「多重散乱理論」の版間の差分
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66行目:
<math> T = \sum_n t_n + \sum_n t_n \tilde{G} \sum_{m \ne n} t_m + \sum_n t_n \tilde{G} \sum_{m \ne n} t_m \tilde{G} \sum_{p \ne m} t_p + \cdot \cdot \cdot </math>
<B>(形式解の
ここでポテンシャルが全て同じであると考える。そして総散乱行列Tを次のように分解する。
86行目:
<math> T_{nn'}^{LL'}(\kappa) = \tau_{n}^{l}(\kappa) [ \delta_{nn'}^{LL'} + \sum_{n_1,L_1} B_{nn_1}^{LL_1}(\kappa) \cdot T_{{n_1}n'}^{{L_1}L'}(\kappa)] </math>
角運動量表示 : <math> T_{nn'} (\mathbf{k}, \mathbf{k'}) = (4 \pi)^2 \sum_{L,L'} Y_L (\mathbf{k}) T_{nn'}^{LL'} (k, k')Y_{L'} (\mathbf{k'}) </math>
となる(形式解導出の詳細は省略)。<math> B_{nn_1}^{LL_1} </math>は構造定数と言われるもので、結晶格子の種類にのみ依存する定数である。<math> \kappa = k = \sqrt{E} </math>であり。L,L',lなどは軌道角運動量に関しての指標である。τ<SUB>n</SUB>(κ)はt行列t<SUB>n</SUB>に相当する。<BR>
102 ⟶ 104行目:
<math> \begin{matrix} D(E) - D_0(E) & = & {2 \over {N \pi} } Im Tr {d \over {dE} } ln [T(\kappa)] \\ \ & = & - {2 \over {N \pi} } Im Tr {d \over {dE} } ln [\tau^{-1} - B(\kappa)] \\ \ & = & - {2 \over {N \pi} } Im Tr [T(\kappa) ({ d \tau^{-1} \over {dE} } - { d B(\kappa) \over {dE} } ) ] \\ \ & = & - {2 \over {N \pi} } Im \sum_{n,L} \sum_{n_1, L_1} T_{nn_1}^{LL_1} [ \delta_{{n_1}n}^{{L_1}L} {d (\tau_n^l (\kappa) )^{-1} \over {dE} } - {d \over {dE} } B_{{n_1}n}^{{L_1}L} (\kappa) ] \end{matrix} </math>
ここで、係数2はスピンの縮重度、Nは全サイト数
以上は、ポテンシャルを全て同一とみなしたが、最初の前提であるポテンシャルがランダムである場合、ランダム問題は多様な設定が可能であるが、ここでは置換型の[[不規則二元合金]]の場合を想定する。ここで必要な概念が平均化と[[単サイト近似]]である。
この多重散乱理論を利用して、[[CPA]](KKR-CPA法)や[[KKR]]などの[[バンド計算]]手法が作られた。
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