「圧電効果」の版間の差分

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== 圧電基本式 ==
圧電効果は圧電基本式と呼ばれる二元連立方程式で記述される。独立変数にどの物理量を取るかによって四種類の形式をとる。[[ひずみ]]を<math>\mathbf{S}</math>(単位なし)、[[電束密度]]を<math>\mathbf{D}</math>(C/m<sup>2</sup>)とすると、圧電基本式は[[応力]]<math>T</math>(N/m<sup>2</sup>)および[[電場]]<math>E</math>(V/m)を独立変数として次のように示される(d形式という)。
 
* <math>\mathbf{S}=s^E T + d E</math>
18行目:
* <math>\mathbf{D}=dT+\varepsilon ^T E</math>
 
ここで、<math>s^E</math>: [[弾性コンプライアンス定数]](m<sup>2</sup>/N)、<math>\varepsilon ^T</math>: [[誘電率]](F/m)であり、右肩の記号はその物理量が一定の条件下の値であることを示す。また、<math>d</math>は'''圧電定数'''と呼ばれ、機械的効果と電気的効果を結びつける係数で単位はm/VまたはC/Nである。圧電定数<math>d</math>が0であるならば、
 
* <math>\mathbf{S}=s^E T</math> ([[フックの法則]])
24行目:
* <math>\mathbf{D}=\varepsilon ^T E</math>
 
となり機械的および電気的現象それぞれのみの場合の記述となる。電気系の物理量が[[ベクトル]](1階の[[テンソル]])、機械系の物理量が2階の[[テンソル]]で記述されるので、これらを結ぶ圧電定数は3階の[[テンソル]]で表される。すなわち27個の独立した成分を持つことになるが、せん断応力(およびせん断ひずみ)の独立成分は3個であり([[応力]]の項を参照)、また[[結晶]]には[[対称性]]が存在するので、実際には圧電定数の独立成分はずっと少なくなる。
 
== 主な圧電体 ==