「有馬頼徸」の版間の差分

| 生誕 = [[正徳 (日本)|正徳]]4年[[11月25日 (旧暦)|11月25日]]（[[1714年]][[12月31日]]）ｊ

| 藩 = [[筑後国|筑後]][[久留米藩]]主

[[正徳 (日本)|正徳]]4年11月25日、（1714年12月31日）第6代藩主・[[有馬則維]]の四男として生まれる。

[[享保]]14年（[[1729年]]）、父の[[隠居]]により16歳で[[家督]]を継いで藩主となる。しかし若年のため、[[元文]]2年（[[1737年]]）までは重臣が藩政は重臣によを担って行なわれていた。頼徸が政務を執り始めたこの年、久留米藩では[[飢饉]]が起こって危機を迎えたが、る。頼徸はこれに対して領民を救うため、救済金や・救済米を施した。さらに広く優れた意見を求めるため、[[徳川吉宗]]になら倣って[[目安箱]]を設置し、庶民の娯楽として[[猿楽]]などの[[興行など]]も奨励した。

当時、[[九州では]]の各藩で飢饉が起こり、それによって[[一揆|百姓一揆]]が頻発していたが、。久留米藩でも頼徸がの善政を敷いたにもかかわらず発生してしまったう。頼徸はこれに対して一揆側の首謀者全員、さらに加え、藩の責任者である[[家老]]の[[稲次因幡]]や[[・有馬石見]]らをも処刑するという厳しさを見せた。しかし後に、一方でこれらを慰めるために[[五穀神社]]祭礼を行なっている。

[[天明]]3年11月23日、70（1783年12月16日）70歳で死去。跡を長男・[[有馬頼貴|頼貴]]が継いだ。

頼徸は[[有職故実]]や様々な[[法令]]の知識に優れており、[[学問]]にも長けていた。特に頼徸が優れていたのは[[和算]]であった。和算はり、[[江戸時代関孝和|関]]前期に流の教えを継ぐ[[関孝和山路主住]]によっ師事して成立これを学んだ。それまで52桁しか算出されていなかったもので、当時は[[代数式円周率]]をさらに30桁算出し、[[行列式小数]]、円に関するの[[計算などがそれ]]まであっ成立させた。頼徸[[明和]]6年（[[1769年]]）にはそ'''豊田文景'''の和筆名で『拾璣算に対して深く興味法』5巻を持ち、著した。これは[[関流孝和]]の教えを継ぐ[[山路主住算法]]をさらに師事[[研究]]してこれ、進めた成果を学んだまとめたものである。

[[幕府]]からその才能を認められて[[江戸]]は[[増上寺]]の御火消役に任じられると共に、[[官位]]もそれまでの歴代藩主よりさらに上であるの左少将に叙任されることとなった。また、[[将軍]]が[[狩猟]]で仕留めた[[鶴]]を拝領することができるという「国鶴下賜」を3度も受けている。これは[[徳川御三家]]や[[伊達氏]]、・[[島津氏]]、・[[前田氏]]などの大藩しか賜らないという厚遇であったためれず、有馬氏は頼徸の時代に大大名と肩を並べる厚遇を受けることとなった。

頼徸の治世は54年の長きにわた渡り、また頼徸自身が優れた藩主だったこともあって、久留米藩の藩政は比較的安定化し、頼徸はた。その治績から「頼徸は'''久留米藩の吉宗」'''と賞賛されるに至った。なお、また頼徸と同時期の教養人、[[新発田藩]]・の[[溝口直温]]、[[松江藩]]・の[[松平宗衍]]と並んで「'''風流三大名」'''と称される。

* [[算法少女 (小説)|算法少女]] - 有馬頼徸が登場する小説