「限定戦争」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
Amirobot (会話 | 投稿記録)
m r2.7.1) (ロボットによる 追加: ar:حرب محدودة
ぬるぽん (会話 | 投稿記録)
m +lk using AWB
2行目:
 
== 概要 ==
限定戦争はその定義に基づけば敵の殲滅によって戦争を終わらせる戦争ではなく、より限定的な目標を達成することを勝利とした戦争である。限定戦争ではその目的を制限することによって、戦争に投入する軍事的手段を制限し、かつ可能な限り少ない費用で平和を達成するよう努力しなければならない。戦略理論において、この限定戦争の原理は目的と手段の適合として説明されている。[[ベイジル・リデル=ハート|リデル・ハート]]は戦争状態にある国家の目的とは可能な限り少ない人的、経済的な損失で敵の抵抗する意思を屈服させることであると論じている。つまり、敵に対する作戦を考える上では敵の意思を打ち砕くことと損失を最小化することが重要であり、無闇に敵の軍事能力を破壊するために犠牲を増やしてはならない。戦争において目的を制限すること自体はしばしば手段や技術の制約によって戦史の中で行われてきたことであったが、フランス革命後にナポレオン戦争が勃発してからは相手国の軍事力を徹底的に打倒する戦略が普及した。近代的な限定戦争の理論とはこのような殲滅戦略に対する反省に基づいて発展したものであり、使用可能な軍事力をあえて使用しないことを選択する戦略理論である。
 
==研究史==
33行目:
*Knorr, K., and T. Read., eds. 1962. Limited strategic war. New York: Praeger.
*Liddell Hart, B. H. 1967. Strategy. 2nd ed. New York: Signet.
**市川良一訳『[[戦略論  (リデル=ハート)|戦略論 間接的アプローチ]]』原書房、2010年
*McClintock, R. 1967. The meaning of limited war. Boston: Houghton Mifflin.
*O'Brien, W. V. 1981. The conduct of just and limited war. New York: Praeger.