「2011年問題 (日本のテレビジョン放送)」の版間の差分

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== 地上デジタルチューナー非搭載機器の継続使用 ==
地上デジタルチューナーを持たないテレビ・録画機など<ref>2000年 - 2003年に発売されたBS・110度CSデジタルチューナーは内蔵搭載している(最初期は110度CSなし)が、地上デジタルチューナーは内蔵搭載していない機器を含む。</ref>は地上デジタルチューナー内蔵搭載機器(単体チューナー、DVDレコーダー、テレビ、CATVセットトップボックスなど)の[[ビデオ信号]]出力などを利用し、追加機器からテレビ側へ映像、音声、制御信号などを入力する事で廃棄する事なく継続して使用できる<ref>但し、携帯用の小型テレビなどで外部AV入力や外部アンテナ入力を備えない物は継続使用ができない。</ref>。
 
デジタル放送の利点である画像品質や[[アスペクト比]]に拘らず、また各種の機能などを必要とせず[[コンポジット映像信号]]などのビデオ信号出力を利用すれば画質と音声の劣化はあるが、多くは継続使用できる。但し、テレビとチューナーの双方を操作する必要がある事から、従来のアナログテレビ単独使用と比べて利便性が低下する。録画機又はテレビのいずれか一方が地デジチューナー非搭載であっても、もう一方の機器が地デジチューナー搭載タイプであれば相補的な利用が可能となる場合がある。特にダブル以上の地デジチューナー搭載タイプであれば、録画しながら別放送を視聴も可能となる場合がある(いずれも詳細は後述)。
 
[[シャープ]]は、地デジ黎明期に地上デジタルチューナーを内蔵搭載していないBS・110度CSデジタルチューナー内蔵搭載AQUOS専用の地デジユニットを販売していた。当時最低限の追加費用で地デジチューナー内蔵搭載AQUOSと同等の利便性を得られるのが大きな利点であった。
 
地上デジタルチューナー非内蔵搭載機器の多くは標準画質だが、初期に流通していた地上デジタル対応の単体チューナー、DVDレコーダー、CATVセットトップボックスはこの継続使用に特化したものはなく、ハイビジョン画質だが地デジチューナーを内蔵搭載していないアナログハイビジョンテレビなどへの接続が考慮されていたために[[過剰性能]]であり、その分高価な物ばかりだった。[[総務省]]の情報通信審議会は、電機メーカーに対し5,000円前後の特化した単体チューナーの発売を求める答申を出す方向で動いた<ref>[http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20070802nt03.htm 総務省審議会『アナログTV用安価チューナーを』] - YOMIURI ONLINE、2007年8月2日。</ref>。その後、[[2009年]]9月に5,000円を下回る価格の単体チューナーが発売される様になった<ref>[http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200909050022a.nwc イオン、4980円地デジチューナー 需要に応え“国内差安値”投入] - フジサンケイビジネスアイ、2009年9月5日。</ref><ref>[http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0909/17/news111.html 西友が4750円の地デジチューナー発売 イオンより安価に] - ITmedia、2009年9月17日。</ref><!--2009年に地上アナログ放送停波のアメリカでは[[LG電子]]が既に開発をしていて[[Consumer Electronics Show|CES]]2007に出展された<ref>[http://it.nikkei.co.jp/expo/special/ces2007.aspx?n=MMIT0p000012012007 アナログ停波に向け最も必要なものは何?・LG電子ブース]</ref>/-->。
=== 地上デジタルチューナー非搭載テレビ ===
地上デジタルチューナー内蔵搭載の各種機器(地デジ対応レコーダーその他)であって、チューナーからの映像・音声出力端子を持つ物があれば、そこから映像・音声コードを介して接続する事で継続使用が可能である。
 
現存するほとんどのテレビはビデオ信号入力端子を備えているが、ビデオ信号入力端子が搭載されていないテレビではビデオデッキを間に挟むか、ビデオ信号をアンテナ端子から入力可能な[[RF端子|RF信号]]に変換するモジュレータ(例:マスプロ電工のAV変調器「VMD3M」)の追加が必要である。なお、[[NTSC]]規格の仕様上、旧型の白黒テレビでも利用可能である。また、集合住宅や大量にテレビが設置されている施設などではデジタル放送をアナログ放送に変換するコンバータを使用して利用する方法もある。一部のCATV事業者では、アナログ放送終了後も一定期間デジタル放送をアナログ放送のチャンネルにダウンコンバートして有線放送する事を予定している(後述の「デジアナ変換」参照)。この場合はそのCATVを利用できる環境(集合住宅などでは利用者に無料で地上波を配信している事もある)であれば、アナログ放送終了後も一定期間アナログテレビで地上波放送を視聴できる。
=== 地上デジタルチューナー非搭載録画機 ===
前述の地デジチューナー非搭載テレビと同様に、地上デジタルチューナー非搭載録画機(ビデオデッキ、CPRM対応DVDレコーダーなど)については、地上デジタルチューナー内蔵搭載の各種機器(地デジ対応テレビその他)であって、チューナーからの映像・音声出力端子を持つ物であれば、そこから映像・音声コードを介して録画が行える。但し、[[CPRM]]非対応の古いデジタル放送レコーダーでは、[[コピーガード]]のかかったデジタル放送をDVDやHDDに録画できないものがある。
 
VHSなどアナログレコーダーについては録画は可能(RCA端子を用い、テレビ側の出力端子とビデオデッキ側の入力端子をコードで接続する。この場合、画質は4:3サイズに圧縮された標準画質になる。)だが、[[コピーワンス]]のコピー制御がかかるため(これは[[ダビング10]]施行後も変わらない)、その録画したVHSから別のデジタル録画機へとコピーする事はできない([[日本の地上デジタルテレビ放送#コピー制御]]を参照)。<!-- 出店は本文に脚注の形で明記されたし⇒出典はノート記述:2007年7月14日 (土) 08:08及び他を参照。コピーの個人レベル使用と旧式機器の実用的継続利用案内です。-->
 
== 移行の際の混乱 ==
=== 受信環境の問題 ===
デジタル放送へためスムーズな移行を促す目的で、低所得者世帯などに地上デジタルチューナー無料配布されている<ref>米国では2009年[[6月13日]]に停波したが、それに先立ちデジタル対応テレビへの買い換えが困難な低所得者層に対しデジタルTV変換コンバータ購入用としてUS$40のクーポンを配布した。日本もこれに見習ったものである。しかしながら、地上デジタル放送への移行に受像機の変更だけでなく新たなアンテナ設備(工事費を含めて数万円)も必要であるが、この事は「デジタルへの移行」自体よりさらに少数の理解しか得られていない。実際、「デジタルへの移行」は何となく理解して新しい受像機に買い換える時に「地上デジタル放送対応」製品を購入したものの、アンテナその他までには理解が及ばず、実際には従来のアナログ放送を新しい受像機で受信しているだけなのにも拘らず、[http://www.nozomu.net/journal/000228.php デジタル放送を視聴していると信じ込んでいる例]も報告されている。</ref>。
 
デジタル放送はその伝送誤りの処理能力内なら障害のない(又は少ない)受信が可能だが、[[誤り訂正]]能力を超えた伝送誤りが発生するとベリノイズが現れたり、全く受信できなくなる。アナログ放送ならば災害などで地元の放送局に障害が生じても他県の放送をゴーストが生じたり色がつかなかったりする状態で何とか受信して災害情報を得られる可能性があるが、デジタル放送ではその可能性は低くなる。これは、[[地上デジタル音声放送]]が普及してもアナログラジオ放送を廃止しないとしていた政策の理由の1つである<ref>地上デジタル音声放送は2011年3月に試験放送を終了し、本放送は開始されない。</ref>。なお、通常時においても現在は辛うじて受信できていてデジタル波になったら受信できなくなる地域も存在する。特に2010年2月現在、地方局などではまだまだ受信耐久率がアナログ放送以下のテレビ局が多く、そういった局は強い雪が降っただけで映らなくなる事がある。
 
こう言った問題は集合住宅において共聴設備により受信している場合、更に複雑な問題をもたらしている<ref>[http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/special/20090806/1028110/?P=1 集合住宅での地上デジタル放送対策は?【地デジ再入門2】- デジタル - 日経トレンディネット]</ref>。集合住宅の共聴設備がケーブルテレビ局により再送信を行っている場合は、次の問題があるが、後述の[[#デジアナ変換]]の対応により解決される場合もある。
また、デジタル放送のチャンネル番号が長年親しまれたアナログ放送の番号とは異なる局が増えた事から、{{要出典範囲|date=2011年8月|チャンネル番号の混乱を招くケースも多い}}(例えば、関東地方ではNHK教育テレビジョン〈Eテレ〉は'''3ch'''→'''2ch'''に、テレビ朝日は'''10ch'''→'''5ch'''に、テレビ東京は'''12ch'''→'''7ch'''にそれぞれ変更されている。)。
 
{{要出典範囲|date=2011年8月|ごく一部の[[ケーブルテレビ]]局では地上波以外のアナログ放送もパススルー方式で送信しており、地上デジタルアナログ契約では受像機1台分の契約しかしなくてもアンテナ分配器で実際の受像機の数を増やせた。だが、デジタル契約では契約受像機数、セットトップボックス数、受像できる受像機数の三者は同数となるので、複数の受像機を持っている場合は結果的に受像機数分の契約をする可能性もある。しかし、他の[[多チャンネル放送の一覧|多チャンネル放送]]に乗り換えられる可能性もあるので、ケーブル局の増収となるとは限らない。ケーブルテレビでのデジタル放送受信方式にはセットトップボックスを必要としないパススルー方式があるが、パススルーによる送信は技術的に容易で、設備も簡易で済む地上デジタル放送のみ実施している局が多い}}<ref>{{要出典範囲|date=2011年8月|さらに、地上デジタル放送であっても[[区域外再送信]]となる局に対しては、パススルーによる送信を行わないケースも多く見受けられる。}}{{誰|date=2011年8月}}</ref>。
 
なお、2009年8月現在において[[世界]]におけるアナログ放送を完全に終了させた[[国家|国]]は、[[オランダ]]、[[アンドラ]]、[[フィンランド]]、[[イギリス]]、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]などであり、[[大韓民国|韓国]]は当初の終了予定を過ぎた現在でもアナログ放送を継続させている([[慶尚北道]][[蔚珍郡]]と[[済州特別自治道]]はアナログ放送完全終了)事から、「日本でも同様の措置を取るべきだ」との声もある{{要出典|date=2011年9月}}。詳細は[[地上デジタルテレビ放送#世界各国における地デジへの移行]]を参照。
 
また、デジタル放送のチャンネル番号が長年親しまれたアナログ放送の番号とは異なる局が増えた事から、{{要出典範囲|date=2011年8月|チャンネル番号の混乱を招くケースも多い}}(例えば、関東地方ではNHK教育テレビジョン〈Eテレ〉は'''3ch'''→'''2ch'''に、テレビ朝日は'''10ch'''→'''5ch'''に、テレビ東京は'''12ch'''→'''7ch'''にそれぞれ変更されている。)。
 
=== 受像機器等 ===
[[パナソニック|松下電器産業(現:パナソニック)]]は「アナログチューナーのみの従来型テレビの生産を[[2006年]]で終了する」と発表し、[[2007年]]8月に生産終了した。大手では他に[[東芝]]・[[三菱電機]]・[[ソニー]]が既に生産を終了している。録画機器もパナソニックなどがアナログチューナーのみの従来型ビデオデッキやDVDレコーダーの生産を終了した。
 
また、[[家電リサイクル法|家電リサイクル]]の面でもアナログテレビの大量廃棄が問題となる。[[電子情報技術産業協会]]の予測では、2007年 - [[2013年]]の排出量の総数は約6,428万台である。特に停波直後の[[2011年]]には約1,800万台に達し、2006年度排出量の約2倍となる見込みとなる。
 
なお、2009年8月現在において[[世界]]におけるアナログ放送を完全に終了させた[[国家|国]]は、[[オランダ]]、[[アンドラ]]、[[フィンランド]]、[[イギリス]]、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]などであり、[[大韓民国|韓国]]は当初の終了予定を過ぎた現在でもアナログ放送を継続させている([[慶尚北道]][[蔚珍郡]]と[[済州特別自治道]]はアナログ放送完全終了)事から、「日本でも同様の措置を取るべきだ」との声もある。詳細は[[地上デジタルテレビ放送#世界各国における地デジへの移行]]を参照。
 
== アナログ放送終了に備えた措置 ==
*[[文字多重放送|文字多重放送(字幕放送)]]は表示できない。
*NHK教育テレビ(NHK Eテレ)等の時報での自動時刻合わせは使用できない。
*一部のアナログテレビチューナー内蔵搭載パソコンではCGMS-Aの仕様の関係で使用できない機器もある<ref>[http://jcntv.jp/topics/topics_detail.php?id=110120_degiana JCNのデジアナ変換のお知らせより]</ref>。
 
=== BSアナログ放送終了に備えた措置 ===