「竹筋コンクリート」の版間の差分

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'''竹筋コンクリート'''(ちくきんコンクリート)は[[鉄筋]]の代わりに[[竹]]を骨組に用いた[[コンクリート]]である。英語では'''Bamboo Reinforced Concrete'''(BRC)とも呼ばれる。
 
== 概要 ==
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等の施工方法を推奨している。但し、このような厳格な施工指針を遵守した場合であっても、大きな曲げ強度の掛かる梁や桁橋においては施工可能なスパンは最大でも4m程度が限界であり、多くは橋脚基礎などの圧縮強度が掛かる構造物に用いられる程度に留まり、戦争が終了すると間もなく鉄筋コンクリートが復活して竹筋コンクリートは廃れていった。
 
日本に置いては現在でも一部に竹筋コンクリート構造物が現存し、中には現役の構造物も存在する。また未確認ながら竹筋の可能性が囁かれている現役の構造物もある。他に、[[国際協力機構|独立行政法人国際協力機構(JICA)]]等が東南アジアの国々において、経済的事情から鉄筋の購入が難しい貧困地域向けの小規模建造物建設技術指導に、戦前の河村・細田の竹筋コンクリート施工法を用いている例がある<ref>[http://www.yonago-k.ac.jp/Archi/grad/2008/25.pdf 竹筋コンクリート造によるJICA 草の根援助プロジェクトへの技術協力]</ref>。東南アジアでも竹材の産出量が多い地域では、均しコンクリートの補強材等として補助的に竹筋コンクリートが施工される例は、元より多く見られる傾向ではある<ref>[http://www.buildinginasia.com/bamboo-reinforced-concrete.html Bamboo Reinforced Concrete Construction]</ref>。
 
日本以外での本格的な竹筋コンクリートの研究例としては、1966年にアメリカ海軍土木研究所(現・[[:en:NFESC]])の土木技師、Francis E. Brink及びPaul J. Rushによって「BAMBOO REINFORCED CONCRETE CONSTRUCTION」というレポートが発表されている<ref>[http://www.romanconcrete.com/docs/bamboo1966/BambooReinforcedConcreteFeb1966.htm]</ref>。
なお、上記のような建材としての施工法を確立した上で施工される事例とは全く別に、手抜き工事の一環として竹筋が悪用される事例がある。[[1990年代]]以降の[[中華人民共和国]]では、本来鉄筋を使うべき工事現場において、違法な手抜き工事により竹筋コンクリートが使用された構造物の存在が多数発覚して問題となった。
 
なお、上記のような建材としての施工法を確立した上で、構造計算なども十分配慮して施工される事例とは全く別に、単純に手抜き工事の一環として竹筋が悪用される事例がある。[[1990年代]]以降の[[中華人民共和国]]では、本来鉄筋を使うべき工事現場において、違法な手抜き工事により竹筋コンクリートが使用された構造物の存在が多数発覚して問題となった<ref>「耐震構造どころか… 中国で竹筋コンクリート 高層分譲住宅で露見」[[西日本新聞]]、2006年5月29日付</ref>
 
== 竹筋の機械的強度 ==