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'''誤爆'''(ごばく)とは、[[爆撃機]]から[[爆弾]]や[[ミサイル]]を投下する時に、目標から外れるあるいは目標とは別の地点を目標と勘違いをするなどの原因により、本来攻撃するべき物ではない、攻撃をしてはいけない民間施設や友軍などを誤って爆撃してしまうことを言う。
 
なお、本項では本来の意味で使用されている上記の件の他にも、[[インターネット]]にける誤爆についても併せて記述する。
 
==概説==
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===観測装置の進化===
一方、観測装置の発達は照準・誘導装置のそれよりはゆっくりとしており、現代の誤爆の主要な要因は目標の誤認となっている。すなわち爆撃には成功しているものの爆撃した目標が本来の攻撃目標では無かった場合である。近年の戦争では国内外の圧力によって味方兵員や中立国、敵国非戦闘員の犠牲が次第に許されなくなってきているため、誤爆は話題になることが多い。[[北大西洋条約機構|NATO]]の[[コソボ紛争]]介入における[[アライド・フォース作戦|爆撃]]の際に発生した中国大使館誤爆事件や[[アメリカ合衆国|アメリカ]]による[[イラク戦争]]での民間施設への誤爆は発生するたびに問題としてニュースに取り上げられた。イラクや[[アフガニスタン紛争 (2001年-)|アフガニスタン]]での戦闘では、[[ゲリラ]]側が誤爆を逆手に取って民間人居住区や施設から攻撃する戦法([[人間の盾]])を駆使し国際世論を気にするアメリカや[[多国籍軍]]を手こずらせている。そのため、重要な作戦では誤爆のリスクを承知で攻撃を許可する場合もある。たとえばアメリカ軍では、重要目標1人の殺害において民間人29人までの犠牲が司令官の裁量で許されており、殺害目標も含めて30人以上が犠牲になる場合には、大統領または国防長官の許可が必要となる。イラク戦争においては、[[サム・フセイン]]を含めた最重要指名手配者殺害のため民間居住区への空爆を50回近く許可した。しかし、結局一人も仕留める事ができなかったうえに誤爆により200人近くの民間人が犠牲になったため、空爆の効果自体疑問視されるようになった(出典:CBS [[60 Minutes]]“Bombing Afghanistan” )。
これらの誤爆の多くは事前に入手した目標に関する情報の誤りや伝達ミスによるものであり、戦場における情報の伝達は今後の課題とされている。情報マネージメントの改善に対する技術的なアプローチとしてアメリカでは「ネットワークを中心とする戦争」([[:en:Network-centric warfare]])などが構想されているが、上記のケースを見ても明らかなように未だ完成した状態にはない。