「対比列伝」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
m編集の要約なし
3行目:
 
== 著作 ==
『対比列伝』は、古代ギリシア・ローマの著名人たちを、人となりや言動の似た者で二人一組のセットで対比させてゆく伝記22編と、セットだが対比でない単独伝記4編。
『対比列伝』は、古代ギリシア・ローマの著名人たちを、人となりや言動の似た者で二人一組のセットで対比させてゆく伝記22編と、セットだが対比でない単独伝記4編。例えば、[[ペロピダス]]と[[マルクス・クラウディウス・マルケッルス|マルケルス]]はともに激しい気性でかっとなりやすい性格の猛将という点が、[[アギス4世|アギス]]と[[クレオメネス3世|クレオメネス]]と、[[ティベリウス・グラックス]]と[[ガイウス・グラックス]]はともに志半ばで倒れた悲劇の改革者という共通点・類似点がある。この書は文学・文化的価値のみならず[[史料]]としての価値が高く、古代ギリシア・ローマ史研究の第一級の史料として扱われている(ただし、プルタルコス自身は歴史書として書いたのではなく、伝記として書いたと明記している)。とは言え、完全な形で残っているというわけではなく、最初に書かれたと言われる[[エパメイノンダス]]と[[スキピオ・アフリカヌス]]の伝記は散佚し、現在残っていない。
 
一例で、[[ペロピダス]]と[[マルクス・クラウディウス・マルケッルス|マルケルス]]はともに激しい気性でかっとなりやすい性格の猛将という点が、[[アギス4世|アギス]]と[[クレオメネス3世|クレオメネス]]と、[[ティベリウス・グラックス]]と[[ガイウス・グラックス]]はともに志半ばで倒れた悲劇の改革者という共通点・類似点がある。
[[シェイクスピア]]は本書を参考にして『[[ジュリアス・シーザー (シェイクスピア)|ジュリアス・シーザー]]』、『[[アントニーとクレオパトラ]]』、『[[コリオレイナス]]』などのローマ史劇を執筆したとされる。
 
『対比列伝』は、古代ギリシア・ローマの名人たちを、人となりや言動の似た者で二人一組のセットで対比させてゆく伝記22編と、セットだが対比でない単独伝記4編。例えば、[[ペロピダス]]と[[マルクス・クラウディウス・マルケッルス|マルケルス]]はともに激しい気性でかっとなりやすい性格の猛将という点が、[[アギス4世|アギス]]と[[クレオメネス3世|クレオメネス]]と、[[ティベリウス・グラックス]]と[[ガイウス・グラックス]]はともに志半ばで倒れた悲劇の改革者という共通点・類似点がある。この書は文学・文化的価値のみならず[[史料]]としても評が高く、古代ギリシア・ローマ史研究の第一級の史料として扱われている(ただし、プルタルコス自身は歴史書として書いたのではなく、伝記として書いたと明記している)。とは言え、だが完全な形で残っているというわけではなく、最初に書かれたと言われる[[エパメイノンダス]]と[[スキピオ・アフリカヌス]]の伝記は全て散佚し、現在残っていない
日本語原典訳は複数あるが、([[村川堅太郎]]編、[[ちくま学芸文庫]]版 全3巻ほか)、入手し易い刊本はいずれも部分訳で、全訳版は、古書以外では入手困難である。
 
[[シェイクスピア]]は、主に本書を参考して基づきローマ史劇たる『[[ジュリアス・シーザー (シェイクスピア)|ジュリアス・シーザー]]』、『[[アントニーとクレオパトラ]]』、『[[コリオレイナス]]』などのローマ史劇を執筆したとされる
[[柳沼重剛]]ほか訳『プルタルコス英雄伝』が、<[http://www.kyoto-up.or.jp/jp/seiyokoten2.html#a_4ki 西洋古典叢書]>[[京都大学学術出版会]]で、2007年から刊行開始した。(全6巻予定、2011年4月に3巻目を刊)
 
日本語原典訳複数あるが、([[村川堅太郎]]編、[[ちくま学芸文庫]]版 全3巻ほか)、入手し易い本はいずれも部分訳で、全訳版は古書以外では入手困難である。
 
[[柳沼重剛]]ほか訳『プルタルコス英雄伝』が、<[http://www.kyoto-up.or.jp/jp/seiyokoten2.html#a_4ki 西洋古典叢書]>[[京都大学学術出版会]]で、2007年から刊行開始した。(全6巻予定、3巻目は2011年4月に3巻目を刊)
 
== 収録人物 ==