「東方典礼カトリック教会」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
Kinno Angel (会話 | 投稿記録)
新画像ほか
m 内部リンク
11行目:
近世以降、正教会などで[[ウクライナ]]や[[トランシルヴァニア]]を中心にローマ教皇の支配を認めて、元の教会から離れるものがでた。この帰属の変化は、宗教上、教会政治上、政治的などさまざまな理由によるが、東方典礼カトリック教会諸派のうち最大規模である[[ウクライナ東方カトリック教会]]に代表されるように、[[ローマ・カトリック]]の信仰の強い[[ポーランド・リトアニア共和国]]の政治的・文化的影響が非常に強い。そのために東方典礼カトリック教会諸派は[[東方正教会]]の信徒から「裏切り者」と敵視される傾向にある。
 
東方正教会からの帰一教会は多く正式名称をビザンチン=カトリック(旧称ギリシア=カトリック)という。対して東方正教会ではこれを'''ユニエイト'''と呼ぶ。[[フィレンツェ公会議]]以後、東方正教会から分離したものであり、ロシア、ウクライナ等に分布するほか、近代以降北アメリカや西ヨーロッパにも移民によって広がっている。典礼は東方正教会同様、東方典礼を中心とし、ほぼ同じ聖人暦をもち、司祭の妻帯を認めるなど、外形的にも東方正教会と共通の点を多く持つ一方、[[教皇首位説|ローマ首位権]]の承認、[[フィリオクェ問題|フィリオクェ句]]の受容など、神学的にはローマ教会と同一の立場にたつ。
 
東方正教会からみた帰一教会は、自教派から出た[[異端]]であり、[[ルーシ]][[民族主義]]の感情も相まって現在も東方正教会の一部の教会では、ローマとの和解の条件に帰一教会の解消と東方正教会への復帰を挙げるものがある。[[日本ハリストス正教会]]においては「ユニエート」と呼称・表記する事が多いが、蔑称として用いる意図はなく、自らの「普遍性」を自認する事から「東方典礼カトリック」と呼ぶ事を避けるべき立場にある事情や、「ローマカトリック教会に『帰る』」という認識を西方教会と共有するかのような「帰一教会」という呼称を避けるべき立場にあるという事情などによる。