電線路・電話線やしばしばアンテナ・ケーブルテレビに接続されている[[家庭]]や[[オフィス通信線路]]などの家電製品など、多岐ダメージを与える及ぶ特に多いのは、[[電話機]]や[[モデム]]など、すなわち[[電線路|電源ケーブル]]と、[[ツイストペアケーブル|電話線]]や[[同軸ケーブル]]などの[[通信線路]]が接続されている機器(通信機器)に被害が多い。たとえ大きな雷サージ電圧であっても、回路がなく、また回路はあっても電位差が生じなける。こば雷サージ電流流れない。すなわち電源と通信線路の間に大きな電位差が生じ、一方の電路から侵入した雷サージ電流が通信機器の内部回路を経由してもう一方の電路に抜け出す、つまり通信機器が雷サージ電流の経路となってしまっていることが多いためである。また接地線(アース線)も同様の働きをすることがある。通信機器のみならず、これ接続された[[パーソナルコンピュータ|パソコン]]や[[Local Area Network|LAN]]機器にまで被害が及ぶこともある。
 
そして、予想される落雷状況に応じた適切な接地工事がなされていない場合に、雷サージによる被害が起こりうる。これは、落雷の電圧・電流は大きく、現状、これを完全にせき止められないためである。よって、雷の電流を地面に適切に放流することが必要になる。もし適切な「放流路」が形成されていない場合、雷の電流は「流れやすいところ」に流れるため、通信機器のみならず、これに接続された[[パーソナルコンピュータ|パソコン]]や[[Local Area Network|LAN]]機器はおろか、家屋全体までに被害が及び、最悪、建物火災を引き起こすこともある。
 
逆に、大きな雷サージ電圧であっても、閉回路<ref>ループになっている電気回路。電気回路は一周するルートがないと電流が流れない。</ref>が成立しない、また閉回路があっても電位差が生じなければ雷サージ電流は流れない。このため、電位差を機器・線路に影響の無いものにするために等電位ボンディング・避雷器が使用され、閉回路を断ち切るために、雷検知網または雷検知器と遮断器を組み合わせが用いられる。
 
ダメージの程度はさまざまであるが、すぐ近くに落雷があった場合などでは[[配線用差込接続器|電源コンセント]]につながれている電気機器内部の回路や、場合によっては配電盤などまで焼損、停電状態となり修理が必要となることもある。避雷針の無い建物に落雷を受けた場合などでは、最悪、建物火災に至ることもある。