「動物行動学」の版間の差分

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== 動物行動学の歴史 ==
近代以降、動物の行動を詳細に観察し、記述した最初の一人は[[ファーブル]]であった。しかしファーブルは昆虫の行動の精緻さを[[創造]]の証拠だと考えた。同時期にイギリスでは[[チャールズ・ダーウィン|ダーウィン]]がオランウータンを観察し、その振る舞いが人間とわずかにしか異ならないことに注目した。ダーウィンの視点と進化の概念の影響を受けた[[ジョージ・ロマネス|ロマネス]]は[[比較心理学]]と呼ばれる一派を創設し、人と動物の心理の差は性質ではなく量的な違いであると主張した。初期のエソロジストには鳥類の求愛行動を観察した[[ジュリアン・ハクスリー]]や刷り込み現象の先駆的な研究を行った[[オスカー・ハインロート]]、鳥類学者ウィリアム・ソープ、昆虫学者ウィリアム・モートン・ホイーラー、霊長類学者[[ロバート・ヤーキース]]などが含まれる。
 
20世紀にはアメリカで[[ウィリアム・ジェイムズ|ジェイムズ]]や[[ウィリアム・マクドゥーガル|マクドゥーガル]]の[[生得論]]と[[ジョン・ワトソン (心理学)|ワトソン]]の[[行動主義]]が鋭く対立した。この対立は、アメリカを訪れた[[コンラート・ローレンツ|ローレンツ]]、[[ニコ・ティンバーゲン|ティンバーゲン]]それぞれに影響を与えた。二人は自分の研究がマクドゥーガルに近いと考えた。重要な一歩は[[信号刺激]]の発見であった。信号刺激とそれに対する反応は種普遍的(種の多くの個体に影響し)で種特異的(他の種には見られない)であり、行動の生得性を示唆する。もう一つの発見は[[刷り込み]]である。この発見はマクドゥーガルの視点ともワトソンの視点とも矛盾し、行動が学習と生得性の一方で説明できないことを示す、とローレンツは考えた。ドイツ語圏の研究者がその研究の初期から進化と系統発生に注目していたのに対して、アメリカの研究者はより強く学習と個体発生に注目した。ワトソン、[[エドワード・ソーンダイク|ソーンダイク]]の影響を受けた[[バラス・スキナー|スキナー]]は行動主義を徹底し、この視点は心理学に強い影響を与えた。
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== 参考文献 ==
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