「水蒸気爆発」の版間の差分

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[[ファイルFile:Phreatic.jpg|thumb|right|220px|水蒸気爆発による噴火]]
'''水蒸気爆発'''(すいじょうきばくはつ、phreatic[[英語]]:phreatic explosion)とは、[[水]]が非常に[[温度]]の高い[[物質]]と接触することにより[[気化]]されて発生する[[爆発]][[現象]]のこと。
 
== 分類 ==
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; 界面接触型
: 水の中に金属溶融体のような熱い細粒物質が落ちると、その周囲に薄い[[水蒸気]]の膜が形成される。この薄膜はしばらく安定に存在するが、何らかの原因により不安定化し、[[衝撃波]]とともに[[破壊]]される。この破壊現象を界面接触型の水蒸気爆発と呼ぶ。[[原子炉]]で[[炉心溶融]]が発生したときに冷却水の中に高温物質が落下すると、このタイプの水蒸気爆発が発生する可能性がある。
[[ファイルFile:Phreatic Eruption-numbers.svg|thumb|right|220px|火山における水蒸気爆発の模式図。帯水層にマグマが貫入することによる水蒸気爆発。]]
; 全体反応型
: 密閉空間内の水が熱により急激に気化・膨張することにより、密閉していた物質が一気に破砕されて起きるタイプの水蒸気爆発。例えば、[[地殻]]内のような密閉した空間に[[帯水層]]があった場合、そこへ[[マグマ]]が貫入することによって大量の水蒸気が急激に発生すると、このタイプの水蒸気爆発が起こる。その際にマグマも一緒に放出された場合、特に'''マグマ水蒸気爆発'''と呼ぶ。
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: [[日本]]での有名な水蒸気爆発は、[[1888年]]の[[磐梯山|会津磐梯山]]の噴火や[[1973年]]の[[西之島新島]]の噴火である。前者では、磐梯山の山体内部で水蒸気爆発が発生し、[[山体崩壊]]とともに[[岩屑なだれ]]が発生し、477人の死者を出すとともに、[[長瀬川 (福島県)|長瀬川]]とその支流がせき止められ、[[桧原湖]]、[[小野川湖]]、[[秋元湖]]、[[五色沼]]をはじめ、大小さまざまな[[湖沼]]が形成された。
; [[原子炉]]の[[炉心溶融]]
: 多くの原子炉で[[燃料被覆管]]に用いられている[[ジルカロイ|ジルコニウム合金]]は1,400℃で[[溶融]]を始め、その溶融体が冷却水中に落下すると水蒸気爆発をおこす。
; 調理
: [[天ぷら]]など[[揚げ物]]を調理中に[[油]]に[[火]]が点いた場合、火を消そうと[[水]]をかけると水蒸気爆発が起こるため、注意が必要である。
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== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}
<references />
 
== 関連項目 ==
* [[安房トンネル]]
* [[粉塵爆発]]
 
<!-- == 参考文献 == -->
 
<!-- == 外部リンク == -->
 
{{DEFAULTSORT:すいしようきはくはつ}}