「ザイデル収差」の版間の差分

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'''ザイデル収差'''(ザイデルしゅうさ)<ref name=moriki>応用物理学会光学懇話会;「幾何光学(POD版)」森北出版(2003)</ref><ref name=kubota>久保田 広;「応用光学(POD版)」岩波書店(2000)</ref><ref name=kudo>工藤 恵栄、上原 富美;「基礎光学」現代光学社(1990)</ref><ref name=sagai>左貝 潤一;「光学の基礎」コロナ社(1997)</ref><ref name=ootubo>大坪 順次;「光入門」コロナ社(2002)</ref>は、[[幾何光学]]において[[レンズ]]や[[鏡]]で像をつくるときに生じるボケやゆがみを分類し説明したものである。単色収差(単一の[[波長]]の[[光]]でも生じる[[収差]])に含まれる。19世紀の研究者[[ルートヴィヒ・ザイデル]]にちなむ。
'''ザイデル収差'''('''ザイデルしゅうさ''')
<ref name=moriki>応用物理学会光学懇話会;「幾何光学(POD版)」森北出版(2003)</ref><ref name=kubota>久保田 広;「応用光学(POD版)」岩波書店(2000)</ref><ref name=kudo>工藤 恵栄、上原 富美;「基礎光学」現代光学社(1990)</ref><ref name=sagai>左貝 潤一;「光学の基礎」コロナ社(1997)</ref><ref name=ootubo>大坪 順次;「光入門」コロナ社(2002)</ref>は、[[幾何光学]]において[[レンズ]]や[[鏡]]で像をつくるときに生じるボケやゆがみを分類し説明したものである。単色収差(単一の[[波長]]の[[光]]でも生じる[[収差]])に含まれる。19世紀の研究者[[ルートヴィヒ・ザイデル]]にちなむ。
 
== 種類 ==
ザイデル収差には以下の5種類がある。
;球面収差
* '''球面収差''' - [[光軸]]上の1点からでた光が[[像面]]において1点に集束しない収差。入射点の光軸からの距離によって集光点の光軸方向の位置が変わるために起こる。この収差があると画面全体が不鮮明になるが、[[写真レンズ]]のなかには意図的にこの収差を残した[[ソフトフォーカスレンズ]]のようなものもある。[[絞り (光学)|絞り]]を絞り込むと解消する。
* '''コマ収差''' - :[[光軸]]上の1点からた光が[[像面]]において1点に集束しない収差。入射点の光軸からの距離によって集光点の光軸方向倍率位置が変わるために起こる。コマこの収差がある画面全体が不鮮明になるが、[[彗星写真レンズ]]のことで、彗星が短い尾を引くようなかは意図的にこの収差が出るのでこを残した[[ソフトフォーカスレンズ]]のように呼ばれなものもある。[[絞り (光学)|絞り]]を絞り込むと緩和解消する。
;コマ収差
* '''非点収差''' - 光軸外の1点から出た光線による子午像点と球欠像点のずれる収差。絞りを絞り込むとある程度緩和するが、解消はしない。
* '''球面収差''' - [[:光軸]]上の1点からた光が[[像面]]において1点に集束しない収差。入射点の光軸からの距離によって集光点光軸方向の位置倍率が変わるために起こる。この収差があるコマ画面全体が不鮮明になるが、[[写真レンズ彗星]]のなかことで、彗星が短い尾を引くようは意図的にこの収差を残した[[ソフトフォーカスレンズ]]が出るのでこのようなものもあに呼ばれる。[[絞り (光学)|絞り]]を絞り込むと解消緩和する。
* '''像面湾曲''' - 平面の物体の像面が湾曲してしまう収差。
;非点収差
* '''歪曲収差''' - 方形の物体が方形の像を結ばない。'''樽型'''(中心部が膨らむようなゆがみ。魚眼レンズではこれをあまり補正せずに残す。)、'''糸巻き型'''(逆に中心部が収縮するような歪み)、'''陣笠型'''(樽型と糸巻き型の複合。)の三つの形態がある。絞り込んでも全く改善されないが、デジタルの場合ソフトにより補正することが出来る。
* '''非点収差''' - :光軸外の1点から出た光線による子午像点と球欠像点のずれる収差。絞りを絞り込むとある程度緩和するが、解消はしない。
;像面湾曲
* '''像面湾曲''' - :平面の物体の像面が湾曲してしまう収差。
;歪曲収差
* '''歪曲収差''' - :方形の物体が方形の像を結ばない。'''樽型'''(中心部が膨らむようなゆがみ。魚眼レンズではこれをあまり補正せずに残す。)、'''糸巻き型'''(逆に中心部が収縮するような歪み)、'''陣笠型'''(樽型と糸巻き型の複合。)の三つの形態がある。絞り込んでも全く改善されないが、デジタルの場合ソフトにより補正することが出来る。
 
通常はこれらのすべての収差が複合して発生する。これらはレンズ面に対する[[光線]]の入射角 <math>\alpha</math>に関して、[[スネルの法則]]を用いて光線の軌道を求める際に、
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ザイデル収差は[[幾何光学]]的な分類方法だが、[[波動光学]]においても収差は波面収差として説明される。
 
==参考文献==
<references/>
 
==関連項目==
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*[[色収差]]
 
==参考文献==
<references/>
 
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