「近隣結合法」の版間の差分

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[[File:遺伝的近縁図.png|thumb|350px|世界の18人類集団の遺伝的近縁関係を23種類の遺伝子の情報をもとに近隣結合法によって推定した結果(斎藤成也)。この地図は斎藤成也[[国立遺伝学研究所]]の教授によって、帰因する。<ref name="斎藤成也" />]]
[[File:新人アフリカ単一起源説.png|thumb|350px|地図はアフリカから人間移動道およびそれのための日付を示す。この地図は斎藤成也[[国立遺伝学研究所]]の教授によって、帰因する。<ref name="斎藤成也">斎藤成也 九州国立博物館 [http://www.museum.kyushu-u.ac.jp/WAJIN/113.html ]</ref>]]
'''近隣結合法'''(きんりんけつごうほう、neighbor-joining method、略してNJ法ともいう)は、[[系統樹]]を作製するためのボトムアップ式の[[クラスタ解析]]法である。日本の[[斎藤成也]][[根井正利]]が分子系統樹を作成する方法として1987年に発表し、現在分野を超えて世界で広く用いられている。
 
普通[[デオキシリボ核酸|DNA]]の塩基配列や[[蛋白質|タンパク質]]の一次構造に基づいて系統樹を作製するのに用いられる方法で、計算には各[[タクソン]](生物種あるいは配列)のペア間の[[距離]]を知ることが必要である。
 
近隣結合法は系統樹の'''最小進化基準'''、つまり[[アルゴリズム]]の各段階で全ての枝の長さの合計が最小となるようなトポロジーが望ましいという基準に基づいている。しかし系統樹を段階的に構成するアルゴリズムだからであるため、最終的に全枝長を最小にする本当のトポロジーが明らかになるとは限らない。この意味では最適な方法とまではいえないが、すでに詳細に検討されており、最適なものに非常に近い系統樹が得られる。
 
近隣結合法の最大の利点は効率であって、ほかの系統解析法([[最大節約法]]、[[最尤法]]、[[ベイズ法]]など)では計算能力的に不可能なほどの大量のデータセットも扱うことが可能である。