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[[File:USS George Washington CVN-73.jpg|thumb|250px|全通形式の飛行甲板を持つ[[原子力空母]]「[[ジョージ・ワシントン (空母)|ジョージ・ワシントン]]」]]
'''飛行甲板'''(ひこうかんぱん Flight deck)とは艦船における[[航空機]]運用のための[[甲板]]のこと。[[ヘリコプター]]のみを対象としている場合は、ヘリコプター甲板、ヘリ甲板とも言う。飛行甲板は[[航空母艦]]にとり、って最も重要なものであり、黎明期の一部の艦を除いて艦首から艦尾まで通じた[[全通甲板]]となっている。[[強襲揚陸艦]]/[[ヘリコプター揚陸艦]]においても、全通形式の飛行甲板を有しているものがある。
 
== 概要 ==
ヘリコプター/[[垂直離着陸機]]を除き、航空機のには滑走スペースが必要である。艦船上における滑走スペースが飛行甲板と称される。
 
[[File:SBD landing on Ranger 1942.jpg|thumb|250px|空母「[[レンジャー (CV-4)|レンジャー]]」へ着艦する[[SBD ドーントレス]]]]
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世界初の航空母艦である「[[フューリアス (空母)|フューリアス]]」は、1917年の改装により前部砲塔を撤去し、前甲板を飛行甲板にした。艦中央に艦橋・煙突、艦後部に砲塔を残したままであった。当初は発艦のみを行ない、後には艦橋を越えてから横滑りで着艦する運用を行なったが、運用性が高いものではなかった。そのため、1917年中に艦後部も着艦用の飛行甲板に改装された。艦橋は残ったままであり、滑走スペースの不足や艦の前後への機体の移動が不便であった。1922年の改装により、全通甲板へと改められ、滑走距離が確保され、航空機運用が容易となった。1920年代の「[[鳳翔 (空母)|鳳翔]]」や「[[ハーミーズ (空母・初代)|ハーミーズ]]」では新造時より全通形式の飛行甲板を有していた。
 
「フューリアス」のほか、[[グローリアス級航空母艦]]、「[[赤城 (空母)|赤城]]」、「[[加賀 (空母)|加賀]]」では一時期、多段式の飛行甲板を有した([[多段式空母]])。「フューリアス」・グローリアス級航空母艦は2段、「赤城」・「加賀」は三段である。最上段を離発着に用い、中・下段でも同時発艦を狙うものであった。しかし、航空機の高性能化で、より大きな長い滑走距離が求められるようになると、滑走距離最上段の全長が制限される上に下層の飛行甲板も設置位置が必然的に低くなってしまうため多段式飛行甲板は不便であった。そのため、艦首から艦尾までの滑走距離がとれる一段式に改装されている。
 
[[File:Cvnanim.gif|thumb|250px|アングルド・デッキ]]