「シアン酸」の版間の差分

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'''シアン酸'''(シアンさん、cyanic acid)とは[[示性式]] HO-C≡N で表される[[化合物]](弱[[酸]])である。[[融点]] -86.8 ℃、[[沸点]] 23.5 ℃、常温で[[酢酸]]に似た臭気の無色の液体。[[異性体]]に[[イソシアン酸]] (H-N=C=O) と[[雷酸]] (HO-N=C:) がある。
 
== 互変異 ==
水にわずかに溶解し、[[酢酸]]よりやや強い酸で、[[酸解離定数]] Ka=2.2×10<sup>-4</sup>(25℃)、pKa=3.48である。水中では不安定で低温では数時間溶液として存在するが、[[加水分解]]が進行して[[炭酸水素アンモニウム]]となる。一方、非プロトン溶媒の[[ジエチルエーテル|エーテル]]、[[ベンゼン]]、[[アセトン]]中では比較的安定(数週間)な溶液となる。
 
種々の有機化合物(求核剤)と反応し、[[アルコール]]から[[ウレタン]]、[[アミン]]からウレイン、[[アミド|酸アミド]]からウレイドを生成する。アンモニアと反応すると、一旦、アンモニウム塩([[シアン酸アンモニウム]])を形成するがさらに尿素へと反応する。
 
=== 互変異性 ===
ただしシアン酸はイソシアン酸との[[互変異性]]を示し、気体もしくは非プロトン溶媒中ではイソシアン酸の形で存在する分子の方が多い。[[水素結合]]が形成しやすい液体状態や[[プロトン溶媒]]中ではシアン酸の形で存在する分子の方が多くなる。
 
=== 安定性 ===
[[Image:S-triazine-2%2C4%2C6-triol_and_s-triazine-2%2C4%2C6-trione.PNG|thumb|構造式 シアヌル酸]]
あまり安定ではなく、単離した状態などでは徐々に[[重合]]してほとんどは[[シアメリド]] (Cyamelide) や少量の[[シアヌル酸]] (Cyanuric acid) を生成する(いずれも3量体である)。水溶液は加水分解する。
 
== 成 ==
[[シアヌル酸]]を不活性ガス下で加熱し、発生する気体を急冷捕集すると得られる。シアン酸塩は金属シアン化物を穏やかな酸化剤で酸化しても生成するが、金属の[[シアネート|シアン酸塩]]からシアン酸を単離することは困難である。
 
== 異性体の発見 ==
シアン酸塩と雷酸塩は同じ化学的組成を示すにもかかわらず、[[雷酸銀]]は爆発性を持つが[[シアン酸銀]]は持たないという違いがあった。
これは激しい論争を起こしたが、結論として異性体というものの存在を認める形で決着がついた。すなわちシアン酸もイソシアン酸も雷酸とは構造異性体の関係にある。
 
== 生成 ==
[[シアヌル酸]]を不活性ガス下で加熱し、発生する気体を急冷捕集すると得られる。シアン酸塩は金属シアン化物を穏やかな酸化剤で酸化しても生成するが、金属の[[シアネート|シアン酸塩]]からシアン酸を単離することは困難である。
 
== 性質 ==
水にわずかに溶解し、[[酢酸]]よりやや強い酸で、[[酸解離定数]] Ka=2.2×10<sup>-4</sup>(25℃)、pKa=3.48である。水中では不安定で低温では数時間溶液として存在するが、[[加水分解]]が進行して[[炭酸水素アンモニウム]]となる。一方、非プロトン溶媒の[[ジエチルエーテル|エーテル]]、[[ベンゼン]]、[[アセトン]]中では比較的安定(数週間)な溶液となる。
 
種々の有機化合物(求核剤)と反応し、[[アルコール]]から[[ウレタン]]、[[アミン]]からウレイン、[[アミド|酸アミド]]からウレイドを生成する。アンモニアと反応すると、一旦、アンモニウム塩([[シアン酸アンモニウム]])を形成するがさらに尿素へと反応する。
 
== 関連項目 ==
 
{{DEFAULTSORT:しあんさん}}
[[Category:無機炭化合物]]
[[Category:酸素のシアン物]]
[[Category:無機化合物イソシアネート]]
[[Category:酸]]
 
[[ar:حمض السيانيك]]