「Wikipedia:中立的な観点/FAQ」の版間の差分

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m →‎よくある質問: wikify, indent
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===中立性===
==== 客観的な視点など存在しない ====
{{Indent|''客観性などというものは存在しない。少しでも哲学的に洗練された人なら誰でも知っていることだ。それなのにどうして「中立性」のポリシーを真剣に受け止めることができるのか? 中立性、つまり偏りのない見方、というのは端的に不可能だ。''}}
 
これはおそらく中立性の方針に対する最もよくある批判です。これはこのポリシーについての最もよくある誤解をも反映しています。(ちなみにこのポリシーは、もともとはある哲学者によって[[ヌーペディア]]のために作成されたものです。)誤解があるのは、このポリシーが客観性の可能性について何か議論の余地があるような主張をしているという点です。客観性についての主張はこのポリシーには含まれていません。特に、このポリシーは客観性なるものがある、([[トマス・ネーゲル]]の言葉を借りれば「どこでもない場所に立った観点」)そしてその観点から書かれた記事は客観的に真である、
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==== 偏った意見を削除して良いか ====
{{Indent|''中立性の観点のポリシーは、偏った見方から書かれた文章を削除する理由として持ち出されます。これは問題ではないでしょうか?''}}
 
多くの場合、問題です。われわれの多くは、ある記述が偏った見方から書かれているという事実だけでは、その記述を即削除してしまう理由としては不十分だと考えます。もしもその記述が完全に妥当な情報を含んでいるなら、それを活かすべく編集されるべきで、削除されるべきではありません。
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==== 争いのある主題についての長い記事 ====
{{shortcut|WP:NECESSARY}}
{{Indent|''こんな場合はどうでしょうか? ――ある事柄について、複数の、長い記事を書く場合には、反論の余地のある前提を受け入れて書かなければ記事が書けないのではないでしょうか? 例えば進化論について書く時には、進化説と創造説(人間も他の動物も神が創造したとする説)の論争を全てのページで展開しなければならないわけではないですよね?''}}
 
もちろんそんな必要はありません。どんな主題について書くのであれ、誰かが反論の余地があると考えるような前提が必ず入ってしまうものです。これは進化生物学に限らず、哲学、歴史、物理学などについてもあてはまることです。
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=== 様々な視点を取り入れる ===
==== 有害な考えを広めてしまうのではないか ====
{{Indent|''ちょっと待った。科学対疑似科学についてのその楽観的な見方は、きちんとした考えがあってのものだろうか。疑似科学を支持する人は嘘をついたり、敵を口汚く罵ったり、何かをほのめかしたりして事実を追い払ってしまうことは歴史が示している。疑似科学を信じる人の多くはその見方を他の人に対してすぐ押し付けようとすることも。もしこのプロジェクトが地球が平らだと主張する人やホロコーストはなかったと主張する人にも平等な妥当性を認めるとしたら、(そういうつもりではないとしても)結果としてそうした人たちに正統性を与えてしまい、害悪としかいいようのないものが普及するのを助けることになってしまうことになる。''}}
 
ひとつ注意してほしいことがあります:ウィキペディアの中立性のポリシーは、われわれが平等な妥当性をそうした観点について認めなければならない、とは明言していませんし、そういうことを暗に示唆してもいません。そのポリシーが明言するのは、百科事典の執筆者として、特定の立場をとってはならないということです。ですがこれは、主流派の見方を主流派の見方だと紹介することを禁止するわけではありません。嫌悪感をひきおこすような見方に対する強力な反論をフェアに説明することも禁止されていません。そのような問題のある見方について多くのまっとうな人々が感じる激しい道徳的嫌悪感について説明することも禁止されていません。その他、いろいろなことが禁止されていないわけです。
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==== 敵を応援などしたくない ====
{{Indent|''「敵のために書く」という話には納得が行きません。敵のためには書きたくないです。敵に当たる人のほとんどは、誤りだと証明できるようなことを事実として主張するという手段に頼って議論しています。中立的な観点のためには、同意できないような観点を善意を持って説明するために、私も彼らと同じような嘘をつかなければならないというのでしょうか?''}}
 
それは中立性のポリシーについての誤解です。あなたは敵にあたる人の主張を「これこれの人はかくかくの理由によりしかじかである、証明終わり、と主張する」と説明するだけで、あなた自身が何かを主張するわけではありません。これは、道徳的なやましさを感じることなく、真顔で行うことができるものです。何故なら、その主張はあなたの主張ではなく、誰か他の人が主張しているものとして説明されるからです。それが重要な点なのです! もしもわれわれが上に定義したような形で人間の知識を編纂しているのであれば、敵にあたる人の主張について説明を省略することは、重要な情報を収録しないことになってしまいます。
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==== 疑似科学と科学を対等に扱うのか ====
{{Indent|''[[:Category:疑似科学|疑似科学]]のトピックについての記事はどのように書くべきでしょう――科学者の大部分がその[[疑似科学]]の意見は信用できないもので、真剣にとりあげる値打ちもない、と考えている場合には?''}}
 
もしわれわれが「人類の知識」の総体を提供するつもりなら――つまりわれわれが知っていると信じていることの全てを提供するつもりなら――われわれは、不快感を催すような見方であっても、それが誤りであると主張することなく説明しなければならないことに同意しするべきでしょう。しかしながら、これは必ずしもそうひどいことではありません。われわれに課せられた任務は、その疑似科学が科学的な見方とあたかも平等に張り合うような説であるがごとく紹介するという何かインチキな「フェア」の概念に基づいて論争をフェアに描写することではありません。むしろわれわれの任務は、主流派の(科学者の)意見を主流派のものとして提供し、少数派の(時として擬似科学的な)意見を少数派のものとして提供し、更に、科学者がそれら疑似科学の意見をどのように受け止めているかを説明することです。これは全て論争をフェアに説明するという任務の一部です。
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==== 差別主義についてはどうか ====
{{Indent|''ほとんどの西洋人にとって感情を害するような見方――人種差別、性差別、ホロコーストの否定などはどうでしょうか。これらの見方を実際に持っている人はいるわけですが。もちろんわれわれはこれらの見方について「中立」であるべきではないですよね?''}}
 
もちろん、われわれが持っている道徳的な嫌悪感について長い議論を含めることができます。そうしつつも、そのような意見を特定の著名な代表的人物、集団などのものであると説明することで、中立的な観点に対する健全で一貫したサポートを維持することができます。他の人々はそれらの問題について各自で判断を下し、もし理性的であれば、われわれの見方に賛同することになるでしょう。人種差別的な見方や性差別的な見方などを持っている人は、偏った観点から書かれた記事を読んでも説得されることはないでしょう。そうした記事は彼らを防御的にするだけです。それに対して、もしもわれわれが中立性のポリシーを適用するように一致協力すれば、そのような嫌悪を催すような信念を持っている人がそのような考え方を改めるような洞察を与えることになるかも知れません。
57行目:
===執筆者同士の論争===
==== どうしようもなく偏った執筆者がいる ====
{{Indent|''中立性の観点のポリシーには賛成しますが、完全に、手の施しようのないくらい見方が偏った人がいます。彼らの投稿を編集しなければなりません。どうしたらいいんでしょうか。''}}
 
これは難しい問題です。
64行目:
 
==== 中立性に関する争いについて ====
{{Indent|''中立性に関する果てしない争いをどうやったら終わらせることができるでしょう?''}}
 
みんながもっとこの質問をしてくれればいいのですが。われわれはウィキペディアがどんな偏った見方を提供すべきかについては論争すべきではありません。ウィキペディアはどんな風にも偏っているべきではないのです。
72行目:
===その他===
==== アメリカ中心主義への批判 ====
{{Indent|''ウィキペディア英語版はアメリカ中心主義的な観点をとっているように見えます。これは中立的な観点のポリシーと矛盾しませんか?''}}
 
そうです。確かに矛盾しています。そしてウィキペディアにはその点を擁護する人はいません。英語版においてアメリカ合衆国の観点からのみ書かれた記事があることは、単に多くのアメリカ人がプロジェクトに参加していることの反映です。それはひいては、英語版のプロジェクトが英語を使って進められており、英語を使うアメリカ人のインターネットユーザーが非常に多いことの反映でしかありません。
79行目:
 
==== ここに挙げられていない反論 ====
{{Indent|''もっと別の反論があるのですが、どこに書いたらいいでしょうか?''}}
 
反論を書く前に、以下のリンクを参照して下さい。中立性の観点をめぐる多くの物事は、非常に多く議論されてきました。もしもその議論に貢献できるようであれば、ノートのページが利用できます。(註:全て英文)