削除された内容 追加された内容
rv(ノート#誤情報、JPOB)、参考文献追記に伴い人間との関係追記
Snoopy777 (会話 | 投稿記録)
Moss (会話) による ID:37647685 の版を取り消し。参考文献の追加に差し戻しは不要と思われるため。項目に関連した適切なリンクの追加
17行目:
}}
 
'''カメ'''・'''亀'''(カメもく、Testudines)かめ)は、[[動物|動物界]][[脊索動物|脊索動物門]][[爬虫類|爬虫綱]]'''カメ目'''属す分類され生物の総称
 
== 分布 ==
27行目:
 
== 形態 ==
カメ目の構成種は[[甲羅]](背甲)に頸部や尾を収納する種が多いため、頭胴長(体長)や全長を測ることが難しい<ref name="fn2">安川雄一郎 「ビギナーにおすすめのカメ12種~初心者向けとして飼育者に薦めるカメ類~」『エクストラ・クリーパー』No.1、[[誠文堂新光社]]、[[2006年]]、113-122頁。</ref>。そのため背面の甲羅(背甲)の直線距離(背甲長、単に甲長とも)で大きさを表す<ref name="fn2"/>。最小種は[[シモフリヒラセリクガメ]]で最大甲長9.6センチメートル。
 
カメ目の構成種における形態の最大の特徴は甲羅をもつことである<ref name="fn3fn2">安川雄一郎 「水棲ガメの世界」『ハ・ペト・ロジー』Vol.3、[[誠文堂新光社]]、2005年、14-48頁。</ref>。甲羅は[[脊椎]]や[[肋骨]]と癒合した皮骨からなる甲板(骨甲板)と、[[鱗]]からなる甲板(角質甲板)の2つの甲板で構成される<ref name="fn1"/><ref name="fn3fn2"/>。骨甲板と角質甲板の継ぎ目がずれており、強度をあげている。現生種では化石種と比較して甲板が薄く軽量化し<ref name="fn1"/>、甲板数も少ない傾向がある<ref name="fn3fn2"/>。例外もあるが陸棲傾向の強い種では甲板が分厚く背甲がドーム状に盛り上がり、水棲傾向の強い種では水の抵抗を減らすため甲板が薄く背甲が扁平になる傾向がある<ref name="fn1"/><ref name="fn3fn2"/>。しかし水棲種でもドーム状に盛りあがる背甲を持つ種も多く、これは捕食者に対する防衛手段(甲羅が分厚くなることで飲みこみにくくなる)と考えられている<ref name="fn1"/><ref name="fn3fn2"/>。また陸棲種では腹甲が大型(背甲よりも長いことが多い)になり、水棲種では腹甲が小型になる傾向がある<ref name="fn3fn2"/>。スッポン上科や[[オサガメ]]は軽量化のため角質甲板が無く、骨甲板も退化している<ref name="fn1"/><ref name="fn3fn2"/>。また複数の科において腹甲に蝶番状の機構がある分類群が存在し、これにより腹甲を折り曲げて可動することができる<ref name="fn1"/><ref name="fn3fn2"/>。蝶番のある多くの分類群で1か所、ドロガメ属のみ2か所、セオレガメ属のみ背甲に蝶番がある<ref name="fn3fn2"/>。蝶番による腹甲の可動する利点としては背甲と腹甲の隙間を減らすことによる外敵や乾燥からの防御、逆に背甲と腹甲の隙間を増やすことで大型の卵を産むことができる(幼体や栄養分の増加により死亡率を減らせる)などがあると考えられている<ref name="fn1"/><ref name="fn3fn2"/>。
 
[[胚発生|発生]]時に肋骨が外側に広がり[[肩帯]]を取り込む<ref name="fn3">安川雄一郎 「オオアタマガメの分類と自然史」『クリーパー』第45号、クリーパー社、2008年、24-28頁。</ref>。そのため四足動物では本目のみ肋骨(甲羅)の内側に肩帯がある<ref name="fn1"/><ref name="fn3fn2"/><ref name="fn3"/>。
 
角質甲板には以下のような通称がある<ref name="fn1"/><ref name="fn3fn2"/>。分類群によってこれらの有無や数が決まっているが、先天的(発生時の環境)や後天的(外傷、疾病)な原因により奇形を生じることもある<ref name="fn3fn2"/>。
 
* 背甲(はいこう) - 背面にある甲羅。
51行目:
** 肛甲板(こうこうばん、anal) - 腹甲のうち、一番尾に近い位置にある左右に1枚ずつある甲板。
 
現生種では歯がなく、顎は角質の鞘(嘴)で覆われる<ref name="fn1"/><ref name="fn3fn2"/>。植物食の種では硬い植物を噛みきれるように嘴に鋸状の突起がある種や<ref name="fn1"/>、動物食の種では獲物を切断できるように嘴が薄く刃物状になった種もいる<ref name="fn3fn2"/>。また嘴が幅広く、硬い食物を噛み砕くことができる分類群もいる<ref name="fn1"/><ref name="fn3fn2"/>。
 
多くの種は頸部を曲げることで頭部を甲羅に収納できるが、頸部を甲羅に収納することができない種もいる<ref name="fn3"/>。主に肺呼吸を行うが、肺は大型であるものの胴体が甲羅で覆われているため胸筋や腹筋を使って肺を膨らませて呼吸できない<ref name="fn3fn2"/>。そのため頭部や四肢を甲羅に収納することで肺を萎縮させ肺の中の空気を吐き出し、逆に頭部や四肢を甲羅から出すことで肺を膨らませ空気を摂りこむ<ref name="fn1"/><ref name="fn3fn2"/>。また鼻や口、喉の粘膜、総排泄口にある粘液嚢、皮膚を使い副次的ではあるが[[皮膚呼吸]]による[[ガス交換]]を行う種もいる<ref name="fn3fn2"/>。
 
陸棲種では皮膚が大型の鱗で覆われ<ref name="fn3fn2"/>、乾燥から身を守っている。水棲種では皮膚に大型の鱗がある種は少ない(陸上でも水中にも生息する種はこのかぎりではない)が、スッポン科などではこれにより皮膚呼吸が可能になり水中での活動時間頻繁に行う<ref name="fn3"/>長くしている。陸棲種では[[指骨|指趾]]が退化し<ref name="fn1"/>、[[鉤爪]]が発達する<ref name="fn3"/>。水棲種は逆に指趾が長く、その間に水掻きが発達する<ref name="fn1"/><ref name="fn3fn2"/>。スッポンモドキやウミガメ上科では指趾の境目が不明瞭で、四肢は鰭やオール状になる<ref name="fn1"/>。
 
卵はウミガメ科、カミツキガメ科、スッポン科では球形、ドロガメ科やヌマガメ科では楕円形で、他科では種によって異なる<ref name="fn1"/>。主にウミガメ科、カミツキガメ科、ヨコクビガメ科は皮革状の柔らかい殻、主にドロガメ科、スッポン科、ヘビクビガメ科では鶏卵状の硬い殻で被われ、他科では種によって異なる<ref name="fn1"/>。
 
== 分類 ==
以前は爬虫綱でも初期に分化した分類群である[[無弓亜綱]]に含まれると考えられていた<ref name="fn3fn2"/><ref name="fn4fn3"/>。しかし近年は形態や発生学の研究から[[双弓亜綱]]に含まれる説が有力で<ref name="fn3fn2"/>、さらに[[分子系統学]]的解析から[[主竜類]]もしくは主竜形類に含まれると推定されている<ref name="fn4fn3"/>。
 
2011年現在で最古とされるカメは約2億2000万年前の地層から化石が発見された[[オドントケリス]]とされる<ref name="fn4fn3"/>。腹甲はあるが、肋骨が外側に張り出しているものの背甲には椎骨板しかなく完全に甲羅で覆われていなかったと推定されている<ref name="fn3"/>。また他の現生種、化石種と異なり顎の骨には歯があった<ref name="fn4fn3"/>。しかしオドントケリスが現生するカメの直接的な祖先かどうか(例として甲板に関しては現在のようなカメへと進化する過程での形態なのか、それよりも古い時代に現生種と変わらない形態を持った種がいたうえでそこから分岐・特殊化した(現生種における角質甲板のないオサガメやスッポンなどのように分岐・特殊化したな)形態なのかについては結論複数の説出ていないある<ref name="fn4fn3"/>。2億1000万年前の地層からは現生種と基本的に同じ構造の甲羅を持った[[プロガノケリス]]が発見されている<ref name="fn3"/>。こちらは現生種と異なり口蓋にわずかだが歯があった<ref name="fn3fn2"/><ref name="fn4fn3"/>。
 
=== 現生種 ===
現生種は約300種とされる<ref name="fn3fn2"/>。以下の二亜目に属する化石種については、各ページを参照のこと。
 
[[潜頸亜目]] [[w:Cryptodira|Cryptodira]]
98行目:
 
== 生態 ==
淡水域、[[海|海洋]]、[[砂漠]]、[[草原]]、[[森林]]などの様々な環境に生息する<ref name="fn4fn3"/>。緯度の高い地域に生息する種では氷の張った水面下での活動が観察されている種もいる。樹上棲種はいないが、[[オオアタマガメ]]は四肢や尾を使い多少ながら木に登ることもある<ref name="fn4fn3"/>。陸棲種のみで構成されるリクガメ科から、産卵を除いて上陸しない完全水生種(海棲種)のみで構成されるウミガメ上科もいる<ref name="fn3fn2"/>。
 
食性は植物食、動物食などと幅広く種によって異なる<ref name="fn4fn3"/>。[[魚類]]、[[両生類]]、[[爬虫類]]、[[哺乳類]]、[[昆虫]]、甲殻類、動物の死骸、植物の葉、果実、キノコなどを食べる。一部の食物を専食する種もいる。水棲種では口を開け舌弓を動かし喉を広げることで口内の水圧を低下させ、水ごと獲物を吸い込み捕える事が多い<ref name="fn1"/><ref name="fn3fn2"/>。
 
繁殖形態は卵生。主に陸上に産卵するが<ref name="fn1"/>、浅い水中に産卵(発生は水没していない状態で進む)する種もいる<ref name="fn3fn2"/>。[[エミスムツアシガメ]]は産卵巣の上に木の枝や落ち葉を塚状に積み上げ、母親が卵を保護する<ref name="fn1"/>。
 
長寿記録として[[1766年]]にフランスの探検家[[マルク=ジョゼフ・マリオン・デュフレーヌ|マリオン・ド・フレネ]]によって[[セーシェル]]から[[モーリシャス]]に持ち込まれ、[[1918年]]に死亡した[[アルダブラゾウガメ]]名前:マリオンのゾウガメ)の152年の飼育記録がある<ref name="fn4">安川雄一郎 「ゾウガメと呼ばれるリクガメ類の分類と自然史(後編)」『クリーパー』第33号、クリーパー社、[[2006年]]、20-21頁。</ref>。他種では[[ギリシャリクガメ]]名前:ティモシー)の1855-2004年にかけて149年(1842年生まれの162歳だったされする説もあが根拠は不明)、[[カロリナハコガメ]]の138年、[[ヨーロッパヌマガメ]]の120年の記録がある<ref name="fn4"/>。1835年に[[ダーウィン]]に採集され2006年に死亡したサンタクルスゾウガメ(名前:[[ハリエット]])は175年の飼育記録があるが、ハリエットはダーウィンが上陸しなかった島に分布するサンタクルスゾウガメであることが判明したたためダーウィンが採集した個体ではないとする説もある<ref name="fn4"/>。
[[ロバート・クライブ]]に飼育され2006年にアリポーア動物園で死亡した1750年生まれとされるアルダブラゾウガメ(名前:[[アドワイチャ]])の255年、1773年か1777年に[[ジェームズ・クック]][[トンガ]]の女王に送り1966年に死亡した[[ホウシャガメ]]名前:トゥイ・マリリア)の189-193年の飼育記録がある<ref name="fn4"/>。しかし前者はロバート・クライブが最後にインドにいた1767年から1875年にアリポーア動物園が開園するまでの関する記録がないこと、1875年にセーシルから持ち込まれた個体とする報道もあること、後者はジェームズ・クックがホウシャガメの分布するマダガスカルに寄港歴がないこと、ジェームズ・クックおよびトンガの双方にもホウシャガメの譲渡に関する記録がないことから不確実な記録とされる<ref name="fn4"/>。
 
== 人間との関係 ==
生息地では食用とされることもある。[[キスイガメ]]の種小名''terapin''および英名は[[アルゴンキン語族]]の「食用ガメ」を指す語句に由来する<ref name="fn6fn5">安川雄一郎 「アミメガメ属の分類と自然史」『クリーパー』第46号、クリーパー社、[[2009年]]、82-87、90-105頁。</ref>。また、[[スッポン]]は[[中華人民共和国|中国]]の[[安徽料理]]のポピュラーな食材として用いられている。[[日本]]ではスッポンを用いた鍋料理が親しまれており、食用のスッポンは[[浜松市]]などで養殖されている。[[イスラム圏]]では水棲種は不浄なものとして食用として敬遠されることもあるが、卵は食用とされることもある<ref name="fn7fn6">安川雄一郎 「バタグールガメ属の分類と生活史1」『クリーパー』第28号、クリーパー社、2005年、105、109-110頁。</ref>。
 
[[タイマイ]]の甲板は[[鼈甲]]の原料とされた。
 
開発による生息地の破壊、水質汚染、食用やペット用などの乱獲などにより生息数が減少している種もいる<ref name="fn1"/>。
 
英語圏ではウミガメ上科はturtle、リクガメ科はtortoiseで、淡水棲種を指す1語はなくfreshwater turtleと呼称される<ref name="fn6fn5"/>。しかしカメ目全体の総称としては[[アメリカ合衆国]]ではturtles、[[イギリス]]ではturtle & tortoiseを用いることが多い<ref name="fn6fn4"/>。またアメリカ合衆国では陸棲種をterrestrial turtleと呼称することもあり、特にリクガメ科を除く陸棲種を指して用いられることもある<ref name="fn6fn5"/>。さらにはキスイガメのみをterrapinと呼称するのが一般的で、クーター属をcooter、アカミミガメ属をsliderなどのように特定の分類群を指す単語を用いることが多い<ref name="fn6fn4"/>。一方でイギリスではturtleはウミガメ上科のみを指すという動きが強く、統一がとれていないものの淡水棲種をterrapinと呼称することもある<ref name="fn6fn5"/>。[[オーストラリア]]では水棲種はturtle、リクガメ科はtortoiseと呼称される<ref name="fn6fn5"/>。オーストラリアにはリクガメ科などの陸棲種がいないため淡水性種もtortoiseと呼称する動きも過去にあったが、一般的ではない<ref name="fn6fn5"/>。
 
ペットとして世界で広く飼育されており、希少種は高額で取引されることも少なくない。[[ワシントン条約]]により[[ウミガメ]]全種とオサガメ、[[ガラパゴスゾウガメ]]、ホウシャガメ、[[ヘサキリクガメ]]、[[メキシコゴファーガメ]]、ホシヤブガメ、[[バタグールガメ]]、[[ハミルトンガメ]]、ミツウネヤマガメ、テクタセタガガメ、ワモンモレニアガメ、[[ヌマハコガメ]]、インドスッポン、[[インドハコスッポン]]、メキシコスッポン、[[クジャクスッポン]]、[[クロスッポン]]、[[クビカシゲガメ]]は野生個体の商取引が禁止されている。
ペットとして飼育されることもある。飼育にあたっては、大きさ(甲長)に対して体重が重いため同じ爬虫類でペット用として主に流通する有鱗目と比べて大型のケージが必要になる<ref name="fn2"/>。またやや代謝が高いため給餌量や排泄量が多く、ケージ内を汚しやすい<ref name="fn2"/>。さらに適切な飼育環境下では10年以上生きることも珍しくはないため、長期飼育を視野に入れる必要がある<ref name="fn2"/>。陸棲種は立体的な活動を行わないため、底面積を重視したより大型のケージが必要になる<ref name="fn2"/>。繁殖目的などで複数頭飼育が行われることもあるが、噛みつきあって体の一部を破損したり個体間に強弱関係が生まれて弱い個体が状態を崩すことも多いため基本的に単独で飼育する方が問題は少ない<ref name="fn2"/>。
 
日本には[[ニホンイシガメ]]が在来種として分布しているほか、18世紀末頃に[[クサガメ]]が<ref name=Kusagame>{{Cite web|url=http://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/30030.html|title=クサガメ|accessdate=2011-05-17|author=独立行政法人 国立環境研究所}}</ref>、20世紀中頃に[[ミシシッピアカミミガメ]]が移入され分布している<ref name=red-eared-slider>{{Cite web|url=http://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/30050.html|title=ミシシッピアカミミガメ|accessdate=2011-05-17|author=独立行政法人 国立環境研究所}}</ref>。また、ニホンイシガメとクサガメの交雑種の[[ウンキュウ]]が生じており、遺伝子汚染や生息地や餌の競合が懸念されているが<ref name=Kusagame />、一方でニホンイシガメやクサガメの幼体([[ゼニガメ]])やミシシッピアカミミガメの幼体(ミドリガメ)などがペットとして流通している。日本固有種の保護のため、[[特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律|外来生物法]]により[[カミツキガメ]]が特定外来生物に、アカミミガメ、[[ワニガメ]]などが[[要注意外来生物]]に指定されている<ref name=nies_DB>{{Cite web|url=http://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/toc3_reptiles.html|title=爬虫類|accessdate=2011-05-17|author=独立行政法人 国立環境研究所}}</ref>。
 
飼育にあたっては、大きさ(甲長)に対して体重が重いため同じ爬虫類でペット用に主に流通する[[有鱗目 (爬虫類)|有鱗目]]と比べて大型のケージが必要になる。夏場は頻繁に動き回り代謝も高いが、気温、水温が低くなると[[変温動物]]のため体温も低下し、10~12度以下でほぼ冬眠状態となる。陸棲種は活動しやすいよう底面積を重視した大型のケージと体温を維持するためのホットスポットの設置が望ましい。カメは社会性を持たず単独行動を基本とする習性があり、繁殖を目的する場合を除いては個体同士の接触には事故やストレスが発生しないよう注意が必要である。
 
{{未検証|date=2011年1月|section=1}}
初期人類の研究では、出土するカメの骨が人類の活動が活発になるにつれて小さくなる(大型の個体群、種が食べつくされるため)ことが知られており、重要な指標となる。[[不思議の国のアリス]]で[[ウミガメ]]のスープ<ref group="脚注">実際に登場するのは偽海亀。ウミガメが乱獲で希少となったため、牛肉を使って偽海亀スープが作られたことに基づく。</ref>が出るように、美食としての価値もある。
 
地域や民族によっては信仰の対象とされ、日本でも「鶴は千年、亀は万年」という[[ことわざ]]があるように寿命の長い動物であることから[[長寿]]の象徴とされていた。他の地域でも同様の象徴とされた例が存在し、それから転じて粘り強さや[[努力]]の象徴とされたものもあり、ヨーロッパにおいても[[イソップ寓話]]の『[[ウサギとカメ]]』がある。神格化されたカメでは、中国の[[玄武]]などが代表的である。また、古代中国では[[神託]]の儀式としてカメの甲羅を用いた[[卜占]](亀甲占い)が行われており、[[史記]]に神聖な亀について一書があるほど尊重されていた。
 
一方、動きの遅いものの象徴として使われることもままある。この認識は洋の東西を問わずあるようで、例えば[[メルセデス・ベンツ]]・[[ウニモグ]]の副変速機[[シフトレバーの配置|シフトレバー]]には([[識字率]]が低い発展途上国での使用を想定して)[[ウサギ]]とカメの絵が描かれている。
127 ⟶ 131行目:
== 画像 ==
<gallery>
ファイル:Pig-Nosed_Turtle_Carettochelys_insculpta_Diving_2260px.jpg|[[スッポンモドキ]]<br />''Carettochelys insculpta''<br />(スッポンモドキ科)
ファイル:Green_turtle_swimming_in_Kona_May_2010.jpg|[[アオウミガメ]]<br />''Chelonia mydas''<br />(ウミガメ科)
ファイル:Matamata turtle 2048x1536.jpg|[[マタマタ]]<br />''Chelus fimbriatus''<br />(ヘビクビガメ科)
ファイル:Snapping_turtle_1_md.jpg|[[カミツキガメ]]<br />''Chelydrta serpentina''<br />(カミツキガメ科)
ファイル:TortueLuth_Leatherback.jpg|[[オサガメ]]<br />''Dermochelys coriacea''(オサガメ科)
ファイル:Emys_orbicularis Tajba.jpg|[[ヨーロッパヌマガメ]]<br />''Emys orbicularis''<br />(ヌマガメ科)
ファイル:Stavenn_Geoemyda_spengleri.jpg|[[スペングラーヤマガメ]]<br />''Geoemyda spengleri''<br />(イシガメ科)
ファイル:Pelomedusa_subrufa.JPG|[[ヌマヨコクビガメ]]<br />''Pelomedusa subrufa''<br />(ヨコクビガメ科)
ファイル:Platysternon_megalocephalum.jpg|[[オオアタマガメ]]<br />''Platysternon megalocephalum''<br />(オオアタマガメ科)
ファイル:Odontochelys BW.jpg|[[オドントケリス]]<br />''Odontochelys semitestacea''
</gallery>
 
145 ⟶ 149行目:
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}
* 疋田努 『爬虫類の進化』[[東京大学出版会]]、2002年、ISBN 4-13-060179-2。
* 平山廉 著、小田隆 復元画 『図解雑学:恐竜の謎』 [[ナツメ社]]、ISBN 4-8163-3306-1。
* 平山廉 『カメのきた道 : 甲羅に秘められた2億年の生命進化』 [[NHKブックス]]、ISBN 978-4-14-091095-5。
154 ⟶ 158行目:
* [[爬虫類]]
* [[蓑亀]]
* [[ガメラ]]
 
 
{{デフォルトソート:かめ}}