「もんじゅ」の版間の差分

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ゲゾラ (会話 | 投稿記録)
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=== もんじゅ反対派の主張 ===
==== 主張の概要 ====
*もんじゅは、高速増殖炉の原型炉であるが、[[冷却材]]に通常の原子力発電所で使われる水の代わりに金属[[ナトリウム]]を使い、[[発電]]タービンは水蒸気作動であるため、2つの熱伝達部分をもっている。炉心の金属ナトリウムからタービン系統の水部分へは薄い[[蒸気発生器]]の壁を通じて熱伝達を行う。[[蒸気発生器]]の壁は薄いため、ピンホールが発生する可能性を完全には否定できず、このために爆発するリスクがある。<!--もんじゅにおいては、1次系金属ナトリウムと熱交換した2次系金属ナトリウムが、蒸気発生器において3次系の[[水]]と熱交換を行う。2次系と3次系を隔てているのは、熱伝達のための薄い熱交換器なので、ピンホール発生の可能性がある。ピンホールが発生すると、爆発して大事故になる可能性がある。-->実際、イギリスで事故が起きている<ref>[[小林圭二]]『高速増殖炉もんじゅ―巨大核技術の夢と現実 小林圭二 』(七つ森書館 </ref>。また、これら金属ナトリウムは融点は低いがそれ以下の室温になると固形化するため、ナトリウム管にはニクロム線を巻き付けることで保温している。これらは複雑なプラントであり、効率が低い。
 
*日本が将来、核武装する為のものではないのかという疑念がある。普通の原子力発電に使われる[[軽水炉]]の[[プルトニウム]]燃料はプルトニウム240などプルトニウム239以外の[[プルトニウムの同位体|同位体]]の割合が高いために[[原子爆弾]]の材料とするのは難しいが、[[高速増殖炉]]のブランケット部には<sup>239</sup>Puの比率が非常に高い「兵器級プルトニウム」が生産される。これまでに、<sup>239</sup>Pu同位体純度97.5%のプルトニウムを62kg生産している<ref>槌田敦「日本核武装によるアジア核戦争の恐怖」、[http://env01.cool.ne.jp/ss03/ss03042.htm 核開発に反対する物理研究者の会通信、第42号]、2006年12月</ref>{{リンク切れ|date=2011年5月}}。このブランケット燃料は、[[茨城県]][[東海村]]に建設中の[[リサイクル機器試験施設]]で[[再処理工場|再処理]]して、プルトニウムを抽出する予定である。