「マシニングセンタ」の版間の差分

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'''マシニングセンタ'''(machining center)は、自動工具交換機能をもち、目的に合わせてフライス加工・削り、中ぐり加工・、穴あけ、ねじ立てなどの異種の[[加工]]を1台で行うことができる[[数値制御工作機械]]。工具マガジンには多数の[[切削工具]]を格納し、コンピュータ数値制御([[CNC]])の指令によって自動的に加工を行う。
 
[[旋盤]]との大きな違いは、旋盤が「ワーク工作物を回転させて削る」のに対し、マシニングセンタ([[フライス盤]])は「刃物を回転させてテーブルに固定してあるワーク工作物を削る」点である。NCフライス盤との違いは、ATC(Automatic Tool Changer、工具自動交換装置)の有無である。
==マシニングセンタの特徴==
 
1958年に米国Kerny & Trecker社が、水平主軸をもち、自動工具交換装置、工具マガジン、パレット割出装置、パレットチェンジャーを備えてNCフライス盤を、マシニングセンタと名付けて発表したのが最初。同社は、このマシニングセンタを売り出すに当たって、正面フライス、エンドミル、ドリル、タップ、リーマなどの工具をプログラムに従って自動交換でき、今まで月単位で考えてい工程を、分単位に短縮できることを強調した。このマシニングセンタは、直交するX軸、Y軸、Z軸の他に、工作物を載せるパレットを割り出すB軸をもっていたことから、当初は、マシニングセンタと言えば、横形で、4軸を制御でき、自動工具交換装置とパレット交換装置を備えているものを指した。
マシニングセンタは、ドリル、エンドミル、フェイスミルなどの「刃物を回転させて」テーブルに固定されているワークを削る。この点で、ワークを回転させて、刃物をあてる旋盤とは異なる。
 現在では、工具を自動交換ができ、フライス加工を主とするものをマシニングセンタと呼び、主軸が水平になっているものを横形マシニングセンタ、主軸が垂直になっているもを立形マシニングセンタと呼んで区別している。最近では、直交するX軸、Y軸、Z軸の他に、回転する軸、例えば、A軸とC軸とをもつ5軸制御マシニングセンタが登場してきている。特に大形で、10mもの工作物が加工可能なマシニングセンタには、門形マシニングセンタやガントリ形マシニングセンタなどがある。
また、NCフライス盤と違い、ATC(自動工具交換装置)を備え、自動で工具を交換することができるのも特徴である。
そして、これらのことをNC及びCNC装置を使って自動で行うことも、マシニングセンタの特徴である。
 
==マシニングセンタの種類==
===横形マシニングセンタ===
主軸が、テーブルに対して、水平方向なっていものマシニングセンタを、横形マシニングセンタという。
====特徴====
*直交するX軸、Y軸、Z軸の運動に加え、パレットを回転させて割出しが行える。
*パレット上に固定した墓石のような直方体(イケールという)の4面に工作物を取り付けておけば、一度の段取りで複数の部品の加工ができることから自動化に適している。
*工具の軸の向きが水平になっているので、切りくずの排出性が良い。
*重力によって工具に変形が生じることがある。
 
 
ほかにも、5軸同時加工のできる5軸制御マシニングセンタや、10mものワークの加工が可能な門形マシニングセンタなどもある。
 
===立形マシニングセンタ===
主軸(スピンドル)が、テーブル(ワーク)に対して、垂直方向にあるものを、立形マシニングセンタという。
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*切りくず排出性が悪い。
 
===横形マシニングセンタ===
主軸が、テーブルに対して、水平方向にあるものを、横形マシニングセンタという。
====特徴====
*主軸またはテーブル移動のXYZに加え、テーブルに回転軸が加わる。
*同時に一面以上の加工が可能である。
*切りくず排出性が良い
*重力によって工具に変形が生じることがある。
 
 
ほかにも、5軸同時加工のできる5軸制御マシニングセンタや、10mものワークの加工が可能な門形マシニングセンタなどもある。
 
===5軸制御マシニングセンタ===