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[[Image:Jacquard loom p1040320.jpg|thumb|200px|ジャカード織機]]
'''ジャカード織機'''(ジャカードしょっき)は[[1801年]]、[[フランス]]の[[発明家]][[ジョゼフ・マリー・ジャカール]](ジャカード, [[:w:Joseph Marie Jacquard|Joseph Marie Jacquard]])によって発明された初めての自動[[織機]]である。[[パンチカード]]を利用しており、パンチカードの1列の穴が横糸および経糸1本に対応する。この方式はそれ以前の発明パンチカードによる織機(Basile Bouchon:1725、Jean-Baptiste Falcon:1728、Jacques Vaucanson:1740)[[ジャック・ド・ヴォーカンソン]]:1740)に基づいている。Basile Bouchon と Jean-Baptiste Falcon がパンチカードによる織機を発明し、[[ジャック・ド・ヴォーカンソン]]がそれを完全自動化した
 
穴の有無に従って上下する金属針とシャフトを連動させてシャフトを個別に上下させ、穴によって指示された経糸だけを引き上げて横糸を通し、[[織組織|カードのパターン]]通りの模様を織る。それまで複雑な模様の布を織ることは非常に手間がかかったが、模様に対応したパンチカードによって織機の糸の上げ下ろしを制御することで、格段に簡単になった。初めは人力を用いたが、19世紀半ばに[[蒸気機関]]を用いた力織機に応用された。
 
ジャカード織機はパンチカードを用いて制御を行った初めての[[機械]]である。この方式は、カードを入れ替えることで布の模様、すなわち織機の操作パターンを簡単に変えられることから、その後[[計算機]]や集計器([[タビュレーティングマシン]])に応用されることになり、[[コンピュータ]]の歴史の上でも重要な発明である。まず19世紀半ばに[[チャールズ・バベッジ]]が[[解析機関]]の[[プログラミング (コンピュータ)|プログラミング]]への利用を試みた。これは実用化されなかったが、後にパンチカードによるコンピュータへの入力が実用化され、この入力方式は20世紀後半まで広く用いられた。
 
最近は紋紙(パンチカード)の代わりにコンピュータデータを用いた電子ジャカードが普及している。日本では、メカ式ジャカードの紋紙読み取り部のみを電子化した[[CGS ジャカードフォーマット|ダイレクトジャカード]]が多く使用されている。