「ペンタプリズム」の版間の差分

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[[Imageファイル:Pentaprism.png|thumb|right|ペンタプリズム模式図]]
[[Imageファイル:Roof-pentaprism.png|thumb|right|ペンタダハプリズム模式図]]
'''ペンタプリズム'''(''Pentaprism'' (pentaprism) とは、[[一眼レフカメラ]]のファインダーに用いられる5角柱形で7面体の[[プリズム]](右上模式図)。名称は「[[五角形]](''Pentagon'' (pentagon) のプリズム」の意味。カメラ本体の上部中央に取り付けられる場合が多い。
 
ミラーで鉛直方向に反射された光を2回反射させて接眼レンズに導く。[[一眼レフカメラ]]に使用されているものは、厳密にはペンタゴナルダハプリズム(ペンタダハプリズム)といい、5角柱の側面の一つをダハ面(直角に交わる2面に分割したもの)とし、左右方向を反転させる機能も持っている。この場合、形状は8面体となりプリズム内では3回の反射が行われる。(右下模式図)
 
[[一眼レフカメラ]]用写真レンズを通じて得られる画像は[[倒立逆像]](上下さかさまで左右が逆の倒立逆像であり、これを正立正像に復元するためには、上下方向と左右方向共に2回ずつ、計4回反射させる必要がある。[[一眼レフカメラ]]においてはレンズ後部のミラーにおいて1回の反射を行い、残り3回の反射をペンタプリズムにおいて行う。これによりファインダー内の画像は、上下左右とも正しい正立正像として得ることができる。
 
プリズムの反射面はアルミニウムや銀でメッキまたは蒸着加工されている。
旭光学の商品名及び通称社名の「[[ペンタックス]]」はこのペンタプリズムに由来する。
 
旭光学工業が当初製品名、続いてブランド名、一時メーカー名として使用した「[[ペンタックス]]」や、東ドイツの[[ツァイス・イコン]]が当初ブランド名、続いてメーカー名として使用した「[[ペンタコン]]」はこのペンタプリズムに由来する。
==ペンタミラー==
 
== ペンタミラー ==
'''ペンタミラー'''とは、ペンタプリズムと同じ原理に基づくが、プリズムの代わりに[[鏡]]でできた装置。メーカーによって'''ダハミラー'''、'''ミラーペンタ'''とも。プリズムとの違いは、プリズムが像を一回転させるのに対し、鏡で2回平行反射させる。
 
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:中実となるプリズムに比べ中空となるので軽量化が容易
;短所
:光学的距離が伸びてしまいファインダー像が暗く、遠い(小さい)
:単一部品であるプリズムに対し複数部品であることが多いため後々の光軸のずれが生じやすい
 
特にマニュアルフォーカシング([[オートフォーカス]]に頼らず手動でピント合わせすること)ではファインダー像の視認性がきわめて重要であるため、高級機種やマニュアルフォーカス一眼レフカメラに用いられることは稀である。エントリークラスのオートフォーカス一眼レフカメラ等、低価格化と軽量化を重視した製品では比較的よく用いられている。
 
== 参考文献 ==
*小林孝久著『カール・ツァイス』朝日新聞社
 
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