「マーキュリー・アトラス6号」の版間の差分

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| mission_name = Mercury-Atlas 6
| spacecraft_name = Friendship 7
| booster = [[Atlasアトラス (ロケット)|アトラス]] LV-3B]]
| insignia = Friendship 7 insignia.jpg
| insignia_size = 172px
| sign = Friendship 7
| crew_members = 1名
| launch_pad = [[w:Cape Canaveral Air Force Station Launch Complex 14|LC-14]] ([[w:Cape Canaveral Air Force Station|CCAF]])
| launch = [[1962年]][[2月20日]]<br/>14:47:39([[世界協定時|UTC]])
| landing = 1962年2月20日<br/>19:43:02 UTC
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== 概要 ==
[[ファイル:Friendship 7 the National Air and Space Museum.JPG|right|thumb|235px|国立航空宇宙博物館に展示されているフレンドシップ7]]
乗員は[[ジョン・ハーシェル・グレン|ジョン・グレン]]。
米国初の有人地球周回飛行に成功し、先進していた[[ソ連]]の[[宇宙開発]]レベルに追いついた歴史的なミッションとなった。なお、米国初の有人弾道飛行に成功したのは、[[マーキュリー・レッドストーン3号]]である。
 
== 飛行中のトラブル ==
[[Image:Glenn62.jpg|thumb|left|250px|宇宙船内のジョン・グレン]]
フレンドシップ7は最低7周以上の地球周回飛行を行う予定であったが、2週目にトラブルが発生した。
予備の酸素タンクが12%減少している事が判明。さらに宇宙船の着陸システムのセンサーである「セグメント51」が異常値を示し、それは宇宙船の耐熱シールドが脱落しかかっている事を意味した為、3周目の飛行後に大気圏に再突入する事が決定された。
 
グレンは当初何が起こっているかは分かっていなかったが、管制センターが着陸装置のスイッチがOFFであるかを何度も訊ねた為、次第に何か問題が起こっているのではないかと疑い始めた。
 
再突入時に管制センターは着陸装置のスイッチを「自動」にして、ライトが点灯するかどうかを確認する様に指示した。
ここに至ってグレンは耐熱シールドが脱落しかかっている事にようやく気付いた。しかもライトは点灯せず、装置を作動させたのに何の音もしなかった。
 
== 大気圏再突入 ==
[[Image:Mercury Friendship7 Bassett Celestia.jpg|thumbnail|left|350px|飛行中のフレンドシップ7のCG 逆推進ロケット装置が耐熱シールド上に取り付けられている]]
通常、逆推進ロケット噴射後に逆推進ロケット装置を切り離してから大気圏再突入を行うのだが、逆推進ロケット装置を固定している金具が耐熱シールドの脱落を防いでくれる事を期待して、逆推進ロケット装置を切り離さずに大気圏再突入を行う事になった。
 
ジョン・グレンは後に、「大気圏再突入時の熱がピークに達した頃に逆推進ロケット装置が外れたと感じたが、火の玉になった破片が次々と窓の外を横切るのを見て、耐熱シールドが粉々になっているのではないかと不安になった」と語っている。(破片は逆推進ロケットが再突入時の熱で破壊されたものであった。)
 
後の調査で耐熱シールドには異常はなく、セグメント51のセンサー故障が原因である事が判明した。
 
== 着水・回収 ==
フレンドシップ7は大西洋に無事着水し、回収船が機体を船上に引き上げた。
グレンが上部ハッチ開けて外に出る事になっていたが、宇宙船内があまりに暑かった為、緊急脱出用の横のハッチを(火薬でハッチが瞬時に吹き飛ぶ)で手っ取り早く外に出る事にした。周囲の人間に離れる様に指示して、点火スイッチを押した。グレンは破片で拳を怪我したが、笑顔で船外へ出て来た。第一声は「船内はとても暑かった」であった。
 
[[ファイル:Friendship 7 the National Air and Space Museum.JPG|right|thumb|235px|国立航空宇宙博物館に展示されているフレンドシップ7]]
フレンドシップ7は[[ワシントンD.C.]]の[[国立航空宇宙博物館]]の中央展示ホールに展示されている。