「エトムント・フッサール」の版間の差分

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『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』において、フッサールは、普遍的な本質認識を求める真の学は、古代ギリシアにおいて、理性によって世界の全体を体系的に把握する普遍学として原創設されたとする。そこでは、学問以前に日常的に直感される「生活世界」(Lebenswelt)の基盤において真の学が成立していた。ところが、[[ガリレオ・ガリレイ]]によって[[物理学]]の基礎付けに数学が導入されて以降、自然は数式によって理念化されて「数学的・記号学的理念の衣」によって被われてしまった結果、生活世界は隠蔽されてしまったのであり、これが「ヨーロッパ諸学の危機」であるとする。フッサールは、超越論的現象学によって「すべての客観的学問」をエポケーして生活世界を取り戻すことを主張したのである。
 
=== 時間論形而上学 ===
フッサールは、近代科学と古い形而上学を厳しく批判して、生活世界を取り戻すことを主張したのであるが、そのことによって近代科学を支える物理学的経験の基盤となる、感覚と共に理性を含む「生活世界の経験」が可能になると見た。これは、客観的存在に先立つだけでなく、これを可能にするものであり、そこから「超越論的経験」とも呼ばれる。これは近代科学の客観性に先立つ限りで、主観的なものであるが、同時に基盤的なものであり、その最下層において最も基礎的な「原事実」がある。この原事実は、世界・私・他者の存在であり、これらは絡み合って大きな歴史的存在を形作っている。これを研究・解明するのが新しい形而上学であるとした。
 
==== 時間論 ====
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=== 倫理学 ===
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