「羅刹天」の版間の差分

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m →‎概説: typo 「煩悩を立つ」→「煩悩を断つ」
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その起源は夜叉同様、[[アーリア人]]の[[インド]]侵入以前からの木石水界の精霊と思われ、[[ヴェーダ|ヴェーダ神話]]では財宝の神[[クヴェーラ]](毘沙門天)をその王として、南方の島ランカー(現在の[[スリランカ]])を根城としていた。『[[ラーマーヤナ]]』ではクヴェーラの異母弟[[ラーヴァナ]]が島の覇権を握り、ラークシャサを率いて神々に戦いを挑み、[[コーサラ国]]の王子[[ラーマ]]に退治される伝説が語られている。概ね[[バラモン教|バラモン]]・ヒンズー教では人を惑わし食らう魔物として描かれることが多い。
 
仏教普及後は、夜叉と同様に毘沙門天の眷属として仏法守護の役目を担わされるようになる。十二天では「羅刹天」として西南を守護し、手にした剣で煩悩をつといわれる。図像は鎧を身につけ左手を剣印の[[印契]]を結び、右手に刀を持つ姿で描かれる。全身黒色で、髪の毛だけが赤い鬼とされる。
 
中国以東では羅刹の魔物としての性格が強調され、地獄の獄卒と同一視されて恐れられることが多かった。[[10世紀]]の[[延暦寺]]の僧、[[源信]]著『[[往生要集]]』はその凄惨な地獄描写で有名だが、そこでも羅刹は亡者を責める地獄の怪物として描かれている。