「ジークフリード・キルヒアイス」の版間の差分

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キルヒアイスの死は、その後のラインハルトとその陣営内に重い影を落とし続けた。彼を知る者のほとんどが「キルヒアイスが生きていれば」と口にするほど、彼の存在は大きかったと考えられる。死の直後の茫然自失からは立ち直ったラインハルトだが、その後の対応はロイエンタールに野心の芽を抱かせる遠因ともなった。また、[[銀河英雄伝説の用語#ヴェスターラントの虐殺|ヴェスターラントの惨劇]]への対応、キルヒアイスの処遇はオーベルシュタインの進言で変わったことから、キルヒアイスの下で戦った[[コルネリアス・ルッツ|ルッツ]]やワーレン、[[銀河英雄伝説の登場人物・銀河帝国#ハンス・エドアルド・ベルゲングリューン|ベルゲングリューン]]や[[銀河英雄伝説の登場人物・銀河帝国#フォルカー・アクセル・フォン・ビューロー|ビューロー]]といった諸提督・幕僚など陣営内でのオーベルシュタインへの反感を強める原因ともなった。これは後々に、実戦部隊と軍務省の精神的摩擦となって表面化した。
 
人気を博したこの作品においてなお、「キルヒアイスの死は早すぎたのではないか」という読者の意見は多く、作者自身も、[[プロット (物語)|プロット]]上問題があり、その死を早くし過ぎたことを初版の本伝5巻のあとがきで認めている。ただし作者は当初より彼を[[ヤン・ウェンリー]]同様物語途中で死亡するキャラクターと設定しており、問題があるとしたのは「早く死なせすぎた」という点で、たとえ読者からいくら苦情が来ても、物語の最後まで死なせないという選択をすることはなかったであろうとしている。同時に彼の欠を補うべく多彩な人物が揃った一面も持ち、作者は彼に代わりうる人物として、[[ウォルフガング・ミッタマイヤー|ミッターマイヤー]][[オスカー・フォン・ロイエンタール|ロイエンタール]]、オーベルシュタイン、[[ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフ|ヒルダ]]、ミュラーの名を挙げている(新書版後書きより)。一方、その批判と不満を補うかのように、外伝ではラインハルトとともに活躍する若き姿が数多く描かれており、特に外伝『汚名』はキルヒアイスの視点で物語が進行してラインハルトの登場は最後にわずかあるだけである。
 
鮮やかな赤髪(ルビー色)と190cmの長身が特徴。容貌もかなり良いとされ、昇進が続いていた頃は帝国貴族の女性達からかなり注目されていた。特にヴェストパーレ[[男爵]]夫人[[銀河英雄伝説の登場人物・銀河帝国#マグダレーナ・フォン・ヴェストパーレ|マグダレーナ]]の執心ぶりは一度ならず描かれているが、キルヒアイス本人はアンネローゼ以外の女性に興味を抱いた様子は無かった。