「契約理論」の版間の差分

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他方、制度の不完全性や[[限定合理性]]からは、[[不完備契約]]という問題が生じる。将来起こり得ることのすべてを予見して、起こり得るすべての自体への対処を契約に書き込むことはできない。そこから、後で生じた事態に合わせて契約の当事者が行動を変える[[機会主義]]の問題が発生する。機会主義的行動を予想すると、特定の取引に特殊的な投資が不適切に抑制されるという問題が生じる。この問題に対して契約理論では、[[関係的契約]]を扱っている。
 
ただし、「契約理論」という言葉は便宜的に使われているということには注意が必要である。[[ゲーム理論]]の発展かつ応用で築きあげられた[[逆選抜]]や[[モラル・ハザード]]、またその発展形として作られた[[メカニズム・デザイン]]や[[不完備契約]]などの総称として使われているが、個々のモデル自体は全く異なる特徴を持っているといえる。しかし、その異なるモデルをまとめたいがために用いられる呼称が「契約理論」となる。また、学者によっては[[シグナリング]]なども「契約理論」に含める場合もある。
 
その他に、[[情報の経済学]]、[[企業理論]]、[[インセンティブ理論]]、Theoretical I.O.などの呼び方がされることがある。
 
==参考文献==