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[[Image:ColonelNeale1863.JPG|thumb|エドワード・セント・ジョン・ニール(1863年)]]
'''エドワード・セント・ジョン・ニール'''(Edward St. John Neale、生年不詳 - [[1866年]][[12月11日]])は、[[イギリス]]の軍人、[[外交官]]。[[生麦事件]]、[[薩英戦争]]の際に駐日英国代理公使を務めた
 
==経歴==
当初、陸軍に所属。[[1837年]]には[[中佐]]にまで昇進している。しかし間もなく退役して外交官となった。
 
===陸軍===
[[1860年]]、[[清]]のイギリス[[公使館]]書記官となって赴任。その後、[[1862年]]に[[日本]]の公使館書記官として来日した。同年、[[特命全権公使|公使]]の[[ラザフォード・オールコック|オールコック]]が休暇を与えられて帰国したため、その代理公使に任命される。その間、公使館警備の[[松本藩]]士[[伊藤軍兵衛]]による襲撃事件([[東禅寺事件|第二次東禅寺事件]])や、[[薩摩藩]]士によるイギリス人殺傷事件([[生麦事件]])が起こり、その処理に奔走。特に生麦事件に際しては、報復行動を訴える在日イギリス人たちを抑え、本国との連携を保ちながら冷静に対処し、[[江戸幕府]]に11万[[スターリング・ポンド|ポンド]]の償金を支払わせた。翌[[1863年]]の[[薩英戦争]]では自ら軍艦に乗船して砲撃に参加した。[[1864年]]にオールコックが公使に帰任すると、イギリスへ帰国した。
[[1832年]]、ポルトガルの「解放軍」に入隊スコットランド歩兵連隊に所属した。[[1835年]]、スペインに転戦。[[1837年]]には[[中佐]]にまで昇進し、同年に退役して外交官となった。
 
===日本着任まで===
[[1841年]]、[[オスマン帝国|トルコ]]の[[イスケンデルン湾|アレクサンドレッタ]]の副領事、[[1847年]]にはブルガリアの[[ヴァルナ (ブルガリア)|ヴァルナ]]領事、その後[[ギリシア]]、[[ボスニア]]に転勤し、[[1861年]]、[[清]]のイギリス[[公使館]]書記官となって[[北京]]に赴任した。
 
===駐日英国代理公使===
初代の[[駐日英国大使|駐日英国公使]]である[[ラザフォード・オールコック|オールコック]]が、賜暇で帰国したため、
[[1862年]][[5月27日]]に代理公使として日に着任した。当時[[駐日英国大使館|英国公使館]]は[[東禅寺事件#第一次東禅寺事件|第一次東禅寺事件]]の影響で横浜に写っていたが、着任後直ちに公使館を江戸に戻した。しかし、[[6月26日]]([[文久]]2年5月29日)公使館警備の[[松本藩]]士[[伊藤軍兵衛]]による襲撃事件([[東禅寺事件#第二次東禅寺事件|第二次東禅寺事件]])が発生し、結局は公使館を横浜に移した。
 
1862年[[9月14日]](文久2年8月21日)、[[薩摩藩]]士によるイギリス人殺傷事件([[生麦事件]])が発生した。横浜領事ヴァイス(Francis Howard Vyse)<ref>ヴァイスはこの後箱館領事に左遷されたが、そこでもアイヌ人骨盗掘事件([[エイベル・ガウワー]]の項を参照)を起こし、解任された。帰国後外務省からも追放されたが、後にパリで「うらぶれた姿」になっているのを、偶然[[アーネスト・サトウ]]に目撃されている。</ref>や横浜居留のイギリス民間人らは報復行動を訴えったが、ニールはこれを抑えた。その後本国との連携を保ちながら冷静に対処し、[[江戸幕府]]に11万[[スターリング・ポンド|ポンド]]の償金を支払わせることに成功した。
 
翌[[1863年]]の[[薩英戦争]]では自ら軍艦に乗船して砲撃に参加した。[[1864年]]にオールコックが公使に帰任すると、イギリスへ帰国した。
 
===その後===
[[1864年]]に発生した[[下関戦争]]に関して、半ば解任される形でオールコックは本国に召喚された。ニールは再び代理公使の候補となったが、健康が優れず実現しなかった。その後、アテネ公使館書記官、[[エクアドル]]の[[グアヤキル]]の領事を務めたが、在任中の[[1866年]][[12月11日]]に同国の首都である[[キト]]で没した。
 
==脚注==
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== 参考文献 ==
* [[ヒュー・コータッツィ]]編著『歴代の駐日英国大使』、文眞堂(2007年)。ISBN 978-4830945878。P19-P61「エドワード・セント・ジョージ・ニール中佐」
 
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