「エンケラドゥス (衛星)」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
Luckas-bot (会話 | 投稿記録)
m r2.7.1) (ロボットによる 追加: hi:ऍनसॅलअडस (उपग्रह)
92行目:
直径は平均500キロメートルほどで、土星の衛星としては6番目に大きい<ref name=Discovery>[http://planetarynames.wr.usgs.gov/append7.html Planetary Body Names and Discoverers]. Retrieved March 22, 2006</ref>。表面は[[反射率]]が高く、比較的新しい[[氷]]で覆われている。
 
[[2005年]][[3月]]ごろ、エンケラドゥスに接近した[[アメリカ航空宇宙局|NASA]]/[[欧州宇宙機関|ESA]]の無人土星探査機[[カッシーニ]]が、エンケラドゥスに極めて微量の[[大気]]を発見した。大気の成分は[[水蒸気]]と見られている。しかしエンケラドゥスは重力が小さく、大気はすぐに宇宙に逃げてしまうため、[[火山]]か[[間欠泉]]などの大気の安定した供給源があるものとみられる。同じく[[木星]]の衛星の[[イオ (衛星)|イオ]]や、[[海王星]]の衛星[[トリトン (衛星)|トリトン]]には火山噴出物による微量な大気が観測されている。
 
最近のカッシーニの観測により、エンケラドゥスの南極付近の表面で活発な地質活動をしている証拠と思われるひび割れが見つかり、"[[:w:Tiger Stripes (Enceladus)|Tiger Stripes]]"と名づけられた。エンケラドゥスの表面はこのひび割れから噴出する新しい氷によって絶えず塗り替えられていくと考えられている。さらにひび割れから噴出しているものが氷の粒子および水蒸気であり、地下に液体の水が存在し貯水池のような役割を果たしている可能性があることを[[アメリカ航空宇宙局|NASA]]の研究者が発表した<ref>[[サイエンス]] 2006年3月10日</ref>。この地質活動を起こす熱源は不明であるが、内部の[[放射性物質]]の[[原子核崩壊|崩壊]]や、[[潮汐力]]によるエネルギーなどが考えられている。
 
カッシーニ探査機の観測結果を分析した米国[[ジェット推進研究所]]の発表によると、エンケラドゥスから噴出した水蒸気や氷の粒子が[[プラズマ]]になり、土星の磁場に取り込まれることによって土星磁場の回転速度がわずかに遅くなることが判明した。つまり電波観測によりこれまで求められていた土星の自転周期は、エンケラドゥスの影響により実際の土星の[[自転]]より長くなってしまうことを意味する<ref>[http://www.jpl.nasa.gov/news/news.cfm?release=2007-032 Enceladus Geysers Mask the Length of Saturn's Day]</ref>。
 
[[2008年]][[3月12日]]の土星探査機カッシーニの観測で南極域のホットスポットの温度が[[摂氏]][[氷点下|マイナス]]93度であることと[[有機物]]の存在が確認された<ref>{{cite web|url=http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2370408/2779241 |title=土星の「月」エンケラドスの温度と有機物の存在確認 |publisher=[[フランス通信|AFP]]|date=2008-03-27 |accessdate=2010-01-16}}</ref>。
 
[[2009年]][[6月24日]]の土星探査機カッシーニの観測でエンケラドゥスの水蒸気に[[塩化ナトリウム]]や[[炭酸塩]]が検出されたことが発表された<ref>{{cite web|url=http://www.astroarts.co.jp/news/2009/06/29enceladus/index-j.shtml |title=塩から探る、エンケラドスの海|publisher=AstroArts |date=2009-06-29 |accessdate=2010-01-16}}</ref>。
 
== 脚注 ==