「鎧伝サムライトルーパー」の版間の差分

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== 概要 ==
"[[#鎧擬亜とは|鎧擬亜]]"(よろいギア)という[[甲冑]]型のバトルスーツを持つ5人の少年が運命に導かれて集結し、妖邪帝王・阿羅醐が率いる"妖邪"の軍勢と戦うというのが物語の構図である。全9領の"鎧擬亜"はそれぞれが固有の能力を有しており、その持ち主は“[[#サムライトルーパー|五勇士]]”の少年と妖邪軍の“[[#四大魔将|四大魔将]]”に分かれて対立して戦いを繰り広げる。
5人の少年たちが"鎧擬亜"(よろいギア)というプロテクターを装着して"妖邪"と戦う物語である。
 
企画当時は1986年から放送された『[[聖闘士星矢]]』が商業的な大成功を収めており、1980年代後半にはその影響下でいわゆる"装着バトルスーツもの""装着もの"などと総称されるテレビアニメ・OVAが幾つも企画・制作されているが、その中でも代表的な作品の1つである。また、[[ロボットアニメ]]が大半を占めるこの時間帯のサンライズ制作アニメ番組では異色の等身大ヒーローアニメである。サンライズの[[井上幸一]]は「(聖闘士星矢を)研究して舞台を日本に持ってくると…『サムライトルーパー』が出てきた」と述べているとおり<ref>{{リンク切れ|date=2010年3月}} http://moura.jp/clickjapan/robot/206/content02.html</ref>同社が得意とする「[[二番煎じ]]」の作品である。鎧擬亜を装着する際、背景に[[反物]]が乱れ飛び桜が舞い落ちる[[バンク]]シーンは、[[アニメアール]]の[[谷口守泰]]によるもので、当時の"装着もの"のブームを象徴するシーンである。また『[[南総里見八犬伝]]』からもモチーフを得ている。
 
関連商品の[[マーチャンダイジング]]の主対象を子供に置いている[[子供向けアニメ]]として見ればその本旨からは外れるものの、[[塩山紀生]]のデザインした男性美形キャラクターたちによる青春群像劇は当時の女性アニメファンから絶大な支持を集め、同様の盛り上がり方を見せた『聖闘士星矢』などと共に1991年頃までのいわゆる「美少年アニメブーム」の強力な牽引役を担う原動力となった。その様な事情もあり、シリーズ全体で見渡した場合にはマーチャンダイジングも最終的に女性アニメファンへの訴求を図るものが基本線となった。そして、この人気は番組終了後もなお続き、声を担当していた[[声優]]たちへの人気へと波及していく。これを受けて男性主演声優5人が「[[NG5]]」というユニットを組んで活動、キャラクター人気と相まって一大ブームとなり、サンライズに当時『[[機動戦士ガンダム]]』以来という巨額の版権収入をもたらす事となる。NG5の人気はアニメ業界のみならず、多くの一般マスコミで取り上げるほどだった(詳しくはNG5の項を参照)。
 
しかし、キャラクターやNG5が高い人気を誇ったのとは裏腹に、シリーズ中盤の[[視聴率]]の低さやメインスポンサーである[[タカラ (玩具メーカー)|タカラ]](現・[[タカラトミー]])が発売した玩具「超弾動」シリーズ<ref>尚、同年タカラの提供で放送された『[[電脳警察サイバーコップ]]』に登場する"[[サンダーアーム]]"のギミックを転用した商品として、"[[烈火拳]]"が発売されている。</ref>の売れ行きの不振は極めて深刻なままに終始した。後のブームの兆しが出てきた終盤こそ視聴率は若干持ち直し傾向となり、物語こそ大団円で修了しの結末にこそなっいるものの、結局は[[打ち切り]]同然の形での終了となった。
 
なお、本作からは、事実上の前企画『[[機甲戦記ドラグナー]]』まで制作に関わった創通エージェンシー(現・[[創通]])に代わる共同制作社として[[東急エージェンシー]]が、同じく『[[戦闘メカ ザブングル]]』から『ドラグナー』まで関わった[[バンダイ]]に代わるメインスポンサーとしてタカラが参加。本作で構築されたこの3社による体制は後番組の『[[獣神ライガー]]』を経て[[勇者シリーズ]]全8作へと繋がり、足掛け10年間にわたるものとなる。