「陽子放出」の版間の差分

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Category:陽子
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陽子が原子核から逃れるために、陽子分離エネルギーは負でなくてはならない。このため陽子は解き放たれ、有限の時間で核の外へ[[トンネル効果|移動]]する。陽子放出は自然構築された[[異性体]]では見られず、多くの場合ある種の[[加速器]]を利用して[[核反応]]経由で引き起こされる。
 
もっとも早い陽子放出は1969年、[[コバルト53]]の異性体に既に観測されていたが、[[西ドイツ]]の[[重イオン研究所|GSI]]での実験の際に[[ルテチウム151]]と[[リウム147]]の陽子の放射性基底状態が観測されるまでその他の陽子放出の状態は1981年まで見つからなかった。その分野での研究はこの打開によって成長し、現在までに陽子放射を示す25を超える異性体が見つかっている。陽子放出の研究は核の応力変形、質量、構造の理解を助け、また[[量子トンネル効果]]の純粋な例であった。
 
2002年、GSIとGANILの実験によって[[鉄45]]同位体から二つの陽子が同時放出されることが発見された。2005年には同施設での実験が[[亜鉛54]]も二重陽子崩壊を経ることを明らかにした。
 
陽子崩壊は下記の式のように表すことができる。下記の式では[[ルテウム]]が陽子を放出して[[イッテルビウム]]に崩壊している。
: <math>
{}^{151}_{71}\hbox{Lu}\;\to\;{}^{150}_{70}\hbox{Yb}\;+{}^{1}_{1}\hbox{p}\;