「屈折語」の版間の差分
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'''屈折語'''(くっせつご)は、[[言語学]]上における[[形態論]]上の分類のひとつ。
== 概要 ==
屈折語に分類される言語は、[[ラテン語]]・[[ギリシア語]]・[[アラビア語]]などが挙げられ、ヨーロッパ言語の多くがこれに分類される。ただし、実際には屈折語の多くが[[膠着語]]・[[孤立語]]などの特徴を併せ持っていると考えられている。また現代のヨーロッパ言語においては、屈折語的特徴が失われ、孤立語的・膠着語的性格が強まってきており、特に[[英語]]において顕著である。
屈折語における[[語形変化]]は大きく次の二つに分類される
{| class="wikitable"
*[[ディクレンション]] - 名詞および形容詞の変化。[[格]]に応じた変化に代表されるので、「格変化」と訳されることが多い。▼
|-
*[[コンジュゲーション]] - 主語の人称と数、に合わせた動詞の変化。「活用」や「屈折」と訳される。▼
![[ディクレンション]]
|-
![[コンジュゲーション]]
|}
また語形変化には次の二つがある
{| class="wikitable"
*弱変化 - 幹母音が変化せず、語尾のみを持つもの▼
|-
*強変化 - 幹母音が変化するもの▼
!弱変化
==例==▼
|-
!強変化
|}
▲== 例 ==
「(彼女が)言う」
*英語
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**''taquul:'' "ta"(「彼女が」または「男性のあなたが」)-"quul"(言う:"qaala"の未完了語幹)
== 屈折性の減少 ==
多くの屈折語では時代が下るとともに屈折的特徴が失われる。屈折の消失が進んでいる例として現代英語が挙げられる。英語では[[インド・ヨーロッパ語族]]の特徴である動詞の屈折語尾はほとんど失われ、直説法能動態現在単数三人称に‐sがつくのみである。また名詞では格の区別が語の上から失われ、代名詞の主語および目的語の形と所有を表す 's を伴う形の二つに収斂している。このような語形変化の消失には大きく二つの原因が挙げられる。
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このような屈折性の減少を補うため、多くの言語では語順を固定したり[[補助動詞]]を使うことにより文法的機能を表す[[分析的言語|分析的]]要素が持ち込まれている。
== 関連項目 ==
*[[膠着語]]
*[[孤立語]]
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