「ヒメウミガメ」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
ZéroBot (会話 | 投稿記録)
m r2.7.1) (ロボットによる 追加: ca:Tortuga olivàcia
編集の要約なし
1行目:
{{生物分類表
<table border="1" cellspacing="0" align="right" cellpading="0">
<tr><th|名称 align="center" bgcolor=pink>ヒメウミガメ属 ''Lepidochelys''</th></tr>
<tr><td|画像 align="center"> [[ファイル:Lepidochelys olivacea.jpg|250px|ヒメウミガメ]]</td></tr>
|画像キャプション = ヒメウミガメ
<tr><th align="center" bgcolor=pink>[[生物の分類|分類]]</th></tr>
|省略 = 爬虫綱
<tr><td>
|目 = [[カメ目]] {{Sname||Testudines}}
<table align="center">
|亜目 = [[潜頸亜目]] {{Sname||Cryptodira}}
<tr><td>界:</td><td>[[動物|動物界]] [[w:Animalia|Animalia]]</td></tr>
|上科 = [[ウミガメ上科]] {{Sname||Chelonioidea}}
<tr><td>門:</td><td>[[脊索動物|脊索動物門]] [[w:Chordata|Chordata]]</td></tr>
|科 = [[ウミガメ科]] {{Sname||Cheloniidae}}
<tr><td>亜門:</td><td>[[脊椎動物|脊椎動物亜門]] [[w:Vertebrata|Vertebrata]]</td></tr>
|亜科 = <tr><td>亜科:</td><td>[[アカウミガメ亜科]] [[w:Carettinae{{Sname||Carettinae]]</td></tr>}}
<tr><td>綱:</td><td>[[爬虫類|爬虫綱]] [[w:Reptilia|Reptilia]]</td></tr>
|属 = [[ヒメウミガメ属]] {{Snamei||Lepidochelys}} {{Taxonomist|Fitzinger}}, [[1843年|1843]]
<tr><td>目:</td><td>[[カメ|カメ目]] [[w:Testudines|Testudines]]</td></tr>
|種 = '''ヒメウミガメ''' {{Snamei||L. olivacea}}
<tr><td>亜目:</td><td>[[潜頸亜目]] [[w:Cryptodira|Cryptodira]]</td></tr>
|学名 = {{Snamei||Lepidochelys olivacea}} ({{Taxonomist|Eschscholtz}}, [[1829年|1829]])
<tr><td>上科:</td><td>[[ウミガメ|ウミガメ上科]] [[w:Chelonioidea|Chelonioidea]]</td></tr>
*|和名 = ヒメウミガメ
<tr><td>科:</td><td>[[ウミガメ科]] [[w:Cheloniidae|Cheloniidae]]</td></tr>
|英名 = [[:en:Olive ridley sea turtle|Olive ridley sea turtle]]
<tr><td>亜科:</td><td>[[アカウミガメ亜科]] [[w:Carettinae|Carettinae]]</td></tr>
}}
<tr><td valign="top">属:</td><td>'''ヒメウミガメ属'''<br />''Lepidochelys'' [[:en:Leopold Fitzinger|Fitzinger]], 1843</td></tr>
'''ヒメウミガメ'''(姫海亀、[[学名]]:{{Snamei||Lepidochelys olivacea}})は[[カメ|カメ目]][[ウミガメ|ウミガメ科]][[アカウミガメ亜科]]ヒメウミガメ属に分類される[[ウミガメ]]である。
</table>
</td></tr>
<tr><th align="center" bgcolor=pink>下位分類</th></tr>
<tr><td>
*'''ヒメウミガメ'''<br />''L. olivacea'' ([[:en:Johann Friedrich von Eschscholtz|Eschscholtz]], 1829)<br />[[w:Olive Ridley|Olive Ridley]]
*'''ケンプヒメウミガメ'''<br />''L. kempii'' (Garman, 1880)<br />[[w:Kemp's Ridley|Kemp's Ridley]]
</td></tr></table>
 
== 特徴 ==
'''ヒメウミガメ'''(姫海亀)は[[カメ|カメ目]][[ウミガメ|ウミガメ科]][[アカウミガメ亜科]]ヒメウミガメ属に分類される[[ウミガメ]]である。
ヒメウミガメの甲羅の長さは大きくても70cmくらいで、ウミガメの中では小型の種類である。甲羅が[[オリーブ]]色をしているため、'''オリーブヒメウミガメ'''とも呼ばれる。[[太平洋]]、[[インド洋]]、[[大西洋]]の熱帯海域に分布するが、日本ではたまに漁船などに発見され捕獲されることはあるが産卵に上陸した例はない。雑食性で、主に魚や[[甲殻類]]、[[クラゲ]]などを捕食する。国際自然保護連合 ([[IUCN]]) の[[レッドリスト]]では「絶滅危機」 (EN : Endangered) に指定されている絶滅危惧種で、[[絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約|ワシントン条約]]付属書Iにも記載されている。
 
== ヒメウミガメ属 ==
'''ヒメウミガメ属'''に属するのは'''ヒメウミガメ'''(姫海亀、''Lepidochelys olivacea''、Olive Ridley)と'''ケンプヒメウミガメ'''(ケンプ姫海亀、''Lepidochelys kempii''、Kemp's Ridley)の2種である。
'''ヒメウミガメ属'''には'''ヒメウミガメ'''と'''ケンプヒメウミガメ'''(ケンプ姫海亀、{{Snamei||Lepidochelys kempii}}、Kemp's Ridley sea turtle)の2種が属する。ケンプヒメウミガメは、ウミガメとしては最も小型の種類であり、大西洋から[[メキシコ湾]]岸に分布する。IUCNのレッドリストでは「絶滅寸前」 (CR : Critically Endangered) に指定されている。
 
== アリバダ ==
ヒメウミガメの甲羅の長さは大きくても70cmくらいで、ウミガメの中では小型の種類である。甲羅が[[オリーブ]]色をしているため、'''オリーブヒメウミガメ'''とも呼ばれる。
ヒメウミガメ(オリーブヒメウミガメ)とケンプヒメウミガメは、大群で上陸し産卵をする「'''アリバダ'''」 (arribada) という現象を起こすことがある。他の種類のウミガメはアリバダは起こさない。アリバダは、主に雨季に、のべ数千頭~から百万頭以上ものヒメウミガメが数日から十日以上の間に一斉に上陸し産卵をする自然現象で日中にまで上陸と産卵が続くことがある。その時には雌ガメが砂浜をおおいつくし、他の雌ガメが産卵した卵を掘り返してしまうこともある。
[[太平洋]]、[[インド洋]]、[[大西洋]]の熱帯海域に分布するが、日本ではたまに漁船などに発見され捕獲されることはあるが産卵に上陸した例はない。雑食性で、主に魚や[[甲殻類]]、[[クラゲ]]などを捕食する。
国際自然保護連合 ([[IUCN]]) の[[レッドリスト]]では「絶滅危機」 (EN : Endangered) に指定されている絶滅危惧種で、[[絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約|ワシントン条約]]付属書Iにも記載されている。
 
アリバダが起こるのは、世界でも、[[メキシコ]]で二ヶ所、[[コスタリカ]]で二ヶ所、[[ニカラグア]]で二ヶ所、[[パナマ]]と[[インド]]で一箇所ずつの計八箇所の海岸だけである。[[メキシコ]]の[[ランチョ・ヌエボ]] (Rancho Nuevo) では初期のアリバダ研究が行われた。また、[[コスタ・リカ]]の太平洋岸の[[オスティオナル]] (Ostional) では大規模なアリバダが起こることで知られるとともに、地域組織によるウミガメの卵の計画的な採集と販売が行われ、その収益をウミガメの保護と海浜の保全活動の予算とする保全プロジェクトが行われている。
ケンプヒメウミガメは、ウミガメとしては最も小型の種類であり、大西洋~[[メキシコ湾]]岸に分布する。
IUCNのレッドリストでは「絶滅寸前」 (CR : Critically Endangered) に指定されている。
 
==アリバダ==
ヒメウミガメ(オリーブヒメウミガメ)とケンプヒメウミガメは、大群で上陸し産卵をする「'''アリバダ'''」 (arribada) という現象を起こすことがある。他の種類のウミガメはアリバダは起こさない。
アリバダは、主に雨季に、のべ数千頭~百万頭以上ものヒメウミガメが数日~十日以上の間に一斉に上陸し産卵をする自然現象で日中にまで上陸と産卵が続くことがある。その時には雌ガメが砂浜をおおいつくし、他の雌ガメが産卵した卵を掘り返してしまうこともある。
 
アリバダが起こるのは、世界でも、[[メキシコ]]で二ヶ所、[[コスタリカ]]で二ヶ所、[[ニカラグア]]で二ヶ所、[[パナマ]]と[[インド]]で一箇所ずつの計八箇所の海岸だけである。[[メキシコ]]の[[ランチョ・ヌエボ]] (Rancho Nuevo) では初期のアリバダ研究が行われた。
また、[[コスタ・リカ]]の太平洋岸の[[オスティオナル]] (Ostional) では大規模なアリバダが起こることで知られるとともに、地域組織によるウミガメの卵の計画的な採集と販売が行われ、その収益をウミガメの保護と海浜の保全活動の予算とする保全プロジェクトが行われている。
 
アリバダが起こる理由は、一斉産卵で一度に大量の子ガメを孵化させることにより子ガメの生存率を高める戦略だといわれる。子ガメには孵化直後から[[クロコンドル]]や[[カモメ]]、[[グンカンドリ]]といった海鳥や大型魚などに捕食される危険がある。そのため生き残り成体となる個体はごくわずかである。
46 ⟶ 33行目:
 
== 日本で見られる施設 ==
** [[沖縄美ら海名古屋港水族館]](沖縄愛知国頭郡名古屋市
*ヒメウミガメ
* [[沖縄美ら海水族館]](沖縄県国頭郡)
**[[名古屋港水族館]] ヒメウミガメらしきカメがいる。
**[[沖縄美ら海水族館]](沖縄県国頭郡)
 
==外部リンク・ 参考文献 ==
#{{Commons|Category:Lepidochelys olivacea}}
* Red List Standards & Petitions Subcommittee, [http://www.iucnredlist.org/search/details.php/11534/all ''Lepidochelys olivacea''] in IUCN Red List of Threatened Species (2006).
#* Marine Turtle Specialist Group, [http://www.iucnredlist.org/search/details.php/11533/all ''Lepidochelys kempii''] in IUCN Red List of Threatened Species (2006).
#* [http://www.cccturtle.org/sea-turtle-information.php?page=olive-ridley Species Fact Sheet : Olive Ridley Sea Turtle, Caribbean Conservation Corporation]
, http://www.cccturtle.org/sea-turtle-information.php?page=olive-ridley
 
{{Animal-stub}}
{{Commons|Category:Lepidochelys olivacea}}
{{デフォルトソート:ひめうみかめ}}
 
[[Category:ウミガメ|ひめうみかめ]]
 
{{Link GA|pl}}