「ピッチング」の版間の差分

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航空機の機動([[マニューバ]])では、ピッチングは[[操縦桿]]の操作で[[機首]]を上げ下げすることである。機首を上げることをピッチアップ、機首を下げることをピッチダウンと言う。当然ながら機首が上がれば機体は上昇し、下がれば下降する。
 
ただし、機体の速度に対して機首の上がり具合が大きければ、機首の上がり具合に比例して機体が上昇せず、進行方向に対して機首が上向きの角度を持つ。この角度を[[迎角]]という。逆に進行方向に対して機首が下向きの角度を持つ場合もあり、これを[[伏角]]という。航空機は主翼が一定の仰角を持つ事により[[揚力]]を生じるので(当然ながら伏角を持つ場合はの揚力を生じる)、ピッチングの操作は航空機の操縦において重要な意味を持つ。航空機が水平飛行する場合には当然ながら機体の重量と釣り合うだけの揚力が必要なので、水平飛行している航空機も実際には若干ながら機首が上を向いている事になる(もっとも空気抵抗の問題があるので、実際には機体は水平であっても主翼のみ若干の仰角を持つ。あるいは水平であっても若干の仰角を取ったのと同等の効果を持つように主翼の[[翼型]]を設計する)。
 
* [[旋回]]は主に、機体を旋回する方向にロールさせて傾け、ピッチアップを行うことによってなされる。これにより旋回時に生じる[[遠心力]]に対して[[揚力]]でバランスを取る。これとは逆に機体を旋回方向と逆にロールさせて傾け、ピッチダウンによって負の揚力でバランスを取る事も可能であるが、このような旋回は[[流体力学]]上効率が悪いため、滅多に行われない。