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m 軽微な推敲
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== 定義 ==
臨床の文脈では、オーガズムは通常性行為の間に起こる関係する筋肉の収縮、ならびに心拍数、血圧、呼吸の速度・深さの変化の特徴的なパターンによって厳密に定義される<ref name=M&J/>。とはいえ通常は、激しい快感を特徴とする{{仮リンク|ヒトの性反応周期|en|Human sexual response cycle|label=性反応周期}}における{{仮リンク|高原期|en|plateau phase}}のピークとして定義されている<ref name="health.discovery.com"/>。「オーガズム」の定義にはばらつきがあり、一貫した分類をどう行うかのコンセンサスは得られていないと考えられている<ref name=levine_orgasm>{{Cite journal|author=Levine, R.J.|year=2004|title=An orgasm is... who defines what an orgasm is?|journal=Sexual and Relationship Therapy|volume=19|pages=101–107 |doi=10.1080/14681990410001641663}}</ref>。学術誌『臨床心理学レビュー』では少なくとも26のオーガズムの定義がリストアップされている<ref name=mah_&_binik>{{Cite journal|author=Mah K, Binik YM |title=The nature of human orgasm: a critical review of major trends |journal=Clinical Psychology Review |volume=21 |issue=6 |pages=823–56 |year=2001 |month=August |pmid=11497209 |doi=10.1016/S0272-7358(00)00069-6}}</ref>。
 
[[Gスポット]]のみの刺激により得られる女性のオーガズムや、数分間やさらには1時間も続く引き延ばされた・連続的なオーガズム<!-- 略: demonstration of -->といった種類の性感を厳密な意味で「オーガズム」と分類すべきかについては議論がある<ref>{{Cite book| author = Schwartz, Bob | title = The One Hour Orgasm: A New Approach to Achieving Maximum Sexual Pleasure | publisher = Breakthru Publishing | month = May | year = 1992 | isbn = 0942540077}}{{Page needed|date=August 2010}}</ref>。この問題はオーガズムの臨床的な定義を軸とするものであるが、こうしたオーガズムの見方が単に生理学的なものである一方で、[[心理学]]的・[[内分泌学]]的・[[神経学]]的な「オーガズム」の諸定義もある<ref name=levine_orgasm/>。こうしたケースでは、経験される感覚は主観的なものであり、オーガズムの特徴である不随意の収縮は必ずしも関与する必要はない。しかしながら、両性が経験する感覚は極めて快いものであり、しばしば全身で体感され、超越的<!-- transcendental: 「小さな死」ですね -->とも呼ばれる心的状態をもたらし、{{仮リンク|血管充血|en|vasocongestion}}とそれに結び付いた快感は、収縮を伴う完全なオーガズムのそれと比肩しうるものである。例えば、現代における諸発見は射精と男性のオーガズムを区別することを支持するものとなっている<ref name=mah_&_binik/>。この理由のため、これらを厳密な意味でオーガズムと定義すべきかを巡っては両方の立場からのさまざまな見解がある。<!-- 段落頭と重複しているので省略していいか? -->
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女性のオーガズムを巡る議論は複雑なものとなっている――[[陰核]]のオーガズムと膣(Gスポット)のオーガズムである。
 
膣オーガズムという概念を単独の現象として初めて主張したのは[[ジークムント・フロイト]]であった。1905年にフロイトは、クリトリス陰核のオーガズムは純粋に青年思春期<!-- adolescent: 後出のpubertyとどちらも少女思春期」の方がいい? -->の現象であり、思春期<!-- puberty -->到達すると成熟した女性の適切な反応はすぐに膣オーガズムへと転換しこれはすなわち陰核への刺激なしで得られるオーガズムへと移行してゆくのが成熟した女性の適切な反応であると述べた。フロイトはこの基本前提に何ら証拠を示すことはなかったが、この理論の影響は大きなものであった。フロイトの説は男性の陰茎を女性の性的満足の中心に据え、多くの女性たちは陰核への刺激がほとんどもしくは全くなしで膣での性交のみを通じてオーガズムに達することができなかった時に不適切感を覚えるようになった<ref name="www.goaskalice">{{cite web|title=Difference between clitoral and vaginal orgasm|publisher=Go Ask Alice!|date=23 December 1994 (Last Updated/Reviewed on 28 March 2008)|accessdate=21 April 2010|url=http://www.goaskalice.columbia.edu/0469.html}}</ref>。
 
フロイトの見解とは対照的に、女性の大部分は陰核への刺激によって、もしくは何らかの形での陰核刺激の補助によってのみオーガズムに達することができ、その後の研究<!-- 単に"research"とありますが補いました -->は陰核の刺激が女性がオーガズムに達する最も簡単な方法であるということを支持している<ref name="O'Connell"/><ref name=womenshealth.about.com/><ref name="www.sexualhealth.com"/><ref name="Frank JE">Frank JE, Mistretta P, Will J. Diagnosis and treatment of female [[性機能障害|sexual dysfunction]]. ''American Family Physician''. (2008);77:635. PMID: 18350761</ref><ref name="Chalker">{{cite book |last=Chalker |first=Rebecca |year=2000 |title=The Clitoral Truth |url=http://www.sevenstories.com/Book/index.cfm?GCOI=58322100427350 |publisher=Seven Seas Press |pages=1 |isbn=1-58322-473-4}}</ref><ref name="Big O">{{cite web|title=Dissatisfied, ladies? Tips to reach the Big O Climax is possible for every woman, and men can help them get there!|publisher=[[MSNBC]]|date=November, 02, 2007|accessdate=April 10, 2011|url=http://today.msnbc.msn.com/id/21597671}}</ref><ref name="Shere Hite">{{cite web|author={{仮リンク|シェア・ハイト|en|Shere Hite|label=Shere Hite}}|title=Shere Hite: On female sexuality in the 21st century |publisher=''[[インデペンデント|The Independent]]''|date=April 30, 2006|accessdate=April 10, 2011|url=http://www.independent.co.uk/news/people/profiles/shere-hite-on-female-sexuality-in-the-21st-century-475981.html}}</ref><ref name="Dinitia Smith">{{cite web|first=Dinitia|last=Smith|title=A Critic Takes On the Logic of Female Orgasm|publisher=''[[ニューヨーク・タイムズ|The New York Times]]''|date=May 17, 2005|accessdate=April 10, 2011|url=http://www.nytimes.com/2005/05/17/science/17orga.html?_r=1}}</ref>。{{仮リンク|ゲイル・サルツ|en|Gail Saltz}}は「女性はオーガズムに達するまでに平均で20分間の刺激と興奮を必要とする。男性はこれより遥かに短い時間しかかからない。女性は男性よりも幅広いものを刺激として感じ、またどのような刺激が最も良く機能するかを正確に定義するのも困難である<!-- 訳語やや固い。いろいろな感じ方があり、どうすれば(されれば)一番気持ち良いかをなかなか把握できないということです。 -->。性交だけによってオーガズムに達することができるのは女性のうち20%のみであり、大多数の女性は何らかの直接的な陰核への刺激を必要とする。」<ref name="Big O"/> これは陰核に6000以上もの[[神経繊維]]があるためである<ref name="Chalker"/>。陰核は[[蹄鉄]]のような形で膣を取り囲んでおり<ref name=womenshealth.about.com/>、陰唇に沿い、肛門の方へと伸びる「脚」(陰核脚)を有している<ref name="WWw.goaskalice">{{cite web|title=Doin' the butt — objects in anus?|publisher=Go Ask Alice!|date=7 October 1994 (Last Updated/Reviewed on 26 March 2010)|accessdate=22 April 2010|url=http://www.goaskalice.columbia.edu/0195.html}}</ref>。{{仮リンク|尿道海綿体|en|urethral sponge}}<!-- [[海綿体]]にリダイレクトされてしまう…{{仮リンク}}の弱点です -->が膣の「天井」に沿って走っており、膣を介してこれを刺激することが可能であるが、膣そのものには女性に快感やオーガズムを引き起こす機構は存在していないと考えられている<ref name=womenshealth.about.com/>。<!-- Negating clitoral legs, : 意味を取れず、出典にもないので割愛 -->膣に挿入された陰茎、指、[[張形]]などと接触するのは陰核の一部、尿道海綿体だけである。「陰核の尖端と、これもまた非常に敏感な部分である小陰唇とは、性交中には直接の刺激は受けない。」<ref name=womenshealth.about.com/> [[エルンスト・グレフェンベルグ|グレフェンベルグ]]・スポット、通称[[Gスポット]]は[[恥骨]]の背後にあり[[尿道]]を取り巻く小さな領域であり、膣壁の[[解剖学における方向の表現|前部]](腹側)から触れることができる。このスポットの大きさにはかなりの個人差があるようである。こうした膣の内側の刺激から得られるオーガズムは「膣の」オーガズムと呼ばれる。
 
1966年に、{{仮リンク|ジョンソン夫妻|en|Masters and Johnson}}は性的刺激の段階に関する極めて重要な研究を公刊した<ref name=M&J>{{Cite book|author=Masters, W.H., & Johnson, V.E.|title=Human Sexual Response|year=1970|publisher=Little, Brown and Company|location=Boston}}{{Page needed|date=August 2010}}</ref>。この著作では男女の双方が扱われており、また先行する[[アルフレッド・キンゼイ]]のもの(1948, 1953年)とは異なりオーガズム前後の[[生理学]]的な段階を決定しようと試みている。陰核と膣のオーガズムは同じ身体的な段階を持っているとされている。どちらの種類のオーガズムも陰核の刺激が主要な源になっていると夫妻は論じた<ref>{{cite web| title=Masters and Johnson | url=http://health.discovery.com/centers/sex/sexpedia/mandj.html | publisher=The Discovery Channel | accessdate=28 May 2006 |archiveurl = http://web.archive.org/web/20060518002107/http://health.discovery.com/centers/sex/sexpedia/mandj.html <!-- Bot retrieved archive --> |archivedate = 18 May 2006}}</ref>。陰核の大きさに関する近年の諸発見もまた、陰核の組織が膣の内部に大きく広がっていることを示している。この発見は陰核のオーガズムと膣のオーガズムが別のものであるとする従来の主張を無効化しうる可能性がある<ref name="O'Connell"/>。陰核と膣との繋がりは、陰核が女性のオーガズムの「源」<!-- seat -->であるという見解を補強するものである。今日では、大半の人々が「陰核」という言葉から思い浮かべる小さな目に見える部分よりも遥かに広く陰核の組織が広がっていることが明らかとなっている。これらの研究の中心的な研究者であるオーストラリアの[[泌尿器科学]]者ヘレン・オコネル<!-- /オ[ーゥ]?コー?ン?ネル/ ->は、膣による性交時の陰核の内部部分への刺激を考慮すると、この<!-- 陰核と膣との-->絡み合った関係がGスポットとされている部分<!-- conjectured G-Spot -->と膣オーガズム体験に対する生理学的な説明となると主張している<ref name="O'Connell"/>。「膣壁は、実のところ、陰核なのです。膣の側壁の表皮を取り除けてみれば、陰核の球状部分が現れます。三角の、三日月形<!-- the the bulbs of the clitoris—triangular, crescental masses of erectile tissue: 球状で三角で三日月形…? 要画像 -->をした勃起性の組織です。」とオコネルは説明する。陰核は亀頭部分だけなのではなく、「小さな丘」だというのである<ref name="O'Connell"/>。女性の一部は他の女性に比べより広範囲な陰核組織を持っている可能性があり、それゆえに多くの女性が陰核の外部部分への直接的な刺激によってのみオーガズムに達することが出来る一方で、性交を通じた陰核のより広範な繊維への刺激だけで充分にオーガズムを得られる女性もいるのだと考えられる<ref name="O'Connell"/>。
 
{{仮リンク|無オーガズム症|en|Anorgasmia}}は十二分な性的刺激を受けた後でもオーガズムに達するのが常に困難である状態であり、個人的な悩み<!-- personal distress -->の原因となる。これは男性よりも女性に遥かに一般的に見られる<ref>{{cite web|url=http://www.mayoclinic.com/health/anorgasmia/DS01051 |title=Mayo Clinic; Womans Health|publisher=Mayoclinic.com |date= |accessdate=2010-11-23}}</ref>。女性の約15%がオーガズムに達するのに困難があると報告しており、またアメリカ合衆国の女性の10%は絶頂に達したことがない<!-- 15%の方の母集団は? --> <ref name="Frank JE"/><ref>Giustozzi AA. Sexual dysfunction in women. In: Ferri FF. Ferri's Clinical Advisor 2010. St. Louis, Mo.: Mosby; 2009. [http://www.mdconsult.com/das/book/body/169332872-5/912912390/2088/600.html#4-u1.0-B978-0-323-05609-0..00028-9--s2040_12318.]</ref>。Sexualhealth.comのロバート・バーチ<!-- 信頼できる情報源? -->は「標本調査に基づく統計がしばしばそうであるように、女性のオーガズムに関する数字は誰が調査され、誰が報告を行ったかによって結果にばらつきがあります。しかしながら、女性の恐らくは15%ほどは一度もオーガズムを経験したことがなく、最大で10%ほどの女性は一人で自慰をする時にしかオーガズムに達することができないようです。」と述べている<ref name="www.sexualhealth.com"/>。{{仮リンク|ドリュー・ピンスキー|en|Drew Pinsky}}はこう述べている<!-- よく合衆国のテレビに出る学者らしい。とりあえず「ですます」で訳しましたが、どんな口調の人なのか確かめて調整したいところです。 -->――
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{{Quotation|男性と女性では「配線」が違っていて、さらには女性同士でも互いに違った配線がされているのです。しばしば女性たちは、絶頂のある種の標準に達することができていないために自分に欠陥があるかのように感じるようです。男性たちは、女性を絶頂させる<!-- イかせる -->ために何が必要なのかについて概括的な理解しかしていない<!-- generalize 意訳 -->ためにさらに事態を悪化させています。男性たちはしばしば女性たちが皆同じであると信じていて、何かが1人の女性に対して上手く行ったと思うとその方法を親密になった他の女性全てに適用しようとし、これが大きな問題の1つとなっています。女性たちの50-60%は性交を通じてオーガズムに達したことがなく、絶頂するには陰核の刺激を必要とします。30%は性交を通じて安定してオーガズムを得ることができます。10%は性交でオーガズムに達し、さらに連続的なオーガズムも得られる場合があります。5%は真の複数回(マルチプル)のオーガズムを性交を通じてのみ得ることができ、この範疇に入る女性はオーラルセックスを心地良く感じないのが普通です<ref name="Big O"/>。}}
 
女性のオーガズムは平均して約20秒ほど続き<ref>{{Cite journal|last=Levin|first=Roy J.|coauthors=Gorm Wagner|title=Orgasm in women in the laboratory—quantitative studies on duration, intensity, latency, and vaginal blood flow|journal=Archives of Sexual Behavior|year=1985|page=439|volume=14|issue=5|doi=10.1007/BF01542004|url=http://www.springerlink.com/content/x7x308040h745x78/|accessdate=10 August 2010}}</ref>、膣、子宮、肛門を含む骨盤領域の筋肉の一連の収縮からなると推測されている。一部の女性では、当人がオーガズムが始まったと報告した直後にこれらの収縮が始まり、約1秒の感覚間隔で、最初は徐々に強く、後には徐々に弱くなりながら継続することがある。規則的な収縮に続いて、不規則な感覚間隔で数回の追加的な収縮もしくは震えが起こる場合もある。オーガズムに達したと報告するが、骨盤領域の収縮は全く観察されない場合もある<ref>{{Cite journal|last=Bohlen|first=Joseph G.|coauthors=James P. Held, Margaret Olwen Sanderson and Andrew Ahlgren|title=The female orgasm: Pelvic contractions|journal=Archives of Sexual Behavior|year=1982|page=367|volume=11|issue=5|doi=10.1007/BF01541570|url=http://www.springerlink.com/content/u2146228wwp46614/|accessdate=10 August 2010}}</ref>。
 
=== 肛門の刺激 ===
どちらの性においても、[[アナルセックス]]などで見られるように、[[肛門]]周辺の神経末端および肛門自体から快感を得ることができる。男性は[[前立腺]]の刺激のみによってオーガズムを得ることが可能である<ref name="Www.goaskalice">{{cite web|title= The male hot spot — Massaging the prostate|publisher=Go Ask Alice!|date=27 September 2002 |accessdate=21 April 2010|url=http://www.goaskalice.columbia.edu/2246.html}}</ref>。前立腺は直腸に隣接しており<ref>The G Spot: And Other Discoveries About Human Sexuality by Alice Kahn Ladas, Beverly Whipple, and John D. Perry, pg 57.</ref>、女性のGスポットと関連していると考えられている[[スキーン腺]]の男性版の[[相同]]物である<ref name="www.newscientist.com">{{cite web|first=Nicola|last=Jones|title=Bigger is better when it comes to the G spot|publisher=[[ニュー・サイエンティスト|New Scientist]]|date=July 2002|accessdate=21 April 2010|url=http://www.newscientist.com/article/dn2495-bigger-is-better-when-it-comes-to-the-g-spot.html}}</ref>。ジャック・モーリンは、「肛門オーガズム」は前立腺のオーガズムとしばしば混同されているが無関係のものであると主張している<ref>{{Cite book| author = Morin, Jack | title = Anal Pleasure and Health | edition = 3d | publisher = Down There Press | year = 1998 | isbn = 0-940208-20-2}}{{Page needed|date=August 2010}}</ref>。陰核の「脚部」が陰唇に沿って肛門まで伸びているため、肛門の刺激は一部の女性にとっても快感を伴うものでありうる<ref name=WWw.goaskalice/>。
 
=== 乳房と乳首の刺激 ===
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=== マルチプル・オーガズム ===
女性や、比較的稀ではあるが男性も<ref name=dunn>{{Cite journal|author=Dunn ME, Trost JE |title=Male multiple orgasms: a descriptive study |journal=Archives of Sexual Behavior |volume=18 |issue=5 |pages=377–87 |year=1989 |month=October |pmid=2818169 |doi=10.1007/BF01541970}}</ref>、{{仮リンク|不応期|en|refractory period (sex)}}がないかあっても非常に短く、最初のオーガズムを迎えたすぐ後に第2のオーガズムやさらに多くのオーガズムを経験する場合がある。最初のオーガズムに続く連続した絶頂は刺激が蓄積してゆくにつれさらに強もしくは快感の強いものになり得る。一部の女性は、絶頂に達した後では陰核と乳首が非常に敏感になるため、さらなる刺激は最初は苦痛ともなる。
 
連続した複数回のオーガズムを、特に射精することなしに経験したと報告する男性たちもいる。射精しないオーガズム([[ドライオーガズム]])を経験した男性は、{{仮リンク|不応期|en|refractory period (sex)}}が軽減されるためしばしば複数回のオーガズムを迎えることができる<ref name = "Janssen"/>。1回に数時間をかけて自慰を続け、数多くのオーガズムを達成できる男性たちもいる<ref name="Janssen">{{Cite book| author=Janssen, D.F. | title=Growing Up Sexually – The Sexual Curriculum |month=October | year=2002 | chapter=Volume II: The Sexual Curriculum: The Manufacture and Performance of Pre-Adult Sexualities. | chapterurl=http://www2.rz.hu-berlin.de/sexology/GESUND/ARCHIV/GUS/CHILDORG.HTM}}</ref>。そうした男性の中には、最初から複数回のオーガズムを得られていた人も、訓練によって習得した人もいる<ref name=dunn/>。近年では、複数回のオーガズムを達成するためのさまざまな技法を記した書籍も数多く出版されている。複数回のオーガズムを得られる男性たち(とそのパートナーたち)の大半は、射精をしないことでオーガズム後も通常より遥かに精力的でいられると報告している<ref>Havelock Ellis ''Studies in the Psychology of Sex, vol. vi, p. 552, F. A. Davis Co., 1910, [[Amazon Kindle|Kindle Edition]]([[アマゾン・キンドル]]) 2008 ISBN: B0016PEMOS''</ref>。さらに、こうした男性たちは望むならば通常よりも強力な射精を伴うオーガズムも得ることが出来ると報告している。
 
射精直前に[[陰嚢]]と肛門のほぼ中間に位置する[[会陰]]を圧迫することで射精を防止するのが1つの方法である。しかしながらこれは[[精液]]が[[尿道]]を通って外部へと射出される代わりに[[膀胱]]へと流れ込む{{仮リンク|逆行性射精|en|retrograde ejaculation}}をもたらす可能性がある。また、長期間に亘り狭いサドルの自転車に乗り続けた男性の報告例と同様に、会陰の神経と血管を圧迫することにより長期的な損傷を引き起こす可能性もある<ref>{{cite web|url=http://www.cdc.gov/niosh/updates/upd-06-30-04-2.html | title=NIOSH Update:Bicycle Saddles Without Protruding Noses Reduce Pressure Associated With Erectile Dysfunction Measure | accessdate=2 April 2011 |date=30 June 2004 | last=Blosser | first=Fred | quote=In a 2002 NIOSH report, perineal pressure was associated with genital numbness in a group of bicycle-patrol police officers, and with a decrease in the amount of time that the officers had erections during sleep..}}</ref>。何らかの理由で前立腺もしくは膀胱の手術を受けた男性もまた逆行性射精のためにドライオーガズムを経験する場合がある。
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思春期より前に自慰もしくはその他の性的活動を始めた男性の中には射精を伴わない複数回のオーガズムを得られていたと報告する人も多い。思春期以前の男性のオーガズムは「通常の」女性のオーガズム体験と質的に類似したものであることを示す証拠がいくつかあり、このことは思春期におけるホルモンの変化が男性のオーガズムの特質に強い影響を及ぼしていることを窺わせる<ref>{{cite web|url=http://www.themarriagebed.com/pages/sexuality/splay/betterforhim.shtml | title=How to make sex better for him | accessdate=2 November 2006 | last=Byerly | first=Paul & Lori | quote=Boys who discover masturbation before puberty can't ejaculate, but they can have orgasms. They can also have multiple orgasms like women can, but then lose this ability when puberty adds ejaculation to their orgasms. 「思春期以前に自慰を発見した少年たちは射精することはできないが、オーガズムを得ることはできる。彼らはまた女性たちのように複数回のオーガズムを得ることもできるが、思春期になりオーガズムに射精が付け加えられるとこの能力は失われる。」}}</ref>。
 
多数の研究が、[[プロラクチン]]というホルモンが男性の{{仮リンク|不応期|en|refractory period (sex)}}の原因と推測されるとしている。このため、{{仮リンク|カベルゴリン|en|cabergoline}}({{訳語疑問点範囲|Cabeser|date=2011年5月}}やドスティネックスとしても知られる)のようなプロラクチンを抑制する薬品に実験的な関心が向けられている。カベルゴリンに関する事例報告は、この薬品が不応期を完全に取り除くことができ、男性たちに立て続けに射精を伴う複数回のオーガズムを経験させられることを示唆している。少なくとも1つの科学的研究もこうした主張を支持している<ref>{{Cite journal|author=Krüger TH, Haake P, Haverkamp J, ''et al.'' |title=Effects of acute prolactin manipulation on sexual drive and function in males |journal=The Journal of Endocrinology |volume=179 |issue=3 |pages=357–65 |year=2003 |month=December |pmid=14656205 |doi=10.1677/joe.0.1790357}}</ref>。カベルゴリンはホルモンに変化をきたす薬品であり、数多くの副作用を持つ可能性がある。性機能不全の治療のための使用は<!-- どこで? -->まだ承認されていない。不応期の原因としてもう1つ、[[オキシトシン]]というホルモンの放出増加も考えられる。さらに、オキシトシンの増加量は不応期の長さにも影響しているかもしれないと考えられている。
 
1995年には[[ラトガース大学]]で科学的研究が行われ、成人男性における自然な、完全に射精する、複数回のオーガズムの実証に成功している。この研究では、36分間に6回の完全に射精するオーガズムが、不応期と見られるものなしに得られた<ref>{{Cite journal| first=B. | last=Whipple | coauthors=B. Myers and B. Komisaruk | year=1998 | title=Male Multiple Ejaculatory Orgasms: A Case Study | journal=Journal of Sex Education and Therapy | volume=23 | issue=2 | pages=157–62}}</ref>。思春期が進行し成人期へと続く過程の中で不応期が軽減され、さらには完全になくなってしまう事例もあるようである。後には、P・ハーケらがプロラクチンの亢進反応なしに複数回のオーガズムに達した男性を観察している<ref>{{Cite journal|author=Haake P, Exton MS, Haverkamp J, ''et al.'' |title=Absence of orgasm-induced prolactin secretion in a healthy multi-orgasmic male subject |journal=International Journal of Impotence Research |volume=14 |issue=2 |pages=133–5 |year=2002 |month=April |pmid=11979330 |doi=10.1038/sj.ijir.3900823}}</ref>。
 
== 進化上の機能 ==
性交の際に身体から膣へと[[精子]]を放出する男性のオーガズムは受胎([[妊娠]])をもたらす可能性がある。[[進化生物学]]者たちは、生殖過程における女性のオーガズムの役割(もしあるなら)に関するさまざまな仮定を行っている。1967年には[[デズモンド・モリス]]がポピュラーサイエンスの著書『{{仮リンク|裸のサル|en|The Naked Ape (book)}}』において初めて、女性のオーガズムは男性パートナーとの肉体的な親密さを促進しつがいの結び付きを強めるために進化したのではないかと示唆した。男性に比べ女性がオーガズムに達するのが比較的難しいことで女性は、他の霊長類の配偶者選択において見られるような身体の大きさや攻撃性ではなく、忍耐力、気配り、想像力、知性といった特質を持つ男性を選択するように導かれ、ダーウィン的進化において有利となるのであろうとモリスは推測している。男女のオーガズムの差異に導かれ、そのような有利な諸特質が種の中で強められていったのである。もし男性たちが女性たちと同じようにしてオーガズムにより動機付けられ耽るようになっていたならば、利己心だけで充分であったろうからそうした有利な特質は不要となっていたであろう。
 
モリスはまたオーガズムが、女性を消耗させ横たわったままにさせることによって精液が漏出してしまうことを防ぎ、受胎を容易にもしているという可能性も提示している。「斧仮説」もしくは「ノックアウト仮説」とも呼ばれるこの可能性は今日では極めて疑わしいと考えられている{{要出典|date=2011年5月}}。
 
他の諸理論は女性のオーガズムが繁殖力を高めるのであろうという考えに基づいている。例えば、膣のサイズが30%収縮することで陰茎を締め付けるのを助け({{仮リンク|恥骨尾骨筋|en|pubococcygeus muscle}}と非常に類似しているか、恐らくは恥骨尾骨筋により引き起こされて<!-- much like, or parhaps caused by, -->)、男性への刺激を一層高め、よりくより大量の射精を確保するのかもしれない。イギリスの生物学者ベイカーとベリスは女性のオーガズムが[[食道]]が食物を嚥下する能力を上下逆にしたような「吸い上げる」動きをし、望ましい精液を保持し受胎の可能性を高めるのではないかと示唆した<ref>{{Cite journal|doi=10.1006/anbe.1993.1272 |author=Baker, R. R., and Bellis, M. A. |year=1993 |title=Human sperm competition: Ejaculate manipulation by females and a function for the female orgasm |journal=Animal Behavior |volume=46 |issue=5 |pages=887–909}}</ref>。ベイカーらは女性のオーガズムが{{仮リンク|精子競争|en|sperm competition}}において役割を持つのではないかと推測している。
 
1994年に[[ザ・ラーニング・チャンネル]]で放送された性に関するドキュメンタリー番組<!-- 微妙ですが、監修がモリスなので一応は情報源になるとして残しておきます -->では性交中の女性の膣の中に光ファイバーカメラを挿入し撮影を行った。彼女がオーガズムを迎えると、{{仮リンク|骨盤底|en|pelvic floor|label=骨盤筋群}}が収縮して[[ポルチオ|子宮膣部]]が反復的に{{仮リンク|膣円蓋|en|vaginal fornix}}内に溜った精液へと浸り、あたかも精子が{{仮リンク|外子宮口|en|external orifice of the uterus}}へと確実に進むようにし受胎の可能性を高めようとするかのような動きを見せた<ref>{{cite video | people=[[デズモンド・モリス|Desmond Morris]] (host) |date=1994 | title=The Human Animal | medium=TV | publisher=The Learning Channel}}</ref>。{{仮リンク|エリザベス・ロイド|en|Elisabeth Lloyd}}はこのシーンで流されたナレーションがこれを「精子の吸い上げ」の例であるとしたことを批判し、これは{{仮リンク|子宮オーガズム|en|uterine orgasm}}での通常の収縮に過ぎず、繁殖力へのどのような効果も示されてはいないとしている<ref>{{cite web|url=http://mypage.iu.edu/%7Eealloyd/Reviews.html#IHaveSeenVideo |title=Reviews |publisher=Mypage.iu.edu |date= |accessdate=2010-10-15}}</ref>。
 
[[排卵]]中には比較的オーガズムに達しやすい傾向があるという観察は、オーガズムが繁殖力の増強に結び付いていることを示唆している<ref>{{Cite news| first=David | last=Adam | url=http://www.guardian.co.uk/life/science/story/0,12996,1501314,00.html | date=8 June 2005 | title=Female orgasm all in the genes | work=The Guardian | accessdate=28 May 2006 | location=London}}</ref>。
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科学ライターの{{仮リンク|ナタリー・アンジェ|en|Natalie Angier}}は、この仮説が女性のオーガズムの心理社会的な価値を過小評価していると批判している。キャサリン・ブラックリッジは著書『ヴァギナ:女性器の文化史』においてオーガズムと受胎の成功との間に結び付きがある可能性を示す研究を引用している。ブラックリッジは「女性のオーガズムは痕跡的なもの」とする仮説が、受胎の成功の結果としてもたらされ続けている進化的な利点を無視していると批判している{{要ページ番号|date=2011年5月}}。[[人類学]]者・[[霊長類学]]者である[[サラ・ブラファー・ハーディ]]もまた女性のオーガズムが痕跡的なものであるとする議論を批判し、そのような考え方には[[性差別]]の気配があると書いている<ref>{{cite web| url=http://www.arlindo-correia.com/241005.html |author=Christopher Shea| title=Orgasmic science| work=[[ボストン・グローブ|The Boston Globe]]| date=24 April 2005| accessdate=2011-05-22}}</ref>。
 
[[進化生物学]]者の{{仮リンク|ロビン・ベイカー|en|Dr Robin Baker}}は『{{仮リンク|精子戦争|en|Sperm Wars}}』において、オーガズムの発生とタイミングは全て、進化的により適した男性の精子を受け取り保持するための女性の身体の無意識的な戦略の一部をなすのであると論じている。性交時のオーガズムは、精子と病原体に対する子宮頸部の自然のフィルタを回避させるためのボタンとして機能するのである。性交前の<!-- an orgasm before -->オーガズムは逆にフィルタを強化する。
 
=== 個人差の遺伝的基礎 ===
 
2005年に行われた{{仮リンク|双生児研究|en|twin study}}は女性の3人に1人は性交中にオーガズムに達したことがないかほとんど達することがなく、常にオーガズムに達するのは10人に1人にしか過ぎないことを明らかにした。一般に心理社会的なものであると考えられている、オーガズムに達する能力のこの個人差は、34-45%が遺伝的なものであると明らかになった。4000人の女性を調査したこの研究は[[王立協会]]の学術誌『{{仮リンク|バイオロジー・レターズ|en|Biology lettersLetters}}』で公表された<ref>{{Cite news| url=http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/4616899.stm | title=Female orgasm is 'down to genes' | publisher=BBC | date=7 June 2005 | accessdate=28 May 2006}}</ref><ref>{{cite press release | publisher=Primary Care Sciences Research Centre, Keele University | date=7 June 2005 | url=http://www.eurekalert.org/pub_releases/2005-06/rs-sir060605.php | title=Genetic influences on variation in female orgasmic function: a twin study by Dr KM Dunn, Dr LF Cherkas and Prof TD Spector | accessdate=28 May 2006}}</ref>。エリザベス・ロイドはこれを女性のオーガズムが[[適応]]的なものではないことの証拠として引用している<ref>{{cite web|url=http://mypage.iu.edu/%7Eealloyd/Reviews.html#IReadRecentlyThat |title=Reviews |publisher=Mypage.iu.edu |date= |accessdate=2010-10-15}}</ref>。
 
== 医学的側面 ==
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[[生殖]]以外の理由で性交を行っているように思われる種である[[イルカ]]の性とオーガズムに関する研究も行われている<ref>National Geographic's ''Dolphins: The wild side'' documentary (1999), [http://www.imdb.com/title/tt0386415/ IMDb].「性交はカジュアルかつ頻繁に行われ、絆を強め維持する社会的な道具となっている。しかしこうした調和の裏にはイルカの暗い側面も隠れている。強いオスの集団は若かったり小さかったりする他のイルカをいじめるのである。」
[http://www.nationalgeographic.com/tv/press/990202.html National Geographic website]より([http://web.archive.org/web/20090221164719/http://www.nationalgeographic.com/tv/press/990202.html アーカイブ])</ref>。
 
== 文学におけるオーガズム ==
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ユーノーはこの考えを拒絶する。両者は、女性として7年間を生き「[[愛]]を男女両方で知った者」[[テイレシアース]]に意見を求める<ref>''Met''. III, 323 (translated by A. S. Kline, 2000).</ref>。テイレシアースはユーピテルに同意してユーノーの怒りを買い、その場で盲目とされてしまった。ユーピテルはテイレシアースの痛手を和らげるため予言力と長寿を与えた<ref>''Met.'' III, 335.</ref>。『変身物語』以前にも、オウィディウスは『{{仮リンク|愛の技法|en|Ars Amatoria}}』において2人共に満たすことのできない性交を嫌悪すると宣言している<ref>{{pt icon}} ''Jornal de Letras, Artes e Ideias'', Ano XXV/Number 930. May 24 to June 6, 2006.</ref>。
 
[[ロマン主義]]と{{仮リンク|ホモエロティシズム|en|Homoeroticism}}の時代となってもオーガズムというテーマは描かれ続けた。「並外れた守備範囲と多彩さの翻訳者」と称された詩人[[パーシー・ビッシュ・シェリー]](1792-1822) <ref>Webb, 1976, p. 2.</ref>は『フランソワ・ラバイヤックとシャルロット・コルデーの祝婚歌と思われる断片』の中で「いかなる生もかのような死には及ばず」というフレーズを記し、これはオーガズムの[[メタファー|暗喩]]であると考えられており<ref name="Lauritsen">"[http://paganpressbooks.com/jpl/HHREV3.HTM Hellenism and Homoeroticism in Shelley and his Circle]", by John Lauritsen (2008). Consulted on December 10, 2009.</ref>、またこのフレーズの前には「吸ってくれ、吸ってくれ、僕は燃える、僕は燃える!」という明白に[[フェラチオ]]を仄めかした詩行<!-- a rhythmic urgency of the previous lines: 「先行する詩行のリズム的な緊迫」略 -->がある<ref name="Lauritsen" />。シェリーにとってオーガズムは「並外れた魅力を持つ人と共にいながら放置された状態でいることによるほとんど不本意な結果」であった<!-- "the almost involuntary consequences of a state of abandonment in the society of a person of surpassing attractions." 難解ですが、古代ギリシアの同性愛の文脈で、肛門性交などは行わずただ抱き合ったりそばにいたりするだけ、といったことのようです。 --> <ref>Plato, 2001.</ref>。シェリーの生涯最後の恋の相手であった{{仮リンク|エドワード・エラーカー・ウィリアムズ|en|Edward Ellerker Williams}}のことが『セルキオ川の小舟』<!-- The Boat on the Serchio -->で回想されており、これは恐らく「文学における最も偉大なオーガズム描写」であろうと見なされている<ref name="Lauritsen" />{{要検証|date=2011年5月|title=シェリー研究家による出典1つだけで「文学における最も偉大なオーガズム描写」というのは不安です。}}。
 
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| But the clear stream in full enthusiasm
|熱狂に満ちた澄んだ流れは熱狂に満ちて
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|Pours itself on the plain....